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2. 「最強になるために」③

ผู้เขียน: 佐行 院
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-01-21 11:31:01

-③騒動・困惑-

 「最後の」全校集会が終わり運動部の部員たちを中心にもうすぐなくなる部活動に所属する生徒たちが慌ただしく動き出した。何名かが気付いたようなのだがクラブハウスの前に大きな鉄球を吊るしたクレーンが2台、静かに刻々と近づく「1時間後」を待っていた。

生徒①「早くしろー、大変だ!!早くしないと俺たちの物がなくなっちまうぞ!!」

生徒②「折角親父に買ってもらったバットをなくしてたまるか!!」

生徒③「ウチもラケットずっと置いてるのに!!」

生徒④「サイン入りのゴルフクラブを失ってたまるか!!」

生徒⑤「あたしあれが無いと・・・、あの枕が無いと寝れないの!!!」

生徒①~④「枕置いてんのかよ、家でどうしてんだよ!!」

 余裕が少しあるのか何故かボケとツッコミが交錯している。一方その頃・・・。

 部活に所属していなかった守、圭、そして琢磨は新しいクラスとなった2年1組の教室へと走った。

琢磨「何はともあれ同じクラスになれてよかったな。」

 少し笑みを浮かべて走る3人。琢磨は至っては何故かこの状況を楽しんでいる様に見える。階段をのぼり廊下を左に曲がって一番奥が2年1組の教室だ。教室に着くとすぐに異変に気付いた。

「2年1組(結愛)」

 3人が見た看板には個人名の「結愛」に文字が。

守「どこかで見たことがあるな。」

圭「この名前・・・、確か出席番号1番の名前・・・。」

琢磨「この名前だっ・・・。」

女子「私(わたくし)の名前がいかがなされましたの?」

 突然琢磨の声をかき消した声の正体は守たちが着ているジャージとはかけ離れた衣装を身に纏った女生徒だった。今にもふんぞり返りそうである。

結愛「早くおどきになって、高貴な私をお通しにならないおつもり??」

圭「何よあん・・・。」

湯村「結愛お嬢様、大変申し訳御座いません。すぐに立ち退きますのでこの者らの無礼をどうかお許しくださいませ。」

守「先生何言ってんだよ!!こいつも俺たちと同じ生徒だろ!!」

湯村「こっちの台詞だ!!お前らこちらのお方をどなたと心得る!!我らの理事長であの年商1京円を誇る大企業貝塚財閥の貝塚義弘様のご息女、結愛お嬢様だぞ!!早くどけ!!」

結愛「先生大袈裟ですわ、私そこまで大した権限は持ち合わせておりませんのよ。では皆様ご免あそばせ。」

 そう言うと教室のなかで一際目立つように置かれた机と椅子のセットへと向かい静かに着席した。周りの席は他の学校と何ら変わらない学習机セットなのに結愛のだけは装飾等が派手に敷き詰められている。周りの生徒は勿論の様にざわざわとしている。

湯村「ではお嬢様、もうすぐ最初の補習が始まりますのでそれまでごゆるりとお過ごし下さいませ。」

結愛「感謝しますわ。御機嫌よう。」

 湯村先生は長い廊下をゆっくりと歩き職員室へと帰って行った。結愛は廊下の外の様子を伺っている。

結愛「先生は行きまして・・・??」

 周囲にそう一言尋ねる。全員が首を縦に振った、その瞬間・・・。

結愛「あーーーーーだりーーーー、やってらんねーーーーー!!!!あの親父大袈裟な事しすぎなんだよなー。皆ごめんよー。俺本当はこんななんだよー、大人の前じゃお嬢様キャラしてっけどよー、自分でも気持ち悪くて吐きそうなんだよー、ポテチー、ポテチ食いてー!!!」

 湯村が視界から消えた瞬間結愛は足を思いっきり広げぐでーんとした態度を取り、性格を一変させた。

生徒達「嘘だろうがー!!」

守「じゃあこの学校どうなってんの。」

結愛「え?ああ。俺と兄貴がこの学校に通うって言った瞬間に親父がこの学校を買い取っちまってよー、好き勝手しまくってんだよー、困ったもんさ。俺も兄貴も普通に高校生活を送りたかったんだよ、でも親父は実力主義だからどうしてもいい大学に進ませたがっててこんな事に、参ったもんさ。あ、兄貴来た、おーい、兄貴ぃー。」

兄「その様子だと周りには大人がいねぇって事か、助かるぜ。皆俺はかわいい結愛の兄の海斗(かいと)だ、よろしく頼むぜ。」

圭「シ、シスコンなんだ・・・。」

結愛「兄貴のクラスは上の階だろ、早く帰れよー。」

海斗「そう言うなって、コーラ買ってきたから許せよ。」

 結愛は海斗からコーラを受け取ると一気に飲食禁止のはずのこの校内で堂々とがぶ飲みした。とてもじゃないが「お嬢様」とは呼べない。

守「お、おい・・・、飲食禁止だろ、センサーとカメラがあるんじゃないのか。」

結愛「センサーとカメラ??ああ、あのちゃっちいやつか。センサーは俺と兄貴でとっくにぶっ壊したぜ、親父機械に疎いからカメラにはずっとおなじ映像が流れる様にして騙してんの。」

 結愛は衣服に似合わず工具をこちらに見せ自慢をしてきた。その時、外から大勢の足音が聞こえてきた。教室の入り口がばっと開きまさかのレッドカーペットが敷かれた。どうやら理事長だ。生徒は全員一先ず着席した。結愛と海斗を除いて。

義弘「結愛、海斗もいたか、丁度いい。後で海斗には後で伝えようと思ったが手間が省けたな。いいかお前ら、お前らはこの学校で最強を目指すんだ、一流の大学に入って勉学に励みいつか貝塚財閥を継いでもらわなければならん。」

結愛「分かっておりますわ、お父様。」

海斗「かしこまりました、お父様。」

 先程とは打って変わってといったところか。しかし昔からの習性からかお嬢様らしさ、御坊ちゃまらしさはあるようだ、きっと大人の前だけでだが。ただ周囲の生徒達はさっきの二人を見ているので数人が笑いを堪えていた。ギャップが激しすぎるからか。しかも二人とも飲んでいたコーラを背中で隠している

義弘「このクラスと海斗の3年1組は二人を最強にするためのものだ、他の生徒を蹴落としてでも最強を目指せ。さて補習までの時間お茶でもどうかな。」

結愛「ありがとうございます。お父様と飲むお紅茶大好きですの。」

海斗「私も同行しましょう。」

 生徒たちは嘘つけと全員思った。

それはそうと義弘は「蹴落としてでも」と言っていた。年商1京円クラスの大企業の社長は考えていることが違う、まさか子供の為に学校を買い取ってしまうとは。

 しばらくして、海斗と結愛が戻ってきた。まさかのぐでぐでモードで。

結愛「やってらんねーーーーー、俺紅茶嫌いなんだよ。やっぱコーラだよなー。」

 結愛はまたコーラをがぶ飲みする。コーラを飲み干すと声を上げて言い出した。

結愛「皆聞いてくれー、俺と兄貴はこの機会に親父から会社の全権を奪取しようと思ってんだ、協力してほしい、「最強になるために」な」

 結愛はにやりと笑った。

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