ちょっと父さん邪魔しないでよ!

ちょっと父さん邪魔しないでよ!

last updateLast Updated : 2025-06-02
By:  satomiCompleted
Language: Japanese
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幼馴染の鋸田遊樹。彼は子どもの頃から一途に私だけを想ってくれていた。……なのに、父さんときたら「うちの娘と結婚したければ」とか前時代的なことを言って、遊樹を叩きのめすこと手加減なしでもう数十っ回。それでも私を想ってくれていた彼が私、神崎美乃梨は大好きです!

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Chapter 1

1話 大きくなったら

LOGAN – 4 years ago

I am standing here, watching as she packs her stuff. I have tried to talk to her, wanted to make her tell me what is going on in her head. I have tried to find out why my mate, my daughter’s mom, wants to leave me. I have been everything I possibly can be for her while she carried our daughter. I show her my love and my trust. I had her help with the pack as my Luna. I thought we were good.

“Mia, sweetheart, please talk to me. What happened?” I try to take her into my arms, but she steps away.

“Don’t; I am done. I am tired of this.” She says, not even looking at me.

“Tired about what? Mia, please.” I beg her.

“Everything.” She sneers. “I hate this life; I hate being here. I hate being a mom. I wasn’t ready for that.”

“You know we can’t control what happens when you go to heat, Mia. We will manage. I will help you. Like I have been all the time. You’re not alone. She is ours.”

“I don’t want her!” she screams at me. And I look at her.

“Mia, please don’t do this. We can figure it out together,” I tell her.

“No, you can keep her. I don’t want her. I just want to travel and enjoy my life. Not think about a mate or a fucking baby.”

“We can still travel, sweetheart.” She doesn’t answer. Grab her bags and turn to me.

“No, I don’t want to be a mother. I don’t want her or you.” I gasped, already feeling my heart being ripped.

“I, Mia Andrews, Reject you, Alpha Logan, and my daughter Rosalie. I denounce my role as Luna for the Blood Moon Pack.” My heart is being ripped apart. Feeling her rejection, she also denounces the pack.

“Goodbye, Logan.”

She left. She left and didn’t think twice about it. She left, ripping half of my heart. Titan was whining in my head, wanting his mate. I was on the floor, fighting not to fall apart. A loud cry rips through me, and I realize it is coming from the nursery. I get up and walk into the nursery, and there in her cradle, my little, sweet, beautiful baby girl is crying. I know, without a doubt, that she must have felt the family bond break when Mia rejected her as her daughter.

I lift her up and hold her close to my chest. I know what I need to do, not only for my sake but for my daughter, who I now have to raise on my own. I can still feel the bit that is left of our bond after she rejected me. And I need to erase that if I am going to find out how to deal and move on. So I feel for the rest of our bond and find the mindlink.

‘I, Nathan King, accept the rejection and denounce of my mate and Luna, and as the mother of my daughter. I, with this, ban her from the Blood Moon Pack.’ I feel the last piece of my bond with Mia disappears.

I will devote myself to my little girl. Raise her to be a strong and kind person. I will fight to be everything she can possibly need in her life. I will do anything to keep her safe and happy. My pack must have felt what happened, but I cannot deal with that today. Today, it’s about me and my little rose.

-

I am Logan King. I am nineteen and have been The Alpha of my pack Blood Moon Pack. The strongest pack there is in North America since I was seventeen. Not only are we the strongest pack, but I am also the youngest Alpha and the strongest one seen in several decades. Only a few know why or how, but my most trusted ones do. I am a descendant of the last lycan king who lived in our world five hundred years ago. No one had known that his daughter had given birth to a boy after she had been mated to a wolf. But instead of doing what every lycan that had found a wolf to be their mate, rejecting their mate.

She fell in love with the wolf, and four months later, she secretly gave birth to a son. They told everyone that the boy had not survived. Everyone had thought it had been for the best, but they didn’t know that because they feared her father would kill the child, they had given him to be fostered by a wolf couple, an alpha, and a luna that could not get their own children.

