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第21話 江ノ島ダンジョン⑤

《:ひえ、ホラー》 《:今の悲鳴、悪戯とかじゃなくて、ガチだよな》 《:こんなダンジョンの中で悪戯する奴がいるかよ》 《:ほら、迷惑系Dライバーがいるし》 《:あーその可能性》  ナーシャの配信機から流れてくるコメント音声を聞いて、シュリさんはチッと舌打ちをした。 「おめー、その鬱陶しい読み上げ機能、なんとかならねーのかよ。耳障りでしゃーねー」「何言ってるのよ。コメントはライブ配信の醍醐味でしょ。誰のも聞き逃したくないの」「サービス精神旺盛なのはけっこうだけどよ、いつか死ぬぜ? そんな悠長なことしてたら」  肩をすくめながら、シュリさんはスタスタと先へ歩いていく。  その背中に向かって、ナーシャは「んべ!」と舌を出した。  狭く入り組んだ洞穴の中を、悲鳴が聞こえた方に向かって、ひたすら突き進んでいくと、やがて、澄んだ青色をたたえる地底湖が目の前に現れた。  飛び石のように、湖の各所に岩場が点在している。  その中でも、湖のど真ん中にある、特に大きな岩場の上に、複数の人影が見える。 「え? なになに、あれ?」  レミさんが目を丸くして、岩場の上に仁王立ちしている巨漢を指さした。  漆黒の僧侶。どす黒い法衣を着て、錫杖を片手に立つ、その姿は、紛れもなくお坊さんだ。虎髭というのだろうか、立派な口髭を生やしており、まさに古の豪傑。  その片方の手には、小太りの男が、首根っこを掴まれてぶら下がっている。  僧侶の背後にはドローン型撮影機が飛んでいる。間違いない、あの坊さんもまた、
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第22話 江ノ島ダンジョン⑥

 地底湖の中には、半魚人のようなモンスターがウヨウヨと蠢いている。 気持ち悪っ、と思いながら、俺は地面に手を当てた。 この湖面全体を何かで覆い尽くせば、モンスターの攻撃を防ぐことが出来る。だけど、埋め立てるところまで行くと、エネルギーをかなり消耗してしまう。 ここは、網だ。 湖上に網をかけるようなイメージで、全体を覆ってしまえばいい。(網よ、広がれ!) 足元の岩壁がグニャリと変化して、硬いワイヤー製の網となって広がっていく。岩場と岩場の間を埋め尽くすように、網は湖面を覆っていく。 完全に湖面を封鎖したところで、半魚人どもはようやく異変に気が付いたか、バシャバシャと音を立てて、湖の中から飛び出そうと暴れ始めた。しかし、網で遮られて、水から出ることはかなわない。「キエエエエ!」「ケエエエエ!」 湖面に顔だけ出して、半魚人どもは怒りの声を上げている。 悪いな、お前達の出番を奪っちゃって。だけど、面倒な戦いはしないほうがいいだろ? お互いにとって。 何よりも、今、俺が集中しないといけないのは、あの世直しDライバー蛇和尚だ。 俺は岩場をなんとか飛び移っていき、中央の大きな岩場へと近付いていく。 戦いは既に始まっていた。「ぬおおおりゃあああ!」 蛇和尚は錫杖を豪快に振り回し、空を裂き、岩を削り、チハヤさん達を叩きのめそうとする。 その強烈な攻撃を、チハヤさん達はサイドステップや受け身でかわし、見事に相手のことを翻弄している。 さらに、そこへナーシャが参戦してきた。「降参しなさい! 降参しなかったら、蜂の巣にするわよ!」 物騒なことを言いながら、ガトリングガンの銃口を蛇和尚へと向けている。「がははは! 人間相手に撃てば、殺人罪だぞ! 撃てるものなら撃ってみろ!」 と蛇和尚が挑発した直後、「おーりゃああああ!」 威勢のいい掛け声とともに、ナーシャは容赦なくガトリングガンを乱射し始めた。 一応、相手の胴体は狙わず、足元の岩場を狙っての射撃だ。ガガガガガ! と音を立てて岩が削れ、破片が舞い散る。 まさか撃つとは思っていなかったのか、蛇和尚は身をのけぞらせた状態で、口をあんぐりと開けて固まっている。 チハヤさん達も、仰天した様子で、ナーシャのことを見つめている。 少しして、蛇和尚が喚き始めた。「本気で撃つ奴がいるか⁉ 当たったら
last updateآخر تحديث : 2025-12-07
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第23話 江ノ島ダンジョン⑦

