幸せと呼べない日々
私は丈と結婚して八年になる。
この八年間で、彼は計九十九人の女を家に連れ帰ってきた。
そして今、目の前に立っているのは百人目の若い女の子だった。
彼女は挑発的な目で私を見つめ、振り返ってこう聞いた。
「野上社長、これが例の、役立たずの奥さんですか?」
丈は椅子にもたれかかり、気だるそうに「そうだ」と答えた。
若い女の子は私の方へ歩み寄り、頬を軽く叩いてきた。笑いながら言う。
「今夜は、『できる女』がどういうものか、よーく聞いててね!」
その夜、私は無理やりリビングで、一晩中あの女のあえぎ声を聞かされた。
翌朝、丈は何事もなかったかのように朝食の準備を命じた。
私は、拒否した。
彼は忘れているのかもしれないが、私たちは契約結婚。
そして今日は、その契約が終わるまで、あと三日という日だった。