When the son had grown into an adult, he found his mate among the wolves. And that is how it went on, and the form my ancestors shifted into became wolves, instead of Lycans, but wolves that were much bigger and stronger than other wolves.

When I turned sixteen and didn’t get my wolf, my parents were worried, but the day I turned seventeen, Titan came to me, and I finally met my wolf. Everyone had been shocked by his size and the incredible strength and power that came from Titan.

A few months after I had gotten Titan, our pack was attacked by rouges, and even though we won, I lost my parents. Despite only being seventeen, I was chosen to be the Alpha, and from that day, I have done everything to keep my pack safe. And over the years, other packs and Alphas have come to fear me and stay away from any fight against me.
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1話 大きくなったら
 「みのりちゃん、おおきくなったらぼくとけっこんしてください!」「う「ちょーっと待ったー!」そうやって私の父は割り込んできた。いつも。幼い約束なのに……。「うちの娘と結婚したければこの俺を倒してから言ってくれ!」そう言って、幼い、まだ歩き始めたよって感じの子供でも私の父はコテンパンにしていた。このエピソードは昔の遊樹(ゆうき)と私、神崎美乃(かんざきみの)梨(り)の話だけど、私は世間的にどうやら美少女のようでモデルにスカウトされたり(父がこの人もコテンパンにした)、小さい頃からいろんな子(全員父がコテンパンにした)に求婚されたものだ…。ふぅ。若干達観してしまったのは、うちの道場の師範でもある父が私の側にいる男で、私を口説こうとするたびに「うちの娘と――――」と彼らをほぼほぼ病院送りにしてしまうからだ。父もよく警察にマークされたりしないものだと思う。 そうして残ったのが幼馴染の鋸(のこ)田遊樹(た ゆうき)。いや、不満はないよ。だって、彼が子供の頃に求婚してくれた時に「うん」って返事をしようとした時に父に割って入られたんだから。それにそれに!遊樹はずっと私のこと好きでいてくれて、父に何回病院送りにされたんだろう?ってくらい病院送りになってるけど、それでも好きでいてくれる稀有な存在でもあるし。加えて、父とやり合って、遊樹の体格はいい感じになったし、遺伝なのかなぁ?遊樹のお母さんの佳穂さんは美人で、遊樹もなかなかイケメンに育ってると思う。高校(同じ)の下駄箱からラブレターが出てきたりするし。ラブレターを下駄箱……臭くならないのかな?せっかく書いたのに。いや、好きな彼の下駄箱は臭くないと信じてるんだろう。うん。遊樹の下駄箱は臭くないもん!ふん!!遊樹、何回も病院送りになってるのに、母と佳穂さんがママ友で「あらまぁ、まただわぁ」「遊樹ったら美乃梨ちゃん好きだから、うふふ」ってのんきに話してるし……。いいのかなぁ?今朝も私は鍛錬から始まる。「鍛錬は一日にしてならず!今日も道場で受け身から!!」父さんが朝からハイテンションで指導をする。そんなだから私には女子高生にあるまじき筋肉がついてるんだよ……。腹筋割れそう……。私は脳筋じゃないよ。断じて!道場、痛んでるなぁ。床が板張りで、ミシミシ聞こえる。あ、あんなところに蜘蛛の巣が!うわー、ヤ