 気絶している蛇和尚をロープで捕縛してから、ふう、とシュリさんはため息をついた。 「まさか、迷惑系Dライバーではなくて、世直し野郎が相手になるなんてな」「結局のところ、世直しDライバーも、迷惑系と大して変わりない、ということでしょうね」  チハヤさんは、そう言ってから、ツカツカとこちらへ歩み寄ってきた。何か話でもあるのだろうか、と思っていると、いきなり、ナーシャの両手をガシッと掴み、目をキラキラと輝かせ始める。 「ナーシャさん、あの戦いぶりは素晴らしかったです。ぜひ、うちのダンジョン探索局に来てくれませんか」「え? あ、あの? 急に、なに?」  戸惑うナーシャに構わず、チハヤさんは話を続ける。 「ダンジョン探索局は、人手が足りていないのです。かと言って、誰でも採用できるわけではない。あなたのような実力ある人を常に求めているのです。だから、どうでしょう。一緒に戦ってくれませんか」  こんな風にもてはやされるのは、慣れていないのだろう。ナーシャはすっかり動揺しており、まともに返事が出来ずにいる。  助け船でも出したほうがいいかな、と思って、俺が横から割り込もうとした、その時だった。 《:あ、逃げた!》  ナーシャの視聴者コメントが聞こえてきて、俺達はハッとなった。  いつの間にか、蛇和尚は目を覚ましており、両手を後ろ手に縛られている状態でありながら、器用に岩場を飛び移って、洞穴の奥へと逃げていく。気が付いた時には、もうだいぶ距離を開けられてしまっていた。 「いけません! 追いかけないと!」「えー、別にいいじゃん。アタシらに逮捕権はないんだし、見逃してやったら?」「そういう問題じゃなくて! あんな風に拘束されている状態で、ダンジョンの奥へ行ったら、命
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第24話 江ノ島ダンジョン⑧

 門の向こう側から、大量の水が噴き出してきた。  シュリさんの体は水に巻きこまれ、地底湖の中へと押し流されてしまう。 (助けないと!)  俺は急いで水の中に飛び込もうとしたが、不意に、強い視線を感じて、一歩踏み出したところで立ち止まった。  湖の中から、一回り大きなサイズの半魚人が、上半身を突き出している。  乳房がある。女性の半魚人だ。  魚の頭に、体表を覆う鱗。見るからに人外の存在であるが、不思議と神々しさや色香を感じさせる。 ――ようやく解放されたぞ。  頭の中に直接声が届けられる。テレパシーか何かだろうか。とても落ち着いた大人の女性の声だ。 ――我が名はイソラ。貴様は何者だ。  その声は、ナーシャや蛇和尚にも届いていたらしい。二人同時に、 「私は御刀アナスタシア、ダンジョンライバーよ!」「俺様は蛇和尚! 世直しDライバーだ!」  威勢良く返事をした。 「ちょっと、なんで、あなたが名乗ってるのよ。今のは私に聞いていたんでしょ」「お前こそ引っ込んでろ。こうなったら鬼でも妖怪でもなんでも来いだ。このロープをほどいてもらわねえとな!」  二人が言い争っているのを横目に、俺は前へと進み出て、自分もまた名乗った。 「俺は木南カンナ。イソラ、って言ったか。あんたは何者なんだ」 ――我は海を統べるもの。 「どうして、あの門の奥に閉じ込められていたんだ」 ―
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第25話 江ノ島ダンジョン⑨

