جميع فصول : الفصل -الفصل 20

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第11話 《配信チャット》(TAKU)

《:なんだあいつ⁉ マジでなんなんだ⁉》 《:タックンが倒せなかったモンスターを一発で倒したぞ!》 《:どういうことだよ、チートすぎないか⁉》 《ゲンノウ:なんら不思議なことではない。ヤトノカミの弱点を突いただけだ》 《:え、誰?》 《:知っているのか雷電》 《:はい出た、物知りぶってる知ったかぶりの奴》 《ゲンノウ:ヤトノカミは目視されている間は無敵になる。だが、視界を遮れば、簡単に決着がつく。カンナ程度の戦闘力でも容易に倒せる》 《:何その後付け設定》 《:カンナって誰?》 《:あの大蛇を倒した奴だろ》 《:ちょっと調べてみたけど、登録者5人の弱小だぜ》 《:さすがにそいつは違うだろ》 《:いや、どうも、配信の内容を見てみると、こいつっぽい。ナーシャとコラボしてるし》 《:じゃあ何か、そんな底辺ライバーが、タックンが倒せなかったモンスターを秒殺したっていうのか》 《:秒殺は違うだろ。最初逃げ回ってたんだし》 《:なんにせよ期待の新星ってことでぉK?》 《:どうも胡散臭いな。実は仕込みじゃねーの》 《:仕込みなんて出来るか? あれはガチだろ》 《:じゃあ、あんなに強い奴がどうして今日まで底辺なんだよ》 《:どちらにせよ、目が離せないな。俺、登録してくるわ》 《:俺も。もしかしたらすごいのが見ら
last updateآخر تحديث : 2025-12-01
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第12話 ダンジョン・シンドローム

 嫌な夢を見た。  内容は、ちょうど1年前の出来事に関するものだ。  俺はその頃、たまたま知り合ったダンジョン探索チームと一緒に、活動をするようになった。  そいつらはライブ配信とかはやっていなかったのだけど、ダンジョンの収集物を換金することで生計を立てている連中だった。  俺はまだ、自分の「ダンジョンクリエイト」の能力がどれだけ大変なものかわかっていなかった。力を手に入れてから1年間は、スキルを使いこなすことの訓練に没頭していたので、対外的に自分の力を明かすことはなかった。  そのせいで、悲劇が起きた。  俺の能力を知ったチームリーダーが、俺のことを「ダンジョンを生み出す存在の一人」と断定したのだ。  そのせいで、命を狙われ、激しい戦闘の末に、最終的に「ダンジョンクリエイト」を用いて出入り口を塞ぎ、チーム全員をダンジョンの中に閉じ込めることで、なんとか助かった。  あれ以来、俺はずっとビクビクしている。他のダンジョン探索者や、配信者に、俺のスキルのことを知られたらまずい、と思っているし、万が一、あのダンジョンに閉じ込められているかつての仲間達が外に出てきたりしたら、俺は訴えられるに違いない。命を狙われたから仕方がなかったとはいえ、裁判にでもなったら、過剰防衛として裁きを受ける可能性が高い。  だから、夢に見てしまった。今もまだダンジョンの中に閉じ込められているであろう、探索チームの面々が、俺のことを罵りながら、復讐のため殺そうとしてくる夢を。 「うわあああ!」  あまりの恐怖に、俺は叫びながら目を覚ました。 「お兄ちゃん、大丈夫⁉」  隣で寝ていたはずのノコが、心配そうに体を揺すっている。どうやら、寝ている間も、俺は叫び続
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第13話 TAKUのアドバイス

「はい、コーヒー。ブラックでいいんだね」「ありがとう……ございます」  ダンジョン内ではタメ口をきいていたけど、いざ外で会うと、敬語を使ってしまう。ぎこちなく返事をした俺は、TAKUから缶コーヒーを受け取った。  俺達は待合室のソファに並んで座り、しばらくのんびりと缶コーヒーを飲んでいた。  やがて、TAKUが口を開いてきた。 「よくブラックなんて飲めるね。僕は砂糖とミルクが入っていないと、ダメだよ」「単に、糖分を取り過ぎたくないだけなんです」「なんでまた」「俺が体を壊したら、妹の面倒を見る奴がいなくなるんで」  TAKUは優しく目を細めて、離れたところで、アリサさんと話をしているノコのほうを見た。初対面であるにもかかわらず、ノコは親しげに接している。 「なるほどね。僕はお陰様で生活に余裕があるけど、君はそうもいかないか」「ちょっとのことでも、不安な要素は潰しておきたいんです」「いくらか、お金を援助しようか? 君には、返しきれないほどの借りがある」「お気持ちだけ受け取っておきますよ。金のやり取りは、正当な報酬以外では厳禁だって、心に決めているんで」「しっかりしているなあ、君は」  フッ、とTAKUは微笑んだ。 「僕は、君のようなスタイルは嫌いじゃないよ。ただ、君より登録者数の多い僕からのアドバイスとしては、もうちょっと小ずるいところがないと、このDライブの世界ではやっていけないね」「確かに、TAKUさんはそのあたり、上手く立ち回ってそうですね」「褒め言葉には聞こえないなあ。まあ、いいや」  TAKUは、グイッ、と缶コーヒーをあおり、それから大きくため息をついた。 
last updateآخر تحديث : 2025-12-02
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第14話 ダンジョン規制法案