last updateLast Updated : 2025-05-31
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2話 下校
「美乃梨ー、帰るぞ」「あ、ああ、うん」なんか同じ家に帰るみたいでこの会話が好き。……だって言うのに。「小僧―――!性懲りもなくうちの美乃梨に近づきおって!」「……父さん、方向が同じだから一緒に帰るだけだけど?」「イカン!男女が!はぁ、なんていやらしいんだっ」「……」家での父さんと母さんのラブラブの方がよっぽどやらしいと思う。実際来年かな?私、高校生だけど弟できるし(予定)。「あの、オジサン。いい加減、認めてくれませんか?」「何を?」「俺が「あーあー、聞こえません」父よなんて古典的な聞こえないふりなんだろう?耳塞いで大声出してるし。そんな時、遊樹は強硬手段に出た。「オジサンが聞こえないフリを続けるならこっちも手があります」そう言って、遊樹は私の顎を上に上げた。アゴクイというやつか?力加減しようね?首痛いよ?要するに遊樹は私とキスしようとしたのだ。「な゛っ、貴様許さん!」未遂なのになぁ。私の内心は残念だ。「美乃梨と結婚したければ――「あ、それたくさん聞きました」おお、わりと早くも遊樹は戦闘態勢だな。ここは学校だけどいいのかな?案の定、生活指導とか出てきた。「保護者の方ですか?ここは教育機関なので、そういった行為はやめていただきたい」そうだよなぁ。学校の沽券にも関わる。責任問題とか、評判とか?「父さん、そういうわけで一時休戦。平和に三人で帰りましょう」「何を言うか!志保と佳穂さんも車で来ている」何を偉そうに言うんだよ?おかしいでしょ?溜息出るなぁ。母さんは妊娠してるんだから、連れまわさない方がいいんじゃないかなぁ?そうして、私・遊樹・佳穂さん・母さん・父さんの5人で車で帰った。
last updateLast Updated : 2025-06-01
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3話 慣れ? 
結局5人でうちに来た。「うちの遊樹もしつこいといえばしつこいわよね」「遊樹君は一途なのよ、ふふふ」母親達はのん気にフワフワとした空気を醸(かも)してるし。道場で何回目になるんだろう?遊樹VS父さんが始まった。うーん、遊樹も体格がしっかりしてきてるんだけどなぁ。父さん、異常だからな・・・。あ、遊樹足長い。蹴りのリーチがかなりいい感じ。結果、父さんの突き1撃で終わった。「父さん、昔から手加減してないよね。これ…内臓は大丈夫?」「フン、何度も手合わせをしてるうちに自然と腹筋が鍛えられてるみたいだな」「いやだ~、滋朗(父の名前)さん。うちの遊樹、美乃梨ちゃんのために筋トレしてるんですよ~」「自然についたわけじゃないんだって。遊樹の努力なんだから!」私も一応道場の師範代なので、いろいろわかる。女子にあるまじき筋肉もついている(ついてしまった(泣))。「俺が手加減しないのはなぁ。相手を慮ってだ。手を抜いて勝負されて誰が嬉しい?」そう聞かれると答えられないなぁ。「滋朗さん~、だからって幼児に本気でかかるのは大人げないですよ~」流石だ。佳穂さん。もっと言って!はぁ、いつになったら遊樹と結婚できるのかなぁ?
last updateLast Updated : 2025-06-01
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4話 高齢出産? 
