「きゃるるぅ、きゃるるぅ!」(食ってやる、食ってやるぞ!) 大食い対決だった。 円形闘技場の試合場では、給仕たちが次々とステーキを運んできている。料理の種類はステーキだけのようだ。乗り物たちは競い合っており、ステーキをがぶがぶと食べていた。制限時間は30分。空けた皿の枚数で勝敗は決まる。:頑張れキャルル丸ぅぅ。:いま、11皿を完食です!:キャルル丸がちょっと太ってきたなw これはやばいぞ! 夏の太陽がじりじりと地面を照らしていた。観客たちは大変な盛り上がりであり、乗り物たちに向けて声援が飛んでいる。 キャルル丸は11皿目のステーキを食べ終えると、ぐらりと立ちくらみがした。右に身体が傾いて、慌てて足を踏ん張る。下腹がぽよぽよと膨らんできていた。 げぷっとゲップを一つこぼす。(ふん、まだまだ食えるぞ) 給仕が台車を押して12皿目のステーキを運んで来る。ステーキは脂がぎらぎらとしており、あっさりとした酸味のあるソースがかかっている。キャルル丸はかじりついた。がぶがぶと食べる。噛めば噛むほどに甘い肉汁がじゅわっと染み出る。極上に美味いステーキだったが、食べ過ぎたせいで美味いとはもう感じなかった。それでも勢いよくステーキを平らげる。口から肉汁が垂れて、地面に脂がぼとぼととしたたった。 観客席からはウミの声が一段と高く響く。「キャルル丸ー、いま一位ですよー!」「キャルル丸、もっともっと食べる!」 アイギスも両手を硬く握って応援している。 12皿目を食べ終えて、キャルル丸は口をべろりとなめ回した。「きゃるる!」(そうか、いま一位か!) ならば余裕だと思った。 キャルル丸の給仕が台車を押して、円形闘技場の入り口へと向かった。次のステーキが運ばれて来るまで、しばしの休憩である。 その時だった。 キャルル丸の隣にピンク色の竜がどしどしと歩いてくる。 振り向くと、エリザが弱ったような表情で立っていた。その後ろではエリザの給仕が台車を押してお
Mehr lesen