 新宿という街は、魔界と化していた。  なにせ、街全体がダンジョンになっているのである。  ほぼ新宿区全域にわたる。南は新宿御苑まで。北は早稲田大学、東は防衛省の目の前まで、西は東京都庁まで含んでいる。世界レベルでデカい巨大ダンジョンだ。  とは言っても、街としての機能は失われていなかった。 「新宿を指定してきた時は、びっくりした」「いつかは挑む必要がある場所だから。日本のDライバーにとっては、聖地のような場所だし」  歌舞伎町にあるルノアールで、フカフカに柔らかい椅子に座りながら、ナーシャとそんなことを雑談している。  店の外は、ダンジョン化する前と変わらず、人々が歩き回っている。ただ、時たま、戦闘が勃発している。モンスターが現れては、何気ない一般人だと思っていた人が突如武器を取り出し、退治する。これが、今の新宿の姿なのである。 「一説には、新宿で暮らしている人達のほとんどが、ライブ配信をするなら全員登録者100万超えの実力を持っている、とも言われているわ」「マジかよ。それで、どうして配信業をやってないんだ?」「単純に、自分達の仕事があるからでしょ。それか、顔出しするとまずいことでもあるのか。どちらにせよ、新宿という街は、今も昔も変わらず、異質な空間、っていうところね」「ダンジョンに取り込まれるどころか、逆にダンジョンを取り込んだんだもんな……」「そんな新宿を、肌感覚で知っておきたかったの。一度も寄ったことなかったし。間もなくダンジョン規制法案も通りそうだから」「出た、ダンジョン規制法」  ダンジョン規制法とは、ダンジョン禍が発生してから長いこと野放し状態になっていて、ついにはライブ配信まで盛り上がっているこの現状を危険視した各国政府が、揃って成立を目指している法律のことである。 
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第15話 ダンジョン探索庁ダンジョン探索局第一課長・轟チハヤ

 新宿ダンジョンは魔界と言われている。  その一番の理由が、出現するモンスターの種類だ。  基本的には、ダンジョンが存在する国や地域にちなんだ妖怪や魔物が現れるのだけど、この新宿は、色んな国のモンスターがごちゃ混ぜになって現れる。  今、外で暴れているのは、ミノタウロスだ。牛頭人身、信じられないほどマッチョ。斧を振り回して、エアコンの室外機やら、お店の立て看板やらを破壊しまくっている。 「カンナ、行くわよ」  念のためにと持参していたガトリングガンを抱え、ナーシャは席を立った。地味なジャージの下には、いつものレオタード型パワードスーツを着ているらしい。 「俺、パス」「なんでよ! 見て、一般人が襲われているわ!」「こんなところで俺のスキルを使ったら、目立つだろ」「大丈夫。私が派手にガトリングガンを撃つ。その後ろで、隠れてスキルを発動してくれればいいから」「うーん、そんなに上手く行くかな」「ほら、迷ってる暇はないわ! 早く!」  なお渋る俺だったが、ナーシャに無理やり引っ張られて、やむを得ず一緒に外へと出た。  ちょうど店を出た瞬間、ミノタウロスと目が合った。 「ブルウウオオオオオ!」  涎をまき散らしながら、ミノタウロスは雄叫びを上げ、すぐにこっちへ向かって突進してきた。 「真っ向から来るなんて、いい度胸ね!」  ナーシャはガトリングガンを腰だめで構え、発射ボタンを押した。  銃弾の嵐が、ミノタウロスを蜂の巣にせんと襲いかかる。 「ブウウワアアアア!」  次々と着弾
last updateآخر تحديث : 2025-12-03
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第16話 次のダンジョンは……

