関係の変化を時間軸ではなくテーマ別に分けて考えると、いくつかの段階が見えてくる。まずは“仲間としての信頼”で、戦闘や協力を通して互いの実力や価値観を確認する段階がある。次に“個人的な
境遇の共有”が来て、それによって友情が家族的な色合いを帯びる。最後は“成熟した距離感”で、互いの感情や期待を尊重しながらも独立した存在として共存する段階だ。
僕はそのどの段階にも身を置いたことがあるが、特に印象深いのは互いを知る過程で生じる摩擦と、その解消がもたらす深い結びつきだった。表面的にはフラットな会話でも、内面での受け止め方が変わると関係全体が別物になる。'ソードアート・オンライン'全体を通して見れば、彼女と僕の関係は単純な恋愛でも友情でもなく、擦り合わせと理解の歴史だと受け止めている。終わり方は静かで、互いの尊重に収束していった印象が残る。