《:おおお、ここで助けに入るナーシャたん、マジ激アツ!》 《:いっけええええ、ナーシャたん! そんな半魚人ぶちのめせええ!》 「もちろん、やってやるわよ!」  ナーシャは威勢良く視聴者コメントに答えると、ガトリングガンのスイッチを入れた。キュイイインと銃身が回転し始め、間髪入れず、弾丸が射出される。  ドドドドド!  イソラの全身にくまなく銃弾が撃ち込まれ、相手の体に穴が開き、血が噴き出した。  キエエエエエ! 咆哮とも絶叫ともつかない、耳障りな声を上げ、イソラは顔を水の中に突っこんだ。  やったか⁉ と思いきや、再びイソラは顔を上げてきた。 「まずい! ウォーターカッターが来るぞ!」  ガトリングガンを抱えているナーシャは、小回りの効く動きが出来ない。敵からカウンター攻撃を受けたら、当たってしまう可能性が高い。 「来るなら来なさい!」  あ、けっこう脳筋タイプだ。  攻撃こそ最大の防御、と言わんばかりに、ナーシャは銃撃をやめようとしない。だけど、イソラもまた、攻撃態勢を解かないでいる。  このままでは、ナーシャがウォーターカッターで両断されてしまう――!  その時、突然、イソラの頭部のあたりで爆発が起こった。 ――な、何が起こったのだ⁉  イソラの動揺の声が、俺の脳内に響いてくる。  橋のほうを見上げると、マインスロアーを構えたチハヤさんが立っている。応援に駆けつけてくれたのだ。  さらに、レミさんが、スナイパーライ
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第26話 《掲示板》

【ダンジョン】ダンジョン探索総合 PART10【探索】(前略)109:名無しの探索者ここも最近だいぶ過疎ってるな110:名無しの探索者>>109まあ、配信があるからな。探索行く奴はここに来ないし111:名無しの探索者そういやダンジョン探索局っていま何してるの112:名無しの探索者出た、税金泥棒113:名無しの探索者あれほど無駄な省庁もないな114:名無しの探索者なんかダンジョン探索と称して日本各地の観光名所に遊びに行ってるらしいぞ115:名無しの探索者いやほんと害悪だわ。俺達の税金で養う価値なし116:名無しの探索者ダンジョン規制法が出来たら探索庁が探索の中心になるんだろダメじゃん117:名無しの探索者日本オワタ118:名無しの探索者これだから中国なんかに後れを取るんだよ119:名無しの探索者おい、ヘリオスLIVEでダンジョン探索局の奴らが映ってるぞ120:名無しの探索者>>119マジで? 公式放送?121:名無しの探索者>>120いや、普通にDライバーの配信。御刀アナスタシアとかいうやつの。あと木南カンナとかいうやつ122:名無しの探索者配信の話題はスレチだろ123:名無しの探索者ガチ情報ならダンジョン探索局の生態が見られるんで適切かと124:名無しの探索者>>121とりあえずURLよろしく(中略)880:名無しの探索者おおお! ボスの頭が爆発した!881:名無しの探索者ナーシャの3カメ! 探索局のやつが撃ったみたいだぞ!882:名無しの探索者やるじゃん、探索局883:名無しの探索者え、マジで強くない? なんで活動知られてないの?884:名無しの探索者まあ、官公庁って、昔からアピール下手なところあるから885:名無しの探索者半魚人の頭半分吹っ飛んでるぞ、グロ886:名無しの探索者まだ襲ってくるよ、不死身か887:名無しの探索者おい、ここは探索板だぞ。配信実況はよそでやれ888:名無しの探索者勝った。すげえ889:名無しの探索者なに、こいつら? 探索局と仲良しなの?890:名無しの探索者御刀アナスタシアと木南カンナね、おぼえた891:名無しの探索者こいつらを追っていれば、探索局の活動も追えるかもな892:名無しの探索者アーカイブ見てみ
last updateآخر تحديث : 2025-12-09
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第27話 校則でダンジョン配信は禁止します