「と、とにかく、あなた達Dライバーは好き勝手に暴れすぎです! ダンジョンの資源だって、ダンジョンの所有権が定まっていないというのに、取りたい放題取っていて!」「所有権が定まっていないなら、どれだけ採取しても、少なくとも違法ではない、ってことだよね」「う」  もういい、チハヤさん。口喧嘩では、あなたは勝てそうにない。見ていて、気の毒になってくる。あんなに強いのに。 「せ、せいぜい、今のうちに威張っているといいわ。ダンジョン規制法さえ国会を通れば、あなた達はもう自由にダンジョンには潜れなくなるんだから」  負け惜しみのようなセリフを吐いた後、チハヤさんはなぜか俺のほうを見てきた。 「あなたは? 名前はなんて言うの」「木南カンナ」「なるほど、カンナさんね。憶えておくわ」「どういうこと」「あなたに名刺を渡した。つまりは、そういうことよ」  いや、そこ説明してくれないとわからないんですが。  って、おーい。中途半端に謎だけ残して、去らないでください。もしもーし、チハヤさん。もしもーし。 「行っちゃった……」「あんなのがダンジョン探索庁の第一線で働いているなんて、とんだジョークね。腕前だけは認めてもいいけど、かなりポンコツじゃない」「ナーシャ、もしかして、ああいうタイプは嫌い?」「見ててイライラする」  TAKUのことも毛嫌いしていたり、けっこうナーシャは気難しい性格のようだ。どうして常にソロで活動しているのか、理由がわかった気がする。人とつるむのが苦手なんだろう。  じゃあ、どうして、俺とは一緒に活動してくれているのか。  いや、それは考えるまでもない。命を救われたお礼、それに、「ダンジョ
last updateآخر تحديث : 2025-12-04
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第17話 江ノ島ダンジョン①

 週末になり、俺とナーシャは、片瀬江ノ島駅の前で待ち合わせをした。  その昔は観光客で賑わっていたという江ノ島だが、今や、ダンジョンの一つとなってしまい、駅を訪れるのは探索者かDライバーくらいだという。  確かに、駅前には、俺以外にもDライバーと思われる面々がたむろしている。みんな、物騒な重火器類か刀剣類を持っており、素手でぼんやり突っ立っているのは俺くらいなもんだ。ひょっとしたら、地元の人間の一人、と思われているかもしれない。  いきなり、駅前の道に、黒いリムジンが乗りつけてきた。  周りがザワザワする。  こんなところにリムジンでやって来る馬鹿は、どこのどいつだ? (まさか……)  俺の嫌な予感は的中した。  リムジンの中から、お馴染みのレオタード型パワードスーツを着たナーシャが、長い金髪をサラリと風になびかせて、優雅に出てきた。  忘れてた。こいつ、御刀重工のお嬢様だったんだ。 「あら、もう来てたの? 待ち合わせ時刻より早いじゃない」「そういうお前だって、まだ20分前だぞ」「道が空いていて、思ったより早く着いたの」「俺も似たようなもんだ。電車の乗り継ぎで一本早く乗れた」「お互い、やる気に満ちあふれてて、幸先いいわね」  などと、余裕たっぷりにナーシャが言った瞬間、遠くに見える江ノ島のてっぺんから、カラスの群れが一斉に飛び立った。 ギャア! ギャア! と耳障りにやかましく鳴いている。気味が悪い。 「あそこにダンジョンがあるわけだな」  江ノ島まで、長い橋が一本だけ伸びている。島へ至る唯一のルートだ。俺達にとって都合
last updateآخر تحديث : 2025-12-04
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第18話 江ノ島ダンジョン②

「ちょっと」  グイッとナーシャが俺の腕を掴んで、引っ張ってくる。そして、耳に囁きかけてきた。 「なに、あいつらと仲良く話してるのよ。体制側の人間よ。私達Dライバーの活動を規制しようとしている、敵なのよ」「いや……別に俺は敵対する気はないんだけど」「しっかりしてよ! 気を許せば最後よ、あいつらの目の前でヘマでもしたら、それこそ規制強化のネタにされちゃうわよ!」  そんな風に俺達がやり取りしているのを、何話しているんだろう、と言わんばかりにチハヤさん達は見守っていたが、やがて、シュリさんが肩をすくめた。 「こんなところで時間潰してる暇はねーぜ、課長。さっさと先へ行こう」「そうですね。行きましょう」  チハヤさん達は先行して歩き始めた。  俺もつられて歩き出そうとしたが、またもやナーシャに腕を引っ張られて、止められた。 「なんだよ」「あのねえ、少しは考えてよ。あいつらと一緒にいたら、自由に活動できないでしょ」「そこまで邪魔してくるかなあ」「うっかり配信画面に、あの人達が映り込んだりしたら、肖像権がどうのとか言って、配信動画を取り消すように言ってくるわ。そんな面倒事に巻きこまれたくないでしょ」「なるほど、その可能性は考えてなかった」「でしょ。だから、近付かないに越したことはないの」  ナーシャの言うことには理がある。俺は素直に従い、しばらく橋の中間地点で待機していた。  しばらくして、チハヤさん達が江ノ島に到達したのを見届けてから、あらためて俺達は移動を開始した。  5分ほどで江ノ島の入り口に到達。  けっこうな急坂が、目の前に伸びている。観光で歩く分には、そ
last updateآخر تحديث : 2025-12-05
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第19話 江ノ島ダンジョン③

