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第68話・町民の数

Auteur: 新矢識仁
last update Date de publication: 2026-07-06 05:26:56

「誰も、クイネさんを見捨てるなんて言ってないよ」

 ポルティアは顔をあげた。目が見開かれている。

「ただ、彼を町に迎えるにはちょっと騒動が起こるだろうな、とは思っている」

 しゅん、とポルティアの肩が落ちる。

「町には食堂がないから、才能のある料理人は欲しい」

「町長……」

「言ったらまずいことだってのは分かっている。でも言わせてくれ。スキルだけがその人の才能じゃない。才能の一つではあるだろうけど、努力して身に着けた技術はスキル以上に素晴らしいものだと、ぼくは思う。陶器絵付けだけをやって生きていけるのに、料理を学び、覚え、それで生きていきたいと思う、それの何処が悪いのか。むしろ、スキル以外を才能と見做みなさず、本人の望みを無視して町の稼ぎを第一とする、ファヤンスが罰を受けるべきなんだ」

町長クレー!」

「ファヤンスに喧嘩を売る気か?」

 アパルの悲鳴交じりの声と、サージュの平坦な声。

「まさか」

 ぼくは町長の仮面をつけたままにっこりと微笑んだ。

「スカウトするだけだよ、片っ端からね」

「は?」

     ◇     ◇     ◇

 それから二日後。

 たくさんの鳥が
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