飯を食った後、水車小屋で泥のように眠った僕は、翌朝も無事に迎えることができた。「おはよ」「おはよう!」 リリムは朝から元気だ。 煮炊きに使っている穴に籾殻を入れて、昨日作ったかまどの中をほじくり返して火種を探す。 よかった、残ってる。 それを籾殻に乗せて息を吹きかけると煙がもくもくと上がる。 なかなか火が移らない。 咳き込みながら悪戦苦闘の末に着火に成功した僕は、今日の飯作り。 飯を作りながら今日することを枝で地面に書き出す。 前世でよくやったトゥドゥリストってやつだな。 今日の作業は大きく二つに絞る。 一つは薪集め。 これには午前中いっぱい使おう。 できれば二、三日しのげるほど集めたいけど一人で午前中だけってのはまぁ、難しいな。 いいとこ明日の分までだろう。 薪をストックするには向こう十日くらい毎日午前中まるっと使って、その先十日分用意できるかできないかってとこだろうな。 午後は縄張り作業だ。 といっても縄がないので地面に線を引くわけだけど。 そのそばに板を並べて「数が足りない」だの「尺が足りない」だの言いながら何度もやり直す。 ところで『尺』ってなんだ? あやふやな前世知識ってことで収めとこう。 ちなみにこの世界の長さの単位は親指の第一関節までの『スンブ』と手首から肘までの長さで測る『シャッケン』が基本だ。 …………。 ああ、尺ってシャッケンのことか。 そのスンブとシャッケンを使って木組みのホゾを作ったり柱を立てて組み立てたり。 そんなこんなを十日ほどかけてようやく土間を囲っただけの掘っ建て小屋が出来上がった。 うん、このままだと冬が過ごせない。 けど、板はもうない。 さて、どうしたものか……。 現世知識は無学の百姓の小せがれ十五年分。 …………。 いい案は浮かびそうにない。 前世知識はDIY好き、歴史オタの四十半ばのおっさんのもの。 なん
Terakhir Diperbarui : 2026-06-04 Baca selengkapnya