「美乃梨っ、助けてくれっ!」父さんが娘の寝室に入ってきた。「なによ、ノックしたの?もー、夜中なのに何よ!」眠いっていうのに、何なのよ!もう!「志保が…志保が…」「はいはい、母さんがどうしたの?」「…すごく苦しんでるんだ?どうしよう?」はぁ、どうして出産って時に男は役に立たないんだろう?普段は最強を誇っているような父さんが今は役立たず。「で、母さんはいまどこにいるの?」「寝室で苦しんでるんだ。どうしよう?とりあえず、美乃梨のところに来たんだけど?」とりあえずで来るなよ!「えーと、出産用にそういうセットを予(あらかじ)め用意してるのがセオリーよ。それを持ってタクシーで、かかりつけの産婦人科病院にいくこと!」「苦しんでるから、救急車……「ちょーっと待ったー救急車は陣痛に対応しません!」「タクシーが汚れるといけないから大量のタオルとか用意して(母さんの下に敷く)、タクシーで病院に向かう」「そうなのか?」眉毛がハの字になってて情けない。写メでも撮って、遊樹に渡そうか? 「ほら準備!急ぐんでしょ?」私は夜中にたたき起こされたにもかかわらず、身なりを整えた。そこは女の意地とプライド。「さて、準備もしたしタクシーが着き次第、行きましょう」そうして3人で産婦人科へと行った。途中、父さんがタクシーの運転手さんを脅すような事を言ったので、私が諫(いさ)めた。母さんが分娩室に入ると私たちはシャットアウトされた。母さん曰く「滋朗さんが立ち合い出産で立ち会ったら、分娩台の器具のどれかが壊れちゃうから絶対に立ち合い出産はしない」いい判断だと思う。父さん、力を入れ過ぎて、なんか壊しそう……。しばらくすると、赤ちゃんの泣き声が聞こえた。「おめでとうございます。可愛らしい、女の子ですよ!」弟って言ってたじゃん。妹でも不満はないけど。私にはしわくちゃの猿に見えるが……。「おぉ、なんて神々しいんだ!この子は嫁にやらんぞ!」猿を?妹もか!不憫…。嫁に行けない娘2号……。そうだ!妹にかまけて私のガードが甘くなるかも、その隙に遊樹と結婚出来たりしないかなぁ?それにしても、妹は不憫だ。生まれてソッコー嫁にやらない宣言されてるから。あ、でも私より高齢の父が妹に群がる男の相手になるから、どうだろう?武闘家としては大成してるよなぁ。高齢者だけど。どうなん
last updateLast Updated : 2025-06-01
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5話 命名バトル! 
「この子の名前は力子(ちからこ)にする!」父さんが宣言した。「「…」」私も母さんも閉口してしまった。女の子なのに不憫すぎる。あり得ない。センスのかけらも感じられない。いや、プロレスラーとかならイイよ?でも、生まれたばかりで将来が未知数の女の子…。「オジサン…それは彼女がかわいそうです」おーっと、遊樹が父さんに噛みついた!命名バトル?開始となるのか?!遊樹の方が断然センスがありそうだ。佳穂さん譲りで。父さん先制「この子の名前は力子だー!!」遊樹が対する「それは女の子に可哀そうです。そうですね、穂乃果(ほのか)はいかがでしょうか?美乃梨とも名前が似ていますし、姉妹を感じさせるでしょう?」父さん「…うぬぬ」外野(私・母さん・佳穂さん)「「「いいと思う」」」ハイ、その場で遊樹の勝利が決まりました。遊樹、初の勝利です。おめでとう‼ってそもそも父さんが手加減しなさすぎなのよ!いや、手加減されても遊樹は嬉しくもなんともないだろうけど、それにしてもねぇ?ん?ということは、私と遊樹の交際OK?結婚も認めてくれると?妹万歳!!ありがとう、穂乃果!生まれてきてくれて、ありがとう!!こうして私と遊樹は結婚することが出来ました♡
last updateLast Updated : 2025-06-01
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6話 穂乃果の交友関係
