日本語の『ひとでなし』を英語に訳す時、文脈によって表現が大きく変わってくる。直訳すれば『not human』だが、これだけでは残酷さや非道さのニュアンスが伝わりきらない。『Monster』や『Beast』といった単語は物理的な怪物を連想させやすいが、『Heartless』や『Soulless』なら精神的な冷酷さを強調できる。
『Inhuman』も候補に上がるが、SF的なニュアンスが強く出る場合がある。『The Walking Dead』のような作品で使われる『Walker』とは異なり、倫理観の欠如を表現したいなら『Fiend』や『Brute』の方がしっくりくる。『Demon』は宗教的な響きがあるので、日常会話で使うと大げさに聞こえるかもしれない。
面白いのは『No better than an animal』のような比喩表現で、日本語の『畜生』に近いニュアンスを出せる点だ。『Game of Thrones』のキャラクターが『You are no son of mine』と言うシーンのように、人間性を否定するフレーズも状況によっては有効。翻訳は単語の置き換えではなく、その言葉が持つ感情の重さをどう伝えるかが鍵になる。