語感で言うなら、直訳のイメージを先に出しておくのが分かりやすいと思う。英語にするときの素直な直訳は『pushing against a noren(shop curtain)』や『pushing against a curtain』といった表現になる。文字どおりの光景を想像させる言い回しで、原語のユーモアや生活感を残したいときに向く。
ただしネイティブに自然に伝えたい場面では、意味の本質である「効果がない」「無駄な努力」を英語の慣用句で置き換えるのが普通だ。ここでは『futile effort』『a pointless effort』『an exercise in futility』といった訳語を使えば意図が明確になる。私は時に文学翻訳で『pushing against a curtain』の雰囲気を残しつつ注釈を付けて、読者がユーモアと無力感の両方を感じられるよう工夫している。
例えば『The Great Gatsby』のような作品で、登場人物の空回り感を表現したい場面があるなら、直訳で描写したあとに『futile effort』と同義で読者に理解させる手法が有効だ。結局、どの英語表現を選ぶかは文脈と読者層次第で変わるから、訳しながら微妙なニュアンスを取捨選択するのが楽しいところだと思う。
言葉を直訳すると「店の入口に掛かっている暖簾に腕で押し当てる」という光景になります。
僕が英語話者に説明するときは、まずその視覚イメージを共有します。暖簾は向こう側にいる人を遮る柔らかい布で、腕を押し込んでも相手は動かず、結果として努力がほとんど意味をなさない状況が想像できます。そこから意訳として「a futile effort」や「an effort that produces no result」という説明に繋げます。
具体的な日本語の用例を見せると理解が早いです。例えば「彼に頼んでも暖簾に腕押しだ」は「Asking him is a futile effort; he won't respond」と訳せます。こうした順で視覚→意味→英語訳を提示すると、ニュアンスが伝わりやすいと感じます。