湯気の向こうに姿を現したのは、禍々しくも艶かしい、大蛇の刺青を背負った男だ。「な、んで――」 思わず和彦が声を洩らすと、賢吾はニヤリと笑った。「仕事が終わって、寛ぐために一風呂浴びに来たんだ」 和彦は慌てて湯から上がろうとしたが、千尋にしっかりと抱きつかれ、肩まで湯に浸かってしまう。湯の中でもがいている間にも、賢吾は桶で汲み上げた湯を、悠々と体にかけている。「二人揃って、たっぷり雪遊びをしてきたようだな。雪だるまみたいになって戻ってきたと聞いたぞ」「……人を、子供みたいな言い方しないでくれ」「でも、先生があんなに声を上げて笑ってるところ、俺、初めて見たよ」 余計なことを言うなと、思わず千尋を睨みつけた和彦だが、すぐに淡く微笑む。「けっこう、楽しかったな。この歳で雪合戦をしていることも、その相手が、ヤクザの組長の息子というのも。ぼくが、そいつのオンナだというのも。全部含めて」 千尋の濡れた髪を掻き上げてやると、何かが刺激されたのか、したたかな獣のような目をして顔を寄せてくる。和彦は後ずさろうとしたが、浴槽に入ってきた賢吾にあっさり捕まり、湯の中できつく抱き締められた。「――先生」 賢吾に低い声で呼ばれ、有無を言わせず唇を塞がれる。口腔に差し込まれた熱い舌に粘膜を舐め回され、唾液を流し込まれる。一方で、両足の間には千尋の片手が入り込み、柔らかな膨らみをきつく揉みしだかれていた。「んっ、ふっ……、んんっ」 鼻にかかった甘い呻き声を洩らした和彦は、賢吾の腕の中で身悶え、強い刺激から逃れようとしたが、残酷で淫らな気質を持った父子を煽っただけのようだ。 唇が離されてすぐに、賢吾に背後から両足を抱え上げられ、左右に大きく開かれた。そこに、千尋が腰を割り込ませてくる。「あっ……」 湯の中で露になっている内奥の入り口を、千尋の欲望の先端がまさぐってくる。身じろぎ、腰を揺らしたときには、千尋が侵入を開始していた。「うっ、あっ、こんな、ところでっ――」「湯に浸かっているほう
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