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王は孤独である

Author: イコ
last update publish date: 2026-08-31 08:10:26

《side ブライド・スレイヤー・ハーケンス》

 王は孤独である。

 生まれながらに、対等と呼べる相手はおらず、我は能力も優れていた。

 それは本来、対等になり得た兄弟姉妹たちすらも相手にしなくて良いほどに高かった。

 幼い頃から、我はその現実を嫌というほど実感することになる。

 剣を交えれば、すぐに強くなり、魔法を覚えれば人一倍多い魔力で強力な魔法を放つことができた。

 もしも、世界が誰よりも優れた者を王とするならば、誰よりも孤独な者がその王冠を戴く。

 周囲にいるのは臣下と敵ばかり。

 私の父は、帝国の支配者だった。

 そして、その背中を見て育った私は、王とはどうあるべきかを知った。

 笑顔を見せている者の半数以上が、内心では剣を突き立てようとしている。

 褒め称える者たちは、贈り物に毒を忍ばせ、王に成り代わろうとしている。

 だが、誰にも負けずに生き続け、王座に座り続ける存在でなければならない。

 だからこそ、我は他者を信じない。他者を理解しない。他者と相容れない。

 能力を測り、価値を見極め、駒として使う。

 それだけが我にとっての生きる道だった。

 だが、奇妙なこ
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