 登録者数が1000人を超えたからって、即収益化が可能になるわけではない。  今、俺が活動している配信サイトは、中国の「ヘリオスLIVE」。そこの審査を通らなければ、収益化の夢は藻屑となって消えてしまう。  何も問題ないと思うので、たぶん大丈夫だろうけど……  江ノ島ダンジョン攻略後、さっそく収益化の申請をした俺は、それから落ち着かない日々を過ごしていた。  それでも高校の授業があるから、多少は気が紛れていたけど、休み時間になって自由の身になると、また不安がブワッと押し寄せてくる。  5日後、金曜日の昼休み、俺はおにぎりとお茶を前にして、ハアア、とため息をついていた。 「よ、浮かない顔してんな」  前の席に、いつものように、マイフレンドが座ってきた。  フレンドと言っても、女子だ。この学校に四人いる友人のうち、唯一女子である、リュカだ。本来の名前は、如月リューカ。龍の華と書いてリューカ。でも、呼びづらいので、俺はリュカって呼んでいる。  リュカはフランス語では男性名らしいけど、気にしていない。なぜなら、如月リューカは、男以上に男っぽいからだ。  明るい茶色の髪は、思いきりよくスパッとカットして、ツンツンのショートヘアにしている。化粧っ気はまったく無い。いつもすっぴんだ。それでもまあ、一部の女子に「王子」と呼ばれてもて囃されているから、見栄えは悪くない。あと、スポーツ万能。格闘技もたしなんでいるらしい。学校の成績も上位陣。なかなかの超人だ。 「見たぜ、配信。リアルタイムでは追えなかったけど」「サンキュー。あんまりコメント付いてなかったな」「気にすんなって。みんな様子見なんだよ。これまでアナスタシアの配信を見ていた連中だろ。どっちかって言うと、あっちの
last updateآخر تحديث : 2025-12-10
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第28話 ダンジョン規制法に反対するデモ配信

「そんなこと、オレに相談されてもなあ」  バニラシェイクをストローで吸い込んでから、リュカは肩をすくめた。  放課後、近くのマックで俺達は作戦会議を行うことになった。最初、リュカは「なんでオレが」と渋っていたけれど、何度か頭を下げたことで、やっと折れてくれた。  とにかく、校則のことで困っているのだから、同じ高校の友人に相談するのが一番だ。アナスタシアだとか、キリク氏だとか、そのあたりは相談されても困るだろう。  とはいえ、リュカもまた面倒くさく感じているようだ。 「頼むぜマイフレンド」「校則のことはオレにだって、どうにもできねーよ」「つ、月見バーガーをおごるので、どうだ」「お前んちの経済事情を知っていておごってもらうほど、オレは鬼畜じゃない」「その御仏の如き慈悲の心で、どうか、お知恵を」「だーかーら、思いつかない、って言うの」  やれやれ、と呆れた感じで、リュカは頭を掻きむしった。 「時代の流れ、ってやつだろうな。ダンジョン規制法が通るのより先に、色々と縛りが入ってくるのは間違いない。ちょっと遅いくらいだ」「まあ、普通に配信サイトで人死にの様子とかリアルタイムで映ったりするしな……」「一応、それ系の動画は、運営が気付き次第削除しているけど、それでもリアルタイムだったら止めようがない」「ダンジョン配信で荒稼ぎ、っていうのは、もう夢まぼろし、になるのかな……」  うーん、とひとしきり悩んだ後、俺はアイスコーヒーを飲んだ。カフェインを入れれば、少しは閃くものがあるかもしれない、と思ってのことだったけど、何も思い浮かばなかった。  そうしている間に、リュカはスマホを操作して、情報収集してくれている。ありがたいぜ、マ
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第29話 青木ヶ原樹海ダンジョン①

