Beranda / BL / 蒼い華が咲く / Bab 11 - Bab 20

Semua Bab 蒼い華が咲く: Bab 11 - Bab 20

20 Bab

11

だって金狼さんが俺の胸を舐めはじめたから「ぁぁ、はっ、ぁぁ、ん、ぁぁ」ほんと金狼さんて手馴れてる。「ぁぁ、ん、ぁぁ」だって俺いつの間にか服着てないんだもん。学校の姿じゃ想像できないよね。あのキチッと姿したで堅物で有名な生徒会長さんが街で有名で噂になってる人物だとはね。「よそごと考えられるほど余裕なんだ」俺の顔を見て金狼さんがニヤリと笑う「んっ、ぁぁ、っ、ぁぁ」キュウッと胸の突起を抓まれる。「ん、ぁぁ、っ、ぁぁ」余裕なんてないよ。あなたが巧すぎるからなんて思ってても口にはできない。だって俺の口から出るのは「ぁ、ぁぁ、ん、ぁぁ」自分でも驚くほどの甘ったるい喘ぎ声。その声に金狼さんが眼を細める。その仕草さえかっこいい。「ぁあぁ、あぁぁ」金狼さんの手が身体を撫でていく。「ん、ぁぁ、ぁぁ」それだけで感じてしまうほど俺の身体は熱を持っていた。クチュ湿った音がする。わかってるよ。自分の先走りの液体のせいだって。だって金狼さんが触れてるからだ。「ぁ、あぁ、ん、んぁ」胸と一緒に触れられたらヤバいって。「あぁ、ぁぁ、んぁ」止まらない。次から次へと先走りが溢れてくる。その液体が金狼さんの手を濡らしていく。「ん、ぁぁ、ぁぁ、ん、ひゃぁ」ヤバイっていきなり咥えられたらすぐにいくって俺…「あぁ、ぁぁ、ん、ぁぁ」マジでヤバイ。「あぁ、ぁぁぁん、ぁぁ、もぉ、ぁぁ、ぃくぅ、ぁぁ、はな、ぃて、ぁぁ」気持ちよすぎるよ。「いけよ」なんてさっきよりもきつく吸い付くから「ぁぁ、あぁぁぁ」俺はあっけなく金狼さんの口の中に吐き出した。しかも金狼さんはそれを飲み込んじゃった。「飲んじゃったの?」つい間抜けな質問をしてしまった。「そうだけど」なんてあっさり言われて金狼さんの指が中に入ってくる。先走りの液で濡れた指はすんなりと受け入れられていく。まぁ酷く扱われ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-11
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12 冷めた家庭

朝、いつものように携帯のアラームで目を覚ました俺は溜め息をついた。昨夜、泣いたせいで瞼が重い。それでも学校へ行かなければ彼が気にするだろう。俺はノソノソと起き上がりクローゼットの中から制服を取り出し着替え始める。「あーあ、結構くっくりついてら」シャツのボタンを留めながら呟く。昨夜、金狼さんが付けたキスマークが身体中に散らばってる。暫くは消えないだろう。まぁいいけどさ。当分、誰ともする気はないし、気にする奴なんていないから大丈夫。俺は必要なものをポケットにしまいこみ、ブレザーに袖を通しカバンを持って家を出た。いつもと同じ日常が始まる。何も変わらない日常。だったはずなのに…「…ぃ…き…蒼樹つってんだろ!」そんな翔太の怒鳴り声で我に返った。「えっ?なに?」教室内がヤケにざわつき、教師が俺の傍まで来ていた。俺は意味が分からなくて聞き返した。「お前、事業中に自殺未遂はないだろう」教師はそんなこと言いながら俺の手からカッターを取り上げて、血で染まった右手首をハンカチで縛り止血をする。言われて初めて手首の痛みと机の上が真っ赤に染まっているのに気が付いた。「無意識か。とにかく保健室に行って来い」俺は問答無用と言わんばかりに教師に教室から追い出された。「なにやってんだ俺?」止血された手首を見ながらひとり呟き保健室へと向かった。「出血の割には傷自体は酷くないから、病院に行くまでもないわね。それで本当に自覚はないの?」傷の手当てをしながら保健医に聞かれる。「気が付いたらこの状態だったんで覚えてないです」俺はさっきと同じ言葉を口にする。本当に自覚がないんだ。「そう、暫くは刃物は禁物ね。それとも何か精神的に追い込まれてる事とかあるのかしら?」包帯を巻き終えて聞かれるけど「さぁ?全然、記憶ないです。ホントにこれ無意識だし」俺は嘘を見繕う。本当は山のようにあるのに…。この人たちに話すことでもない。「わかったわ。教室に戻っていいわよ」保健医はそれ以上聞いてこず、傷の手当ても終わったので、教室に戻っていいと言ってくれた。まぁ、俺が自分のことをは担任以外にちゃんと話さないの知ってるからだ。「あざ~す」俺はお礼を言ってから保健室を出た。そのまま教室へと足を向けた。本当はこのままサボりたい気分だけど、みんなに心配かけたから戻らないとなって思っ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-17
