姑が交通事故で亡くなったのに、弁護士の夫は事故の張本人である初恋の相手を弁護した姑が交通事故に遭い、救急治療室に運ばれた。
私は弁護士の夫に20回以上電話をかけて、ようやく彼が出た。
「また何を騒いでるんだ?奈緒にちょっとしたトラブルがあって、今助けてるんだ。いい加減にしろよ」
私は悔しさをこらえて、姑が事故に遭ったことを伝え、200万円を振り込んでほしいと頼んだ。
しかし、彼は初恋の言葉を信じ、冷たく言い放った。「お前の母の事故が俺に何の関係がある?俺から金を巻き上げて実家を支えようなんて思うな。邪魔するな、忙しいんだ」
電話は乱暴に切られ、姑の救命は失敗に終わり、死亡が宣告された。
だが、三日後の法廷で、私は被告席で堂々と飲酒運転の初恋のために弁護する弁護士の夫の姿を見た。
彼は巧みな話術で、証拠不十分を理由に初恋を無罪にした。
私は心が冷え切り、裁判後すぐに彼に離婚を申し出た。
すると彼は慌てふためいた。
「俺の母さんはお前にあんなに優しかったのに!お前が俺と離婚したら、母さんが悲しむだろ!」
私は冷笑しながら、病院の支払い明細と死亡診断書を彼の顔に叩きつけた。
愚か者、彼はまだ知らないのだ。彼にはもう母がいないことを。