「お姉ちゃんと遊樹さんは私が生まれた時に私の名付けバトルで結婚出来たじゃん!」「はい、穂乃果サマサマです」妹に頭が上がらない姉はどうなんだろう?「ところで、遊樹は穂乃果に『お義兄さん』って呼ばれたいみたいよ。ふふふ」「なんか流れで、「今更恥ずかしいなぁ」って言っておいて」「美乃梨―!!帰っていたのか?体は無事なのか?体を労わってだなぁ・・・」「父さん、大丈夫だよ。それよりも母さんが妊娠した時よりも過保護じゃないの?母さんに睨まれるわよ?」「父さんと母さんの愛は永遠だ!美乃梨の腹の子は初孫だからな!あのガキの血が半分入っているのが癪だが…」誰かの血は必ず混ざるんだから、それは諦めてよ・・・。遊樹の血でよかったじゃない?背も高いし、強いし、勉強もできるし、運動神経もいいし、強いし(2回目)、かっこいいし、キャッ♡ここまで考えると自分の旦那様だけど恥ずかしくなってきた。「お姉ちゃーん、妄想のところ悪いんだけどさぁ。私も父さんが「穂乃果と付き合いたければ俺を倒してから―」って言って私が小さい時から私の周りの男の子をコテンパンにするの。どうしよう?このままじゃ私は一生処女の独身……年齢=彼氏ナシ。になっちゃうよ。お姉ちゃんみたいに将来を誓ったような幼馴染もいないし。……幼馴染自体いない。友達はやっとこさ女友達ができたみたいな?スマホの登録先?家族と数少ない女友達しか載ってないんだよ!遊樹さん目当ての女友達は排除してるからね!」そうなのだ!遊樹は強くてイケメンというキャラクターを活かして数々のメディアに登場するようになった。羨ましくも、何を食べても太らないし、肌のコンディションもバッチリで、モデルみたいなこともしてるので、穂乃果の世代(女子高生)にかなり人気がある。むぅっ、既婚者なのに。もうすぐパパになるのに。それが、我が家の収入源なんだけどさ。やっぱり妬けちゃうなぁ。「ちなみに出会い系サイトとかはヤダよ」「穂乃果は見た目がいいから、そういうのはやめなさい!見た目で人を判断するのはよくないわよ」「お姉ちゃん、説得力ない。遊樹さん見た目いいし」「それはっ……、たまたま幼馴染の彼が成長したらイケメンだっただけよ」「ふーん」穂乃果の結婚相手かぁ、難しいなぁ。父さんを倒さないといけないし、ハードル高いよなぁ。加えて、普段イケメンとか顔面偏差値高
last updateLast Updated : 2025-06-01
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7話 妹の彼氏探し
「そうか・・・やっぱり生贄みたいに穂乃果ちゃんがなってるのか……」「生贄って」遊樹も私の体を労わってくれる。やっぱり父さんに労わってもらうよりもコッチのほうが何倍も嬉しい。遊樹にブランケットをかけてもらった。温かホカホカ。「体を冷やすといけないからなっ」「ふふふっ、今日父さんも同じような事を言ってたわ。そこで穂乃果にコンコンと愚痴られたのよ」「うーん、俺も探してみるけど。イケメンで強くて(お義父さんを撃破)、いい人ねぇ。ハードル高いなぁ」「でも穂乃果の希望なのよ。強いのは、道場を継ぐかもってので、条件に入ってもいいよね?」「うーん、ふふふ」「なによ?」「今、美乃梨の腹にいる子が道場を継ぐ子に育つ可能性も考えられるぜ?それに美乃梨は既に師範代だし、俺だってそこそこ強くなった。穂乃果ちゃんも護身術くらいはできるだろ?」「うーん、難しい」「俺らの血筋から道場を継ぐ子が生まれるかもだよ。そうすると、穂乃果ちゃんの結婚相手の‘強い’ってのが消えるんじゃないか?」「甘いなぁ。そうじゃなくて、父さんの「穂乃果と結婚したければ俺を倒してから」ってやつの条件には強くないといけないでしょ?」「ああ、なるほど。難しいなぁ。とりあえず探してみるけど、期待しすぎはやめてくれ。胃薬が必要になる。いや、マジで(笑)」父さんも世間でそこそこ有名なのよね。強いって…。だから穂乃果の結婚相手を探すのは難航しそう。その父さんを倒さなきゃなんないからなぁ。父さんの高齢化で父さんも衰えてるといいケド。それでも、一般の『お父さん』よりも断然元気で強いからなぁ。こないだの人間ドックで体力年齢30代だっけ?遊樹は仕事場で穂乃果の結婚相手について吟味した。―――うーん、あいつは強いけどなぁ。女遊びが激しいっていうし。あいつはイケメン(?)。あっちのあいつは性格に難ありか。かなり難航していますよ、美乃梨さん。「おい、遊樹。ジロジロと俺らの事見て。まさかお前、男が好きとか言わないよな?」「何を言うか!俺には超可愛くて美人、かつ、清楚でこの世の美を集めて凝縮したような妻がいるんだ。しかも妊娠中。そんな彼女の元へ俺は定時に帰宅している」「お、おう。悪かった。そんなに美人なら、写真でも見せてくれよ」「もったいない。妻が減る!」「そこで使う?」「あぁ、そうそう。彼女の妹が絶賛彼氏募