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13

「翔ちゃん、みんな酷いと思わない?」放課になってから翔太に聞いてみる。「お前さ、その傷とその身体のキスマーク関係してねぇか?」反対に翔太が真面目な顔をして聞いてきた。「ひでぇ、男や女遊びで自殺するような奴だったの俺?」それを冗談でかわしてやった。「お前なぁ、こっちは真面目だっての。後ろ見たら真っ赤だぞ?ビビるだろ行き成りだと」そしたら真面目に怒られた。「イヤ、これとこれは関係ない。因みにこれは合意の上でやったやつだし」俺はキスマークと手首を指さし答える。「じゃぁ…例の件とか?…泣いただろお前…」翔太は声を潜めて聞いてくる。うぐっ、やっぱり泣いたのバレてら。「ん~、その可能性はなくないけど俺はしないって。する前に八つ当たりするし、ホントにこれ無自覚だし」俺は真剣に答えた。そう、間違っても今の俺は自殺しようなんて考えてない。自殺するぐらいならこの苛立ちを他の誰かにぶつける方がいい。「だよな。でも気をつけろよ。お前はため込むときがあるからな」翔太は俺の頭を撫でる。翔太だからわかる俺。「うぃ」だから俺は素直に返事をした。「蒼樹、お客さん」急に呼ばれて入り口を見れば会長さんがいた。なんで?「はいは~い」俺は意味が分からないまま入口まで行った。「ちょっといいか?」なんて聞かれるから「いいけど、ここで?」なんて聞き返していた。だって、今の彼は生徒会長としてここにいるから…「イヤ、ここじゃちょっと。ついて来てくれ」会長さんからやっぱりな返事が返って来て行ってしまう。「翔太ちょっと行ってくる」俺は溜め息をつき翔太に一言声を掛けてから彼の後を追った。で、行きついた場所はやっぱり生徒会室だった。「んで、俺に何の用ですかね会長さん」生徒会室に入ってから俺は彼に声を掛けた。何のために俺を呼んだのか知るために。振り返った彼を見てドキリと心臓が飛び跳ねた。そこには生徒会長としての彼ではなく金狼としての彼が立っていたからだ。心臓に悪すぎる。日の光に照らされる彼の髪は金色に輝き夜とはまた違った色気をかもちだしていた。「俺のせいか?」すごく真剣な声で聞かれた。「違う違う。これ無意識。自覚なし」俺は慌てて弁解をした。だって本当のことだし。やっぱり俺が蒼華だってこの人にバレてるんだね。しかもこの人まだ疑ってますよ。「この傷
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-17
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14

「金城がなんの用だったんだ?」俺が教室に戻り自分の席に座ったら翔太が聞いてきた。「ん?傷の具合を聞いてきただけだよ。翔ちゃんノート貸して」俺と会長さんに接点ないから聞いたんだよね。俺が会長さんが金狼さんだって言ってないから翔太は知らないし、身体にあるキスマークを付けたのが会長だって言ってないしね。「コピーした方が早くね?お前のノート真っ赤だぜ?」翔太は机からノートを取り出しそんなことを言ってくる。そんなに酷いのか?なんて思いながら自分のノートを取り出し中身を見て溜め息をついて閉じた。翔太の言う通り真っ赤に染まりすでに固まり始めていた。「なんでこんなことしたんだ俺?」翔太のノートをかじりながらブツブツ言えば「ちょ、おま、人のノートを食うな」翔太が慌ててノートを取り返した。本当に原因がわからない。「てっ!」突然襲う痛みに小さな悲鳴があがる。「考えすぎ」翔太にデコピンされた。その場所をさすりながら「痛い。考えてはないけど、自分で気になっただけ。