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第124話 一輪挿し

Author: 暁万里
last update publish date: 2026-08-28 07:44:59

 数日後の昼下がり。

 神宮寺家。澪の部屋では、穏やかな午後の陽射しが大きな窓から差し込んでいた。

 澪はソファへ腰掛け、ブランド『花日和』の資料を読み返している。

「澪さま」

 控えめなノック音のあと、相良が入って来た。

「お届け物でございます」

「私にですか?」

 澪は不思議そうに立ち上がる。

 相良が両手で抱えていたのは、少し大きめの段ボール箱だった。

 箱の側面には、小さく印字された文字。

『株式会社キアーロ』

「あっ! もしかして……!」

 澪の表情がぱっと明るくなる。

 相良も穏やかに頷いた。

「試作品が完成したそうです」

「試作品……!」

 その言葉を聞いたひまわりが、勢いよく飛び込んできた。

「えぇぇっ!? 本当ですか!?」

「ひまわり、落ち着いて」

 その後ろで佐伯が苦笑している。

「だってだって! 気になりますー!」

 芹香も桜も自然と集まり、箱を囲んだ。

 まるで子どもたちがプレゼントを待つような空気に、澪は思わず笑ってしまう。

     ◇

「開けてもよろしいですか?」

 澪は箱へそっと手を添え、相良を見た。

「もちろんでございます」

 相良が微笑む。

 澪は
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