「かなり集まったわね」 ナーシャは会場を見渡しながら、感心の声を上げた。 樹海近くの道の駅跡には、100名を超すDライバー達が集結している。 デモ、と称しながらも、規模としては少人数だけれど、それでもDライバー自体が日本で数百名と言われている中で、100名というのは、かなり集まったほうだと言えるだろう。 道の駅の広場(かつては駐車場として使われていたけど、青木ヶ原樹海がダンジョン化して、道の駅が廃墟になってからは、ただの広場になっている)に設けられたステージ上に、五人ほど立っている。 その真ん中で、一際目立つのが、Dライバーで最も稼いでいる配信者、カルマ業だ。 異様な風体だ。白塗りの上から、悪魔じみたメイクを施しており、さながらビジュアル系メタルバンドのボーカルといった印象。実際、カルマ業は自らのことを「ダンジョン攻略の悪魔」と称している。 喋り方も独特だ。「今日は我輩の企画に参加して、殊勝であるぞ、貴様ら!」 いきなりのマイクパフォーマンス。 一部のDライバー達は、歓声を上げて、手を振っている。中には、カルマ業と同じようなペイントを顔に施している奴もいる。ファンなんだろう。「この度のダンジョン規制法案の要綱を見たか? 我輩達がこれまでに命を懸けてダンジョンを探索し、その一部始終をカメラに収めて、配信してきた。その努力に報いるどころか、まったく認めようとしない政府のやり方に、我輩は断固抗議する!」 今度は、大多数のDライバーが同調の反応を示した。「そうだそうだー!」と声を上げるライバーもいれば、「政府なんかぶっ潰せ!」と過激なことを言うライバーもいる。「今日のダンジョン探索は、好きにやるがよい! もちろん、樹海の原生林を傷つけることは絶対にあってはならない! ライバー同士での衝突も法度である! そういった基本的なマナーを守った上で、楽しくダンジョン配信を行おうではないか!」 喋り方はところどころデスボイスを効かせていて、高圧的ではあるものの、言っている内容はだいぶまともだ。このあたりのバランス感覚が、老若男女問わず人気を集めている要因なのだろう。 カルマ業の挨拶が終わったところで、今回のイベントの運営側からあらためて注意事項について説明が入った。 このイベントは、カルマ業が所属しているDライバー事務所が主催する形となってい
last updateآخر تحديث : 2025-12-11
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第30話 青木ヶ原樹海ダンジョン②

「君達の活躍はいつも見させてもらっている」  森の中を歩いていると、不意に、ゲンノウが話しかけてきた。 「え? 俺すか?」「そうだよ、君だ。カンナ君」「もしかして、チャンネル登録をしてくれてる、とか?」「当初は、TAKU君の竜神橋ダンジョン配信を見ていたんだけどね、そこでめざましい活躍をしている君達の姿を見て、非常に興味を持ったんだ。それ以来、チャンネル登録している。この間の江ノ島ダンジョンが、特に素晴らしかった」「マジすか、ありがとうございます」「ナーシャ君も、実にシンプルながら、強力なスキルを持っているね」  続いて、ゲンノウはナーシャに声をかけた。  それに対して、ナーシャはゲンノウをチラッと一瞥しただけで、特に返事はしなかった。  おいおい、感じ悪いな、ちょっとは愛想よくしろよ、と俺がヤキモキしていると、ゲンノウは一切気にしていない様子で、話を続けた。すごく紳士で大人だ。 「あのスキルは、『バーストショット』だったかな。ガトリングガンという超高速で弾を発射する銃火器とは非常に相性がいいね。一点集中で破壊力が増す。とてもいいスキルだ」「たしか、ナーシャは、伊勢神宮でもらったスキルだって言ってました」「なるほど。伊勢神宮の祭神はアマテラスだ。弓道の神でもある。神は、自分の得意分野に特化したスキルを与えるので、銃撃系に適したスキルを授けることもあるだろう。彼女が頼るにはピッタリの神様だ」「しかし、いまだに不思議です……ある日突然ダンジョンなんてものが世界中に現れたかと思えば、寺社仏閣で神様がスキルを与えるようになった……物語のようなことが現実になって、なんだか夢でも見ているような……」「ははは、私もだ。だけど、これはチャンスでもある」「チャンス、ですか」「
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