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42

After story蒼人side.1

付き合い始めて数か月。 今日は特に予定も決めず、二人でショッピングモールを歩いていた。 緋夏は相変わらず落ち着きがない。 「あっ、見て!これ可愛い!」 さっきまで服を見ていたと思えば、今度は雑貨屋に吸い込まれていく。 「……忙しいな。」 そう言いながらも、その後ろを歩く。 店を出ると、緋夏が何も考えず車道側を歩こうとした。 遠くの方に車が見える。 無意識に腕を引く。 「え?」 「こっち。」 そのまま自分が車道側に立つ。 「……?」 不思議そうな顔。 別に深い意味なんてない。 危ないから。 それだけ。 歩いている途中、緋夏が急に立ち止まった。 「蒼人。」 「ん。」 「荷物持とうか?」 「……は?」 「いや、私が荷物持とうかって」 「意味分かんない。」 「えへへ」 何が面白いんだ。 そのまま歩き出そうとした時だった。 「……ねぇ。」 「なに。」 「蒼人ってさ。」 嫌な予感がする。 「こんな気遣いできたんだね。」 …… …………。 「はぁ?」 「できないと思ってたの?」 「思ってた。」 「失礼すぎるだろ。」 「だって前の蒼人ってさぁ。」 指を折り始める。 「荷物持たない。」 「持てって言われてない。」 「『寒い』って言っても『へぇ』しか言わない。」 「事実だろ。」 「『眠い』って言っても『寝れば?』って冷たい。」 「寝ればいいじゃん。」 「ほらぁ!」 ケラケラ笑っている。 ……なんか腹立つ。 「でも今はさ。」 緋夏は俺の顔を覗き込んできた。 「車道側歩いてくれるし。」 「重そうだったら荷物持ってくれるし。」 「寒かったらマフラー巻いてくれるし。」 「人混みだと手繋いでくれるし。」 「体調崩しそうだとすぐ休ませるし。」 「意外だった。」 「蒼人ってこんな人だったんだね。」 …… いや。 違う。 昔からできなかったわけじゃない。 ただ。 やる理由がなかっただけ。 「……はぁ。」 ため息をつく。 「なにそのため息ー。」 「別に。」 「またそうやって誤魔化す!」 ほんとよく喋る。 少し黙ってろ。
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-09-01
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