夕風はもう吹かない野口由理恵(のぐち ゆりえ)はこれまで、野口真司(のぐち しんじ)と一生愛し合っていくのだと信じていた。
でも、その運命的な恋は、結局、幼馴染との絆には勝てなかった。
真司が、彼の幼馴染の母親の最期の願いを叶えるため、その子と結婚式を挙げた日、由理恵は、自らデザインした新居をめちゃくちゃに壊し、二人で暮らした街を永遠に去った。
それから、由理恵と全く連絡がつかなくなったと気が付くと、真司は慌てふためいていたのだった。
その後、真司は必死に由理恵に許しを請うたが、その頃には彼女はもうお見合い相手と婚約していたのだった。
人生とは何事もずっと変わらずにいられることはなく、特に感情のことになると、なおさらだ。