翔ちゃん昼飯は?」時計を見て聞いてみる。時刻はとっくに昼休憩の半分を過ぎていた。「あぁ、もう食った。お前が金城と行ってる間に食った。パンを買って来てたからさ」翔太はもう済ませたと教えてくれた。なるほど。だからこの時間にここにいるんだと納得した。「お前は?まだダメなのか?」反対に聞き返されたや。「吐くけどそれでもいい?」その言葉に俺は真面目に答えた。「ダメなわけな。薬は?」溜め息交じりに聞かれた。「あっ、飲んでねぇ。まぁいいや。時間ねぇし、絶対に飲めってやつじゃないもん」その言葉にポケットの中の存在を思い出す。気休めの薬。飲まなきゃそれでもいい薬。だから今日は飲まない。「お前ってやつは…。あっ、そういえば正輝さんが会いに来いって言ってたぞ」翔太は呆れながらも突然、思い出したのか教えてくれる。「あーそうなんだ。明日の夜に行くって言っといて。今夜は気分じゃねぇもん」本当はしばらくの間、誰とも関わり合いたくないんだ。「了解。メンバーも会いたがってるぞ」翔太はついでとばかりに言ってくる。うん、まぁ、最近メンバーとも会ってないからいつかは言われるだろうなって思ってたけどね。「うぃ、そのうちね。今は誰とも関わり合いたくないのよ。だからいつもの場所だし俺」それだけで翔
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-20
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15

授業が終わりHRも終わって帰るだけってなったとき「織田ちょっと付き合え」 俺はやっぱり担任の吉田に呼び出された。行き場所は俺御用達の生徒指導室。ホントめんどくさい。 「なんですか?」 俺は椅子に座って聞いてみる。聞かなくてもわかってるけどさぁ。 「最近、家庭の方はどうなんだ?」 この人、相変わらず直球なんだよね。 「変わらないですよ。冷めたものは冷めたまま。俺のことなんてほかりっぱなしだし」 俺は嘘を見繕うことなく素直に答える。この人に嘘を言っても仕方ないことだし。俺の家庭の事情を一番知ってるのは教師の中でこの人だけだしね。まぁ、理事長とか、校長とかにも話はいってるけどさ。「原因はそれか?」 ホントにストレートだし。こういうところが他の生徒に人気があるんだよねこの人。 「自覚がないんでわかりません。先生、俺ね本当に記憶がないのよ。これをやったときのさ」 手首を見せて何度目かの説明をする。 「最近、両親とは会ってるのか?」 この人嫌い。人の傷抉りすぎ。まぁ、心配してくれてるのはわかってるんだけどさ。 「会ってませんよ。会うわけないでしょ。帰ってこないんですよあの人たち。ねぇ、もういいでしょ?帰らしてよ」 俺は帰りたくて、聞いてみる。吉田は溜め息をつき 「無理はするなよ。ちゃんと相談に来い。帰っていいぞ」 俺を解放してくれる。 「無理なんてしてないっすよ。ただ、今の現状に慣れただけですよ。じゃぁ、さいなら」 俺は立ち上がり逃げるように指導室を出た。教室に戻れば翔太が待っててくれた。「おまたへ」 本を読んでる翔太に声をかければ 「おう、どっか寄ってくか?」 読んでた本をしまい、俺のカバンを一緒に持って傍に来た。 「んー、いいや。どっかに寄りたい気分じゃないし。あっ、でもコピーはしたい」 俺は自分のカバンを受け取り少し考えて答えた。ホント…みんな心配しすぎだよ…俺は大丈夫なんだから…俺なら大丈夫なんだから心配しないで…じゃなきゃ俺が崩れ落ちるから…「わかった。近所のコンビニでいいのか?」 「うん」 俺の言葉にそれ以上深くは聞いてこずに翔太が言うから俺は小さく頷いた。 二人で学校を後にして近所のコンビニによって俺は翔太のノートをコピーさせてもらった。「どうする?」 コンビニを出てから翔太が聞いてくるか
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-29
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16

