発見! 尾行して、接近。 そして、八シャッケンという長柄の槍で突く! 冬毛のもふもふラバトを十日で四匹ゲットして新鮮な肉で鍋料理を作ったり皮をなめしたり。 魚を釣って刺身で食ったり乾物や燻製作ったり。 集めたマルルン茹でたり蒸したり炊いたり焼いたりして食べたり。 そんなこんなで暮らしてかれこれ三ヶ月が過ぎた頃、唐突に思い出したのがキャラバンの存在だ。 この世界にも、新年を祝うという風習がある。 一年の始まりは冬の終わり。 あとふた月くらい先な訳だけど、毎年キャラバンが村に商品を売りにやってくる。 山奥のど田舎に人が訪れるのはこのキャラバンと領主様が年貢の取り立てをよこす時くらいなもんだった。 よくぞ思い出してくれたぞ現世の僕。 物語が動くぞ。 人間気力が湧くとできることが増えるんだろうか? 狩りでは二度目のデヤールを仕留め、ラバトを一日で三羽も仕留めたりした。 究極の一人暮らしな僕には有り余る肉なんだけど、キャラバンに売ろうと思ってせっせと食肉加工。毛皮は売れるほどの品質じゃないから自分用。 人と会うのに着た切り雀はさすがに気が引ける。 革は他にも作らなきゃならないものがいっぱいある。 袋とかバッグとかさ。 そんな充実した日々を過ごしていると、雰囲気ってのは伝わるものらしく、「最近楽しそうね」 なんてリリムに言われる始末だ。 なんでもそうだけど何事もやればやるだけ上手くなる。 骨角器も打製石器も自分でびっくりするほど上手にできてる。 最初にリリムが言ってた通り、神様は人よりちょっぴり優秀な人間として転生させてくれているようだ。 もちろん、職人ばりの出来とは言えないけど、実用に耐えるものになっている。 最近じゃ、磨製石器も作り始めてる。 けど、鉄器の方が本当はいいよね。 そんなことをしているうちに気温が日に日に暖かくなり、そろそろキャラバンが村を訪れる頃になった。
Read more