 天気は快晴。大海原と青い空を背景に、島の外周に沿って道を進んでいく。ダンジョン配信のことがなければ、泳ぎたいくらいだ。 《:ナーシャたんの水着回希望!》 《:ばーか、ナーシャたんはいつも水着のような格好だろ》 《:眼福、ごっつぁんです!》  相変わらず、ナーシャの視聴者コメントがやかましく飛んでくる。配信機材から流れ出てくる、あの音声、よく鬱陶しく感じないな、と感心してしまう。 「あの……」  ナーシャは顔をうつむかせながら、ボソリと小声で話しかけてきた。 「ん?」「いつまで……こうしてるの」  何のことだろう、と思っていると、視聴者コメントが飛んできた。 《:手、手》 《:お前いつまでナーシャたんの手を握ってんだこらああ》  あっ、と気が付いた俺は、ずっと引っ張ってきていたナーシャの手を、ようやく今になって放した。  まずいことしたなあ、と反省する。1万人の視聴者がいる人気女性配信者だというのに、気安く、その手を握ってしまっていた。  ナーシャは怒ってないだろうか、と気になったが、当の本人は、それよりも、もっと別のことが気になっているようだった。顔を耳まで真っ赤にして、モジモジしている。 「どうしよう……」「何かあったのか?」「配信回していたのに、みんなの前で、猫相手に取り乱しちゃって……」「あー、あれか。別にいいんじゃないの。好きなものは好き、って言えば」「だけど、私、クールに黙々とダンジ
last updateآخر تحديث : 2025-12-05
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第20話 江ノ島ダンジョン④

 暗闇の中へと足を踏み入れると、そこには別世界が広がっていた。 天井からは白く細長い鍾乳石が無数に垂れ下がり、まるで氷の森のように見える。床にはタケノコのように尖った石筍が立ち並び、時折水滴が落ちてきて音を立てる。 さらに奥へと進むと、やがて、青く輝く地底湖が目に飛び込んできた。その水面には、俺達が持つ明かりでライトアップされた鍾乳石や石柱が映り込み、幻想的な光景を作り出している。 水面に近づいて覗き込むと、湖の底まで見えるほど透明度が高い。その水を手ですくってみると、冷たくて清らかだ。「確かに、これは撮影映えする場所だな……」「あまり水辺には近寄らないで。ここのモンスターは水の中に棲息しているって聞くから」「それでも、こんだけ水が澄んでいたら、すぐわかるだろ」「油断しないの。Aランクなんだから」 ナーシャは警戒を怠らず、ガトリングガンを構えたまま、慎重に歩を進めている。 ふと、前の方から話し声が聞こえてきた。 チハヤさん達だ。(妙だな) 俺達よりだいぶ先行して進んでいたのに、こんなに早く追いつくのは、おかしい。何かあったのだろうか。「チハヤさん、どうしたんですか?」「あ、また話しかけて」 ナーシャが文句を言ってきたが、俺はあえて無視して、チハヤさんと向かい合う。「この先に行かないんですか?」「ああ、カンナさん。いいところに来ました」 そう言って、チハヤさんは、行く先の方を顎でしゃくって示した。 ポッカリと穴が空いている。底は深く、懐中電灯で照らしても、真っ暗で何も見えない。 どうやら、元々は吊り橋があったようだ。その跡が残っている。しかし、明らかに人為的に、橋は落とされていた。「この通り、先へ行けなくなっているんです」「誰がこんなことを」「迷惑系Dライバーに決まってんだろ」 シュリさんが忌々しげに吐き捨てた。「馬鹿だよな、こんな風に橋を落としたら、てめえらだって戻れなくなるっていうのに、その場の勢いでやりやがってさ」「きっと、戻れる算段があるのでしょう。でなければ、こんなことは……」 そこまで言いかけたところで、チハヤさんはギロリと、俺のスマホや、ナーシャの配信機材を睨んできた。「撮影中ですか?」「え」「配信しているのですか? と聞いているのです」「それは……まあ……俺達もDライバーなので」 なんだ
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