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25.###

作者: よつば 綴
last update 最終更新日: 2025-06-12 17:00:00

 仕事の遅い先生を置いて、先に先生の家へ向かう。

 で、最後の角を曲がった時、後ろから口を塞いで拉致られた。

 薬を嗅がされて、気を失ってたみたいだ。頭痛ぇし気分が悪い。

 真っ暗な部屋。ドコだろう。いや、知ってる。先生の部屋だ。先生の匂いが充満してんだもん。てことは、拉致ったのは先生?

 そんなはずはない。仕事、めっちゃ残ってるってボヤいてたし、先生は薬の類を絶対使わない。

「おい、誰だよ」

「開口一番喧嘩腰かぁ。威勢がいいねぇ、芯クン」

 聞き覚えのある、耳に絡みつくような声。俺をイラつかせる声だ。

「テメェ、奏斗だろ」

 誘拐犯は、パチッと電気をつけた。一瞬眩む視界。細まった視界に入ったのは、やっぱあのクソ野郎だった。

「せ〜いか〜い」

 奏斗サンは、学生証を見ながら言う。

「徳重芯クン。××高校の3年生か。だーれがハタチだって? ガキじゃん」

 これは絶対マズい。状況はよくわかんねぇけど、とにかくマズいのは間違いない。

 けど、コイツ案外バカなのかもしれない。聞いてもないのに、ペラペラと犯行の一部始終を話し、本来の計画まで喋り始めた。

 本当は、先生を拉致って犯すつもりだったらしい。けど、学校から出てきた俺を見つけて、面白半分で尾行したんだとか。そしたら、俺が先生の家に向かうから、予定を変更して俺を拉致ったと····。

 いや、なんでだよ。俺を拉致ってどうすんだよ。

 後ろ手に縛られ、片足がベッドに繋がれてる。逃げられはしないみたいだ。

 つぅか、待ってりゃ先生帰ってくんだけど。絶対ヤバいやつじゃん。

 奏斗サンは、ベッドに腰掛けて俺のズボンを脱がす。

「芯クンはさぁ、零をどうやって抱いてんの? 普通に抱いても満足しないでしょ、あのド淫乱」

 絶倫ではある。淫乱かどうかは知らねぇし。どうやってって、されてる事をしてるっぽく言えばいいのか?

 あー····、でもまぁ、下手なこと言わないほうがいいよな。先生も、あんま知られたくないみたいだったし。

 とか思ってたのに、返事を考えてる間にシャツのボタンを外していきやがる。それはダメだって。見られたらバレんじゃん。

「なんでもいいけど、零帰ってくるまで暇だし抱いちゃおっかなぁ〜······って、あれ? 怪我してんの? 痛い?」

 目を輝かせながら、イカれ野郎はガーゼの上からグリグリ指を刺してくる。痛いわ!

