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39.おちゃめな神様①

ผู้เขียน: 霞花怜
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-07-08 18:00:17

広々とした部屋で、蒼愛は紅優に凭れて座っていた。

 直後よりはマシになったが、まだ頭がフワフワする。

 目の前の淤加美が、じっと蒼愛を見詰めていた。

「淤加美様、蒼愛の蒼玉についてですが、番になる前にはその質に気が付かず……」

「ん? あぁ、その話なら月詠見と日美子に聞いたよ」

 紅優の目が月詠見に向く。

 しれっとしている月詠見の隣で、日美子がビシッと親指を立てていた。

「私には蒼愛が大変貴重な術者に映るが、現世では妖怪の餌にするのかい? つくづく理解に苦しむね。いくら紅優に会うまで霊元が閉じていたとはいえ、気が付かないで売られてしまうなんて。紅優が買ってくれて本当に良かったよ」

 淤加美に微笑まれて、紅優が小さく会釈した。

「番に失礼だとは思ったが、蒼愛の霊力を少し喰わせてもらった。月詠見の話の意味が、実感として理解できたよ」

「話の、意味?」

 怪訝な顔をする紅優に、月詠見が得意げな顔をした。

「蒼愛が色彩の宝石を作れるのは、紅優と番であるが故。番を解消すれば只の蒼玉。蒼玉だって充分に貴重だけれどね。今の蒼愛と紅優には、至高の価値がある」

 淤加美の言葉に、紅優が息を飲んだ。

 紅優の顔を見て取って、淤加美が含み笑いをした。

「全く、とんだ根回しをしたものだ。私が臍を曲げると思ったんだろう。滅多に現れない蒼玉を横取りして、不安になったかな?」

「申し訳ございません。正式な手順を踏めなかった故に、失礼にあたるかと」

 紅優が狼狽えている。

 蒼愛はそっと紅優の手に指を伸ばした。

「そうだね。本音を言えば一番に教えてほしかったよ。しかし、月詠見と日美子は紅優の親代わりだ。百歩譲って、良しとするよ。二番目に私の所に来てくれたワケだからね。もし来なかったら、本当に臍を曲げていたかもしれないよ」

 紅優が青い顔をしている。

 今日ここに来て本当に良かったと、蒼愛も思った。

「それに、番になってから来てくれて良かった。番になる前なら、私は確実に蒼愛を神子にしていた。それで

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