「一人暮らしってすっげぇ~」 なんてチャラけてみる。一人の家の中じゃ虚しいだけ。はぁ~逢いたいなぁ。「ん?誰に?」 ふと浮かんだ感情に自分で疑問に思う。一体、誰に逢いたいというのか?「わっかんねぇ」 俺はその感情を無理やりねじ込み自分の部屋へと入った。カバンを机の上に置き溜め息をつき、着替えを済ませて、机の引き出しを漁り新品のノートを探し出す。 「さてと、翔太にコピーさせてもらったノートを書きますかねぇっと」 血でダメにしたノートを開き、自分のノートから書き移せる場所を全部、書き移してからコピーした場所を書いていった。で、やっぱり俺は夜の公園でいつもの場所にいた。 「な~にやってんだ俺…」 自分で自分の行動がわからない。今日の俺は理解不能だ。ただ、淡い期待を抱いてここにいた。 「また、いるのか?」 そんな言葉が飛んでくる。声だけでわかる、金狼さんだ。 「そういう金狼さんもね」 俺が皮肉めいた言葉を返せばククッて笑われてしまった。なんだかこの人といると自分のペースを乱されっぱなしだよホントに。 「俺は散歩だ」 金狼さんはそのまま隣に座った。カチッてジッポの音がしたから金狼さんを見たら煙草に火をつけてた。まぁ、自分もたまに吸うから気にしないからいいけどさぁ。俺は無言のままゴロッと横になり金狼さんの脚に頭を乗せた。所謂、膝枕。自分でもなんでこんな行動に出たのかは謎。金狼さんも文句を言わないから俺はそのまま空を見上げた。 「すっげぇ~。星がキレ~」 こんなにキレイに輝く星空を見たのなんて久し振りかも。金狼さんの細くて長い指が俺の髪の毛を梳いていく。それが気持ちいい。 「傷は大丈夫か?」 不意に聞かれた。 「ん、大丈夫」 俺は目を閉じ答えた。このまま眠りたいな。 「そうか」 金狼さんのホッとした声。俺はそれで我に返った。 「ごめん、帰る。後、明日はここに来ないから」 甘えたらいけない。自分に言い聞かせ立ち上がる。そう、俺が甘えちゃいけない人だから…。 「気をつけろよ」 金狼さんの返事を聞かずに歩き出してる俺に告げてくる。 「女じゃないから大丈夫。じゃぁねぇ」 俺は振り返らずに答えて公園を出る。公園を出て少しして妙な気配に気が付いた。後ろをつけて来てるやつらがいるなって。「俺に何の用だ?」 ある程度の広
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-31
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「…っ…ここは?」目を覚ませば見慣れぬ天井。消毒臭い場所。「病院だ」その声に驚き飛び起きた。そこには金狼さんの姿があった。「えっと…どうして?」思わず聞いちゃった。「お前が帰るときに変な奴らが付いていったからな。気になって追いかけて行ったらこの様だ。俺がもう少し早く気が付いて追い付けらたら良かったんだけどな」金狼さんは少しだけ渋い顔をして教えてくれた。そうなんだ…「ありがとう。俺って帰ってもいいの?」取り合えずどうしていいかわかんないから聞いてみた。「ん?あぁ、殴られた頭は検査して異常がないから大丈夫だ。ただ、右腕はヒビが入ってる。2週間ぐらいで治るからそこまでは酷いケガじゃない。それと、母親が来るぞ。連絡したから」金狼さんの説明に固まった。おふくろが来る?俺のせいで?「…っ…行かなきゃ…」俺は急いでベッドから飛び降りると病室を抜け出してロビーに向かう。「蒼樹、大丈夫なの?」あぁ、遅かった。もう来たのか…「うん、掠り傷だから…。ごめん急がしいのに…」俺はお袋から視線を逸らし謝る。俺と視線が合うのを嫌がる人たちだから…。おふくろはカバンから茶色い封筒を取り出し「これ、お父さんから。今回は振り込みに行けないからって。お金払ってくるわね」俺に渡してナースステーションの方へと行ってしまう。俺は封筒をポッケの中にしまった。やっぱり、こんな時でも俺のことをちゃんと見ようとしないんだな…「帰りましょうか」手続きを終えて戻ってきたお袋が聞いてくる。俺は気付かれないように握り拳を作り「俺は一人で大丈夫だから。あの人が待ってるんだろ?もう、あの人の所に戻っていいよ」小さく息を吐き答える。「でも…いいの?」本当にいいのかと聞いてくるから「ほら、俺は彼が付いててくれるから大丈夫。だから行ってあげなって」俺は後ろの方で様子を見てる金狼さんを指さして答えた。「ごめんね、じゃぁ行くわね」「うん、気を付けて。ありがとう」俺の言葉を聞き、おふくろは急いで病院を出ていった。これでいい。やっぱり…俺を俺としてみないんだね…俺は…必要とされてないんだね…「ごめん金狼さん。ありがとう。帰ろっか?」俺は振り返ると精一杯の作り笑いをして金狼さんに声を掛けた。病院にまで付き合ってくれたんだもん。ちゃんと帰るって声を掛けないと失礼だしね。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-31