「····っ、んぁ····」

 やっちまった。いつもの癖で、痛みに感じて声が漏れた。

「へぇ、痛いの気持ちいいんだ? ねぇ〜、なんで勃ってんの?」

 俺は顔を背けて誤魔化す。いや、何も誤魔化せてねぇけど。奏斗サンは、ニヤつきながら言う。

「もしかして芯クンさぁ、零に抱かれてる? これ痕凄いね。どんだけつけてんの。ねぇこれ、もしかして零に?」

 顔が熱くなる。事実を突きつけられただけなのに、なんだか凄く恥ずかしい。

 奏斗サンは、俺を四つ這いにさせながら、すげぇ楽しそうに喋ってる。うぜぇ。

「流石に予想外すぎてビックリだよ。あの零がタチできるなんて、思ってもみなかったからねぇ」

 ズボンを脱がせると、ケツを開いて穴に息を吹き掛ける。

「ひ··んっ····」

「あっはは、かーわい〜。ヒクッてすんじゃん」

 そりゃ反応するだろ。バカじゃねぇの。先生、早く帰ってこいよ。って、帰ってきたら先生も危ないんだよな。

 はぁ····、いよいよ詰んだわ。

「痛いの好きそうだなぁ····。よーし、叩かかれてアナルヒクヒクさせるの見〜せて」

 ワケの分かんねぇ事を言って、奏斗サンは俺のケツを思いっきり平手打ちしやがった。先生より力が強い。なのに、加減もクソもねぇからめちゃくちゃ痛てぇ。

「い゙っ、あ··んぅぅ····」

 痛すぎて声も出せない。小さく蹲り、痛みに耐えているところに、もう一発重いのを入れられる。バチィィンと、甲高い中に鈍痛を誘う音が混じる。

「い゙あ゙ぁ!! ··いっでぇ····。バカじゃね? 加減とかできねぇのかよクズ」

「これでイッてるエロガキが何言ってんだよ。トロットロじゃん」

 何も言い返せないのが悔しい。こんなクズ男に、先生は何されてたんだよ。ずっとこんなんされてたの? マジで理解できねぇ。

「ね、零にどうやって躾られてんの? あの淫乱、ずーっと俺に飼われてたんだよ? もう使いもんにならないと思ってたんだけどぉ····、そっかぁ、使えたんだ」

 先生がコイツに怯える理由が分かった。マジで何されるか分かんねぇんだ。しかも、加減も何もない。従うしかないんだって、そうしないと危ないって分かる。

 とりあえず、目がすっげぇ怖い。笑ってないっつぅか、何も感情がなさそうなんだよ。んで、絶対俺の事見てない。

 たぶん、コイツが俺を通して見てんのは先生だ。

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  • crisis   26.###

     奏斗サンは、俺のケツを叩きまくってキャッキャと喜んでる。これ、表面じゃなく肉が痛ぇの。 バカみたいにバチンバチン叩くから、もうケツの感覚がなくなってきた。「あれ? 泣いてんの?」 だって痛ぇもん。お前もされてみろ。とか言ってやりたいけど、痛すぎて喋れねぇ。「はぁ····。零、帰って来ないねぇ。んじゃ、しょうがないから芯クン食べて待ってようかな〜」「んぇ? ····らめ。やら。挿れんな··イカれ野郎」 涙でぐっしょぐしょで情けないけど、なんとか奏斗サンの顔を見て言ってやった。先生も、ちょっとはスッキリするかな。 俺の言葉を聞いて、目を細める奏斗サン。すんげぇエロく舌なめずりして、先生よりデカいちんこを取り出す。そんなグロいの、マジで絶対入んないって。「待っ····ぁにそぇ····ンなの、入んねぇよ····」「は? 何言ってんの。挿れるんだよ」 半笑いで、ロクに解してもいないアナルに、バカみたいにデカいちんこを強引にねじ込む。痛い。熱い。絶対切れてる。 奏斗サンは『キッツ····』とか言いながら、ズッポリ根元まで押し込みやがった。先生よりも奥に入って、慣らしてない結腸口でぐっぽぐぽ好き放題に遊ぶ。「ひあ゙っ、痛ッ、腹痛いぃ! やめっ、んあ゙あ゙ぁ゙ぁ゙!!」「ん〜っ、イイ声♡ すっげぇ可愛い声で哭《な》くね。昔の零より小さいし、イジめんのは芯クンのほうが燃えるわ」 イカれた事ばっか言って、猿みたいに腰を振り続ける。なぁ先生、こんな奴のドコが良かったんだよ。 痛いし怖いし、気持ちくなんねぇじゃん。なんでだよ。先生がくれる痛みは、ちゃんと気持ち良くなれんのに。コ

