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第303話

Author: ルーシー
病室へ戻ると、邦夫は軽く洗面を済ませ、そのままベッドに横たわった。

付き添い用の簡易ベッドがひとつ置かれており、玲奈と智也が一緒に休むには十分な広さがあった。

――それでも同じベッドで寝ると思うと、玲奈の胸には抵抗感があった。

だが結局、二人は一枚の布団を分け合うことになった。

邦夫の穏やかな寝息が聞こえてきたころ、智也がゆっくりと体を横に向けた。

そして、そっと玲奈の腰に腕を回し、彼女の身体を自分の胸元へ引き寄せる。

冷えた背中が、熱を帯びた胸に触れる。

一瞬、息が詰まるような感覚――

智也の唇が玲奈の耳のあたりに触れ、低く押さえた声が落ちてきた。

「......お前、じいちゃんが間違ってたって言いたいのか?」

玲奈は一瞬、言葉を失い、やがて小さく答えた。

「......智也、もう寝ましょう」

だが彼は、その言葉を無視した。

「じいちゃんはばあちゃんを大切にしてた。

ちゃんと、愛してたんだ」

玲奈のまぶたがわずかに震えた。

振り返り、彼の顔を睨むように見つめながら、小さな声で言った。

「愛してた?

愛って、相手を縛ることじゃない。

まして、誰かを
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