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「んっ」俺が目を覚ますとそこはベッドの上。金狼さんの姿はなかった。「あのまま寝ちゃったんだ俺…」身体を起こし呟く。いつも以上に寝れた気もする。色々と金狼さんに迷惑かけちゃったなぁ。ちゃんとお礼を言わないと…。俺はベッドから降りて部屋を出ようと扉を開けて疑問に思う。下から漂う美味しそうな香り。この家には俺しかいないはずなのになんで?疑問に思いながら1階に降りてキッチンに入って驚いた。「金狼さん!帰ったんじゃないの?」だってキッチンで金狼さんがご飯を作ってるんだもん。俺の声に気付いた金狼さんが振り返り「勝手に作らせてもらった。その手だと料理とかできないだろうと思ってな。オムライスは食べれるか?」俺のケガのことを思って言ってくれる。「大好き!うわぁ~、金狼さんに作ってもらえるなんて俺って幸せじゃん!」ニカって笑いながら椅子に座れば、金狼さんは俺の前に皿を置き「あまり味に自信がないけどな」同じように椅子に座る。「いただきま~す」俺はスプーンを持ち金狼さんが作ってくれたオムライスを食べ始めた。が、動きが止まってしまった。「不味かったか?」心配気に金狼さんが聞いてくる。俺は思いっきり首を横に振った。「ちょっ、なんですかあなた!この美味しさは!!」思いっきり突っ込みを入れてしまった。冗談じゃなくて、金狼さんが作ってくれたオムライスは凄く美味しかったんだ。「それはよかった。久し振りに作ったからな、自信がなかったんだ」クスリと笑って金狼さんも食べ始めた。「ん~美味し~幸せぇ~」俺はいつもだったら残すのに、今日は普通に食べていた。でもね、金狼さん。美味しいのは料理だけのせいじゃないんだよ。金狼さんと一緒に食べてるからなんだよ。誰かと一緒に食べてるから、だから美味しんだよ。「あっ、そういえば昨夜のあいつらどうしたの?」ふと、思い出したことを聞いてみる。場合によっちゃ翔太に報告しないといけなし。「ん?あぁ、あのバカどもな。全員、動けなくなるまでボコった」金狼さんはそんな爆弾発言をしてくれた。「えっ?ボコってくれたの?ありがとう、ごめんね迷惑かけて」俺がドジって招いた失敗だったんだけどね。「あぁいう奴らは気に入らないからな。それに、蒼華が被害にあってるんだ、見逃すわけがない」金狼さんがはっきりと言い切った。なんか嬉し
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-03
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「ありがとう金狼さん」片づけを終えた金狼さんに俺は頭を下げた。お礼はちゃんと言わないとさ。「着替えなきゃいけないから帰るけど大丈夫か?」そんな俺に金狼さんが聞いてくる。それは怪我のこと?それとも昨夜の涙のこと?「大丈夫。金狼さんの作ってくれた美味しいオムライスのおかげでメッチャ元気出たから」ニカって笑って答えた。だってこれは嘘じゃないもん。「そうか、ならいい」俺の言葉を聞きソファに掛けてあった上着を取り袖を通す。「あっ、金狼さん煙草いる?俺さ、あんまり吸わないから余ってるんだけど…いるならもらって帰ってよ」俺はふと煙草の存在を思い出して聞いてみた。金狼さんは意味が分からずキョトンとした顔で俺を見た。「あー、親がさ買ってくれるんだけど、俺ってそんなに吸わないしさ」俺は言葉を濁しながら説明をする。親が自主的に買っておいておくだけ。自分で買ってくれと頼んだわけじゃない。