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  • crisis   24.*****

     朝食と一緒に、素っ気ない置き手紙と飾り気のない鍵を置いてきた。噛んだ箇所の手当はしたが、芯はどうせ登校してこないだろう。 昨日の今日だ。きっと、悠々自適にベッドを独占して起きない。 4限目が終わり、昼休みで校内が賑わう。物好きにも、僕しか居ない生徒指導室に遊びに来る生徒が時々いる。 彼女もその一人。松尾 依智華《いちか》は、芯の元彼女だったはず。少しの気まずさを感じながら、それを悟られないように振る舞う。「先生さ、彼女いないの?」「いないよ」「うっそだ~。最近、怪しいって噂だよ?」「····どんな?」 心臓がトクンと跳ねる。芯との事だろうか。「え~。なんかねぇ、ソワソワしながら帰ってるトコ見たって子が何人かいてさ、彼女とデートっぽくない? って」「はは、違うよ。今、仔犬を預かってるんだ。その子が可愛くってね。それで、帰るのが楽しみなだけだよ」 そう、あれはまだ預かっているだけ。まだ、僕のモノではない。 それにしても、そんなに分かりやすく出ていたのだろうか。気を引き締めなければ、どこから露見するか分かったものじゃない。「マジで? 写真とかないの? めっちゃ見たいんだけど~」「ごめんね。1枚もないんだ」 そんな危険なものを、スマホに保存などできるはずがない。僕の宝物の一部は、然るべき所に保存してある。決して他人に見せたりはしない。 この子はいつまで居座る気だろう。効率よく仕事を片付けて、残業だけは避けたいのだけれど。定時丁度に終えて、早く芯の待つ家に帰りたい。 少し探る気ではいたが、どうやらこんな子供を探る必要もなさそうだ。余計な事を言うのも、時期が悪いだろう。 芯の元彼女ではあるが、性欲の発散に使われただけの器。そう思えば、そういう玩具だったのだと割り切れる。故に、妬く必要もない。 おそらく芯の目には、彼女も他の女の子も同じに見えていたのだろう。けれど、僕だけは違う。そう思える今があるから、僕の心は静けさを

  • crisis   23.###

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  • crisis   22.*****

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  • crisis   21.*****

     僕は半ば諦めて、芯を解放する覚悟を始めた。 こうなってしまっては、芯は離れてゆくだろうから仕方ない。大切なものを失った時は、また僕がどこかで泥に塗《まみ》れればいいだけ。 芯との日々を思い、後悔よりも泣き顔に熱くなる感覚が蘇る。それももう、二度と湧くことはない。そう思ったけれど、反抗期真っ盛りな芯は、ここで上手く作用してくれた。「あっそ。アンタのミスくらい、俺がカバーしてやっから。つかもうアンタのじゃねぇんだわ。だからさぁ、馴れ馴れしく俺のに触ってんなよ」 まさか、芯が僕を取り戻そうとしてくれるなんて、微塵も期待していなかった。僕が流す涙の理由が変わる。 僕が言うのもアレだが、奏斗さんのイカれた雰囲気に物怖じもせず、対抗できる人が居るなんて思わなかった。「はぁ? ガキのクセに、口だけは一端だねぇ。ヒーロー気取りかよ。なぁ、お前なんかがコイツ満足させれてんの? コイツ満足させんの、大変だろ」「あ? 元カレ面ウザイんだけど。ソイツ、もう俺じゃないと満足できなくなってるから。いいからさっさと返せよ。俺のだって言ってんだろ」 芯は僕の手を引いて、奏斗さんから強引に奪い取った。まだ上手く脚に力が入らず、よろけて芯に抱きつく。 芯は僕を抱きとめてくれたが、耳元でこう囁いた。「後で全部聞くからな」「ま~っ、アツいねぇ。連絡先、変わってないよね? また連絡するから、無視··しないでね」 口調は穏やかなのに、重くて逆らえない圧が全身を怯えさせる。 奏斗さんがヒラヒラと手を振るのを、ちらっと盗み見る。不敵な笑みを浮かべているのが怖い。 震える僕の肩を抱く、芯の手にグッと力が入る。「うっせぇ! 連絡してくんな」 芯が悪態をついてくれる。その後は、何も言わずに僕の家まで手を引いてくれた。 かっこいい芯。けれど、やはりこれで芯に触れるのは最後になるだろう。 分かっている。芯の言葉の全てが本心ではない事。大丈夫、分かっている。〜〜〜 

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