翌朝、王宮臨時顧問室の机には、晩餐会の記録が三種類並んでいた。 一つ目は、オスカーの正式記録。 誰が出席し、どの席に座り、どの順番で料理が出され、どの発言が重要だったか。書記官らしい整った文面で、感情を挟まず、必要な事実だけが残されている。 二つ目は、リーナの儀礼補佐官報告。 白魚の前菜についての事前確認。白い砂糖花が予定表にない装飾であったこと。皿が客の前に置かれる直前に気づき、侍従へ由来を確認したこと。代替皿への変更までの手順。 三つ目は、クラリス自身の覚書。 それは正式記録ではない。けれど、後で必ず必要になる種類のものだった。 セルゲイ大使の表情。 エリナ
آخر تحديث : 2026-09-01 اقرأ المزيد