眠れぬ夜の想いで
白井裕司(しらい ゆうじ)と結婚して三年目、夏目典子(なつめ のりこ)が最も愛していた姉が不幸にも亡くなった。亡くなった時、姉は一糸もまとわぬ姿で、その死に様は極めて無惨だった。
検死報告によると、死の直前に複数回暴行を受けていたことが判明した。
姉が最後に会った人物は、裕司の初恋である楚山麻里子(そやま まりこ)だった。
記者である典子は泣き喚きもせず、密かに証拠を集めて姉の仇を討とうとしている。
しかし、麻里子を告発しに向かう途中、裕司に拉致され、家へ連れ戻されてしまった。
部屋には姉のヌード写真が999枚も飾られている。
裕司はスマホを彼女の前に差し出し、気だるそうな口調で言った。「典子、集めたものを渡してくれ。姉さんのヌード写真が世間に広まって、死んだ後まであれこれ言われるのは嫌だろ?」