それに俺は止められている。翔太は絶対に吸わないから聞いてない。酒はばかすか飲むけどさ。「もらっても大丈夫ならもらっていくがいいのか?」金狼さんは俺の事情を深く追求することなくいってくれる。やっぱり優しいね金狼さんって。「うん、大丈夫だからもらっていって」俺はリビングにあるテレビの棚の中から煙草を取り出し部屋の中を探し紙袋を見つけてそれに入れた。「はい、ごめんね。金狼さんが吸う銘柄じゃないけど」そのまま金狼さんに渡した。「イヤ、そこまで拘ってるわけじゃないから、もらえるだけで十分だ。本当にいいのか?」金狼さんはそれを受け取りながらも確認するように聞いてくるから俺は頷いた。翔太に止められてるっていうのもあるけど、今は煙草を吸うのをやめてるから。「うん。あっ、金狼さん時間が無くなるよ」俺は時計を見て告げる。まだ6時過ぎだけど、ここから金狼さんの所までどれだけ時間が掛かるのかわからないし、一応この人、生徒会長やってる人だもん。俺みたいに遅刻はまずいでしょ。俺の言葉にそうだなとか言いながら金狼さんは玄関に行く。「金狼さん、昨夜から色々と本当にありがとね」彼の後追い、靴を履く彼に向かってもう一度、お礼を告げた。金狼さんは少しだけ考えるポーズを取り、徐に俺の腕を引くとキスをしてきた。触れるだけの優しいキス。あまりにも突然の事で頭が真っ白になった。「昨夜のお礼ってこと
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-07
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「あっ、金狼さんの香り…」部屋に入ってふわりと香る金狼さんが付けていた柑橘系のコロン。さっきまで彼がこの家にいたんだ。夢じゃなくて…あぁ、ヤバいな俺…マジかも…もうあんな思いはしたくないのに…「ダメダメ!考えたらダメぇ~!!!」一人叫ぶとクローゼットの中から制服を取り出し着替える。って言っても右腕は悪化させないために吊るしてあるからブレザー着れないんだよね。まぁ、左腕は通すから着れるけどさ。着替えるだけ着替えて、ノートと筆箱しか入ってないカバンを持って俺は溜め息をつき、学園に行くために家を出た。いつもの時間に、いつものバスに乗り込んだ。バスに揺られながら考えるのは朝まで一緒にいた彼のこと。考えちゃいけないと思ってるのに勝手に頭に浮かんでくる。いつの間には俺の心の中に侵食してきた金の狼。ダメなんだ…俺は好きになっちゃいけない…人を愛する資格がない…だからダメなんだ…学園の前のバス停でバスを降り、いつものように深呼吸をして、俺は自分の教室へと向かった。「蒼樹、お前なんだよそれ!」「どうしたんだよ!」俺が教室に入るなり質問攻め。イヤさ、覚悟はしてたけどさ…。しかもこれ、2時限目までには確実に全学年に広がるからね。昨日の今日でまたケガした俺って何なの?「昨夜、不良どもに不意打ちされてさぁ。あぁ、でも、ヒビが入っただけだから大丈夫」俺はそう答えてから自分の席に着く。そんな俺を翔太が険しい顔で見てた。「大丈夫なのか?」まぁ、言わんとすることはわかるけどさ。「ん、さすがに鉄パイプには勝てません。で、携帯が壊れたから新しいのが来たらデータちょうだい」カバンを机の横に掛けながら答えれば翔太が溜め息をつく。これはちょっとだけ怒ったな。「それはかまわねぇけど…相手は?」翔太のその言葉の意味は嫌というほどわかる。蒼華である俺を不意打ちで狙って怪我をさせたのだから…「ん、イヤ、いいや」「はぁ?なんで?」俺の返事に翔太が本気で驚いた。「あ~、うん。実はさ、偶然なんだけど近くを通った金狼さんが見つけて助けてくれたんだよね。しかも俺がミスって気を失ってる間に相手もボコってくれたみたいでさ…」これは朝教えてくれた話。俺の仇をキッチリとってくれたって。しかも二度と俺に手を出せないように再起不能にしてくれたらしい。「お前、どんだけ彼と会ってんだ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-09-12
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