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7.それに雌犬って何で陛下がそのことを知って⋯⋯。

ผู้เขียน: 専業プウタ
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-01 06:46:39

 「どうぞ、お座りください。今、紅茶を淹れますね」

 ジョージア・プルメル公子に案内されたのは、広い応接室のような場所だった。

 壁にパラルデール帝国の歴代皇帝の肖像画が飾ってあって、置いてある調度品も一目で一流のものと分かる。

 (このような場所で対応をするのは国賓級の方なはずだわ⋯⋯)

「私を訪ねてきた遠方からの来客とはどなたでしょうか?」

 私は不安で仕方がなかった。

 私はバラルデール帝国に来てから、1度も父や兄に便りを送っていない。

(私が死んでも良い⋯⋯そんな風に捨てた人たちとはもう関わりたくない)

「あれは、嘘です。ただ、皇妃殿下が今日まで意識が戻らなかったと聞いていたので、体調が心配になりお休みになって欲しかっただけです」

 思わず安堵のため息が漏れた。

 そして、初対面の私に親切にしてくれたジョージア・プルメル公子に好感を持った。

 よく考えればマルテキーズ王国から帝国まで片道2ヶ月も掛かるのだから、父や兄がここまで来ていることはありえない。

「お気遣いありがとうございます。ジョージア・プルメル公子⋯⋯」

「僕のことはジョージとお呼びくだい。僕は皇妃殿下の臣下です」

 私はとても温かい気持ちになった。

 彼の父親のレイモンド・プルメル公爵は曲者だと聞いていたが、息子さんはお優しい方のようだ。

「ジョージ⋯⋯私のこともモニカと呼んでください。臣下だなんて⋯⋯私はバラルデール帝国のことは勉強不足で貴方から学びたいことが沢山あります」

「モニカ⋯⋯可愛い名前ですね」

「ありがとうございます」

 急にジョージが私の言葉に吹き出したので、何事かと思った。

「申し訳ございません⋯⋯実は今日、モニカがありがとうございますを連発しているのが少しおかしくて⋯⋯」

「えっ? そんな⋯⋯恥ずかしいです」

 私は「母がつけてくれた名前を褒められて嬉しい」と返せばよかったと後悔した。

 それにしても、オーケストラの演奏の中ダンスをしている会話を聞かれているとは思わなかった。

(まさか、ジョージの前世も犬とか? 流石にそれを聞くのは失礼だわ)

「それにしても耳が良いんですね。実は私も耳が良いんですよ」

「確かに、可愛い耳の形ですね」

 ジョージが私の耳をツンツン指でつついてくる。

 そう言う意味で言った訳じゃないのに、揶揄われている気がする。

 でも、私はマルテキーズ王国では、同年代から一歩引かれて見られていたのでこのように同年代の子と友人のような会話するのが楽しい。

 私はジョージの淹れてくれた紅茶を1口飲んだ。

 芳醇な香りと程よい温かさが私の心を満たしていく。

「ジョージは男性の方なのに、紅茶を淹れるのがお上手ですね」

「紅茶を淹れるのに、男性も女性も関係なくないですか?」

「その通りです。素敵な考え方ですね。ジョージ」

 マルテキーズ王国では紅茶を淹れるのは女性の役割だ。

 だから、私はジョージが紅茶を淹れている姿が新鮮だった。

(私、ジョージの考え方が好きだわ)

 扉の外からこの部屋に近づいてくる足音がして、ふと扉に注目する。

 ノックもなく突然開いた扉からは、明らかに怒っているアレキサンダー皇帝が現れた。

 陛下は扉を乱暴に閉めるなり、私の方に近づいてくる。

 私は陛下の瞳が怒りで燃え上がっているのが分かり身震いをした。

 割と器用に立ち回ってきたので、私は両親や兄からあまり叱られたことがない。

 でも、今、明らかに私は陛下を怒らせてしまっている。

 私は慌ててソファーから立ち上がり、陛下に謝ろうとした。

 私が声を出すより早く、陛下は私の両肩を掴み壁に押し付けた。

 あまりの衝撃に言葉が出ない。

「お前は何なんだ? 男と分かれば誰彼構わず尻尾を振り、ついには休憩室で逢い引きか? この雌犬が!」

 私は言われたこともないような暴言を浴びて、何と言い返して良いか言葉が浮かんで来ない。

 頭の中がぐちゃぐちゃになって考えがまとまらない。

(お前とは、私のことよね? それに雌犬って何で陛下がそのことを知って⋯⋯)

 帝国の皇帝ともなると、人の前世まで見えるのだろうか。

 頭が働いていなくて、何を言えば陛下の怒りをおさめられるのかが思いつかない。

 それにしても、ここは休憩室だったようだ。

 あまりに広くて豪華な調度品もあるので国賓向けの応接室だと思っていた。

 マルキテーズ王国では休憩室は主に女性が使うもので、もっと狭く紅茶も飲めない。

 バラルデール帝国では逢い引きに休憩室を使うものなのだろうか。

(誰が入ってくるか分からないのに? 理解できないわ)

「陛下、誤解があったのなら、申し訳ございません。モニカが疲れているかと思って僕がお連れしました」

「モニカ?」

 陛下が私とジョージの仲を誤解している気がする。

 明らかに陛下の怒りは増していて、今度はジョージを今にも殺しそうな鋭い目つきで睨みつけている。

 「申し訳ございません。誤解させるような真似をしたのは全て私の責任です。プルメル公子には何の落ち度もございません」

 私は陛下の怒りをおさめようと必死だった。

「皇妃⋯⋯先程、カイザーが皇位継承権を放棄した。これで、満足か? 本当に悪魔のような女だなお前は⋯⋯」

 陛下はそう言い捨てると部屋を出ていってしまった。

 私は何が何だかわからなかった。

 頭がこんがらがって、毒が抜けきっていなかったのか意識が遠のいていくのを感じた。

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