last updateLast Updated : 2025-06-01
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8話 パーティーに行こう!
ある日、遊樹がパーティーに行くことになった。うーん、一応有名人になったからそれもありなのかなぁ?「俺は美乃梨をエスコートしていきたい!もう、血の涙をこらえている!」そこまでなのね…。ちょっと引くわよ、それは……。「代理で穂乃果ちゃんをパートナーとして連れていきたいんだが、いいかな?」「そうね、私は身重でこの状態でパーティーは難しいかな?代理でそこらの馬の骨の女を連れていかれるなら、穂乃果と行ってください」「……馬の骨」「うちの穂乃果ちゃんをパーチ―など軽薄な場所に連れていくなど!」「まぁまぁ、お義父さん。このパーティーは政財界が関わるパーティーですし、身重の美乃梨をパートナーとして連れていくわけにいきませんし……」「一人で行け!」「父さん!遊樹はこれでもモテるんだから。私というものがありながら浮気するかもよ(絶対ないケド)?監視役としても穂乃果はいいでしょ?」「うーむ……。うちの大事な娘にもしものことがあったら許さんぞ!」「承知してます。俺もお義父さんに鍛えられてそれなりに強くなったつもりです」「フンっ。まだまだ青二才の分際で」このようにして俺は穂乃果ちゃんをパートナーとしてパーティーに出席した。「おいおい、お前の嫁さんか?めっちゃ美人だな?君の名前―――「俺の妻の代理で妻の妹だ。まっ俺の妻の方がより神々しく美しい、かつ、清楚で可愛らしく……」「はいはい。遊樹さんはお姉ちゃん一筋LOVEだから」「おい、話の途中で割り込むなよ」「俺は今日は彼女の護衛も兼ねてる。よって、彼女に近寄る男を駆除する使命がある」「はぁ、そうですか」男はこうして去っていった。―――困った。視線を感じるんだが……これは……向こうで女に囲まれてるこのパーティーのホストだな。確かどっかの御曹司(きちんと覚えていない)のはず。邪険にはできないよなぁ。「えーと、鋸田遊樹さん?ですね?」なぜ疑問形なんだろう?「そうだけど?本日はこのような場に招待いただきありがとうございます」俺は一応言っておく。「貴方の麗しのパートナーは噂の奥様ですか?実に麗しい」噂なのか?なんだか微妙だなぁ?ちょっと、いやかなり嫌だけど誇らしいような……。「妻は身重でこのような場では危ないので、妻の妹に代理をお願いしました」「はぁ、妹君ですか。麗しいですね。お名前を聞いても?」
last updateLast Updated : 2025-06-02
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9話 穂乃果、初・彼氏
「何だと―――!!パーテーで、運命の人に出会った?」「そんな大声で言わなくても。でも、強くないと思うんだ」「そうだよな。うんうん。パーテーみたいな軟弱な集まりに来るような輩だからな」―――主催者なんだけど、黙ってた方がいいかな?「遊樹さんは、たくさんの男の人からガードしてくれたよ」「当たり前だ!美乃梨と結婚させたんだ。そのくらいさせる!!」「それでね、私が父さんに伝えた人なんだけど……」「何だ?『運命の人』とかいうやつか?けしからん軟弱者が!成敗してくれる!」「遊樹さんがね「後日改めて自宅に伺います」って言ってた。っていうの。いつくるんだろう?」「来んくてもいい!」自宅の前に高級車が止まった。「こちらは神崎穂乃果さんのご自宅でしょうか?」「きゃー!いらしたんだ!!」「ふん、そのバカデカイ車が道の邪魔だ。車をどけろ」「父さん、そんな言い方ないでしょ?」