「相沢さんさ、今朝、田原さん見てからおかしくなったように思うんだけど。あの人になんか言われたの?」 「そういうわけじゃないんだけど……」 「じゃ、話してよ。相沢さんだったら俺の婚約者にも誤解されることないし、大丈夫だから」 神田君がぽん、と肩を叩いて慰めてくれた。 こんなことは過去に起きなかった。 やっぱり未来は変わってる。 私がストーカーの存在を身近に感じているから、殺される日――Xデーがぐっと近づいているのかもしれない。 もう、なりふり構っていられない。 私は神田君にも味方になってもらおうと思い、声を潜めて話した。 「実は最近、気持ち悪い視線をずっと感じてるの。誰かに見られてるような……後をつけられてる感じもするし」 「マジで?」 神田君の顔が一気に険しくなった。 「それが今、被害に遭っているっていうストーカーのこと?」 「うん……実は昨日、家に侵入されたの。社宅は危険だから、今、別のところに避難しているんだけど……誰にも居場所は教えていないのに、ストーカーから『おかえり』なんてメッセージが来て……怖いの」 彼は黙って私の話を聞いてくれたあと、真剣な表情で言った。「相沢さん。警察には言ったんだよね?」 「ええ、もちろん」 「ああいう連中は事件が起きてからじゃないと動かないからな。相沢さんになにかあってからじゃ遅いんだよ! 腹立つなぁ」 端正な顔に怒りを乗せて彼は怒ってくれた。 正義感の強いひとだ。彼のこういうところにいつも救われている。 「怒ってくれてありがとう」 「当然だよ。それで、ストーカーに心当たりはあるの?」 「うん……今日……その、田原部長が私のことをじっと見てたの。すごく嫌な目で……」 今朝感じたことをそのまま彼に話した。「そっか。だから朝から様子がおかしかったんだ」 私は頷いた。 様子がおかしくなったこと、神田君は心
Zuletzt aktualisiert : 2026-09-17 Mehr lesen