「えーと、私の名前は恩田玲と申します。これでも恩田グループの次期トップと言われています。お見知りおきを」「知らん!恩田グループ?何だそれは?」「イヤだ、父さん知らないの?コンビニから大手商社まで幅広く手掛ける大企業よ」穂乃果ちゃん、お義父さんを馬鹿にするみたいに笑わなくても……。「恐れ入ります」「で、そのお坊ちゃんがうちに何の用だ?」「穂乃果さんと交際させてください」ド直球だなぁ。もうちょっとオブラートに包むとかしないのか?「ほう、この俺を倒す自信があると見える。いいだろう。ただし、娘と交際したくばこの俺を倒してからにしてもらおうか?」「いいえ、まさかぁ。あの『神崎滋朗』さんを倒そうなんて思いませんよ。嫌だなぁ」お義父さんもまんざらでもない。「へらへらとしたやつだな。しかし俺を倒さん限り娘との交際は認めんぞ!」――やっぱりそうなんだ…。年齢=彼氏いない歴がやってくるのやだなぁ……。「私が見たところ……道場に痛んだところが多いですね。困窮しているのでは?」「む……」「私が道場のケアをしましょうか?ついでに私の護衛の指南の方もお願いしたく思います。何しろあの『神崎滋朗』さんに指導していただくのですから、よろこんで指導されるでしょう」「いい話っちゃあ、いい話なんだがなぁ。俺は娘を売るような真似はしたくない」「私はお金で穂乃果さんを手に入れるつもりはありません。道
last updateLast Updated : 2025-06-02
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10話 美乃梨の出産
「それで、玲さんねぇ―――」「穂乃果……その話はいつまで続くの?胎教にいいのかしら?」「最高の教材に決まっているでしょ?なにしろ超イケメンがエスコートしてくれたデートの話なんだから!」「でも……その話何度も聞いたような気がするの」「そうかな?棚の端から端までプレゼントしてくれたんだけど、うちには入らないから遠慮したのよ♡私も慎ましくない?」穂乃果の頬は紅潮しまくりだ。そして舌好調……「ちょっと胸やけが……」「えーお姉ちゃん大丈夫?父さんが来るよ?」それ、心配してるんだよね?脅し?あーこの感じ。嗚呼、懐かしくもある。穂乃果、誕生の時だ。「穂乃果―、ちょっと生まれそうだから母さんと、佳穂さんに連絡してくれる?父さんは耳に入るでしょ?何か知らないけど。地獄耳なの?あと、遊樹にも連絡しなきゃ」「えー、お姉ちゃん大丈夫?」「いいから、指示通りに動いて!とにかく連絡する事!」「ラジャー!!」ふぅ、予め用意しておいた出産用具もったし、診察券とか保険証とか……。すごいイタインデスケド。仕方ないとして。気絶しそうだなぁ。行きつけの産婦人科は玲さんのグループの傘下のようで、かなり待遇がいい。持つべきものは金持ちの次期家族!玲さんに連絡は行くだろう。穂乃果がするかな?パニック状態だとあの子、玲さん頼るからなぁ。仕事の邪魔してないといいけど。そうして私は男の子を出産した。「この子の名前は力也(りきや)だー!」また始まった……。と、流石にその場にいる全員が閉口した。「えー、父さんって名付けのセンスないんじゃない?」穂乃果、流石です。かつて、自分が『力子(ちからこ)』になりそうだっただけのことはある。説得力が半端じゃない!「遊樹と美乃梨ちゃんで決めるといいわよね~」そう言うのは、佳穂さん。「そうね~」続くのは母さん。父さんも母達には敵わない。「そうしなさい」父さんが白旗を揚げた。「名前なんてすぐに浮かばないよなー」「あら?私は候補をいくつかあげてたもん。男の子の予感してたし。内側からの蹴りが強かった……」「さすが、我が孫だ。ガハハ」笑い事じゃないんだけど……。マジで痛かったし。蹴りで子供を感じるとかそんな生易しいもんじゃなかった(泣)。なんか「蹴ったからここに生きてるって感じる♡」とかよく聞くけど、そんなレベルじゃ
last updateLast Updated : 2025-06-02
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