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アイドルに恋をした僕
アイドルに恋をした僕
Penulis: 槇瀬陽翔

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Penulis: 槇瀬陽翔
last update Terakhir Diperbarui: 2025-07-20 20:55:08

僕の名前は早瀬夏葵はやせなつき。今年二十歳になる大学生だ。そんな僕は今あることに夢中。

それは今、大人気のアイドルグループ『AGIA』だ!

AGIAがデビューしたときから僕は彼らのことを見続けてきた。知らないことはない! って言っても過言じゃないほど僕等は彼らのことを熟知している。それだけ僕は彼らに夢中で、彼らのCDやDVDは必ず買っているし、コンサートも毎回、見に行っている。ファンクラブにも入会してて、会員番号はNo,5と一桁だったりする。

それほどまでに僕は彼らに夢中なんだ。

本当のことを言えば彼らのリーダーである、小野田智おのだともさんに恋をしている。うん、最近、自分でも気が付いた。僕はアイドルに恋をしている。しかも同じ男の人に。本当に報われない恋をしている。

アイドルと一般人、しかも同性。叶うはずのない恋。でも僕はいいんだ。彼らを見ていられれば…。

「夏葵! 大ニュースよ、大ニュース!」

食堂の片隅にあるテーブルに腰かけて休憩をしていた僕に駆け寄ってきたのは同級生の夏川美玖なつかわみくだ。

「どうしたの?」

彼女もまたAGIAの大ファンだったりする。

「これよこれ!」

彼女が少し興奮気味に取り出したのはAGIAのバックダンサーのオーディションの申込用紙だった。

「あっ、これ…家にある。で? 大ニュースって?」

彼女に聞いてみたら僕は思いっきり叩かれた。

「このバカんちぃ! 受けちゃいなよ! 夏葵ならバッチリじゃん!」

あぁ、そういうことか。

「うん、受ける気でもう記入しておいてあるよ」

僕は叩かれた頭を撫でながら答えた。美玖に叩かれるのは痛いんだよね。

「なんださすが夏葵。情報が早いなぁ。受かるといいね」

美玖は自分で叩いた僕の頭を撫でながら言ってくれる。

「ん~。どうだろうね? ダンスには少し自信はあるけど、結構な人が集まるだろうから難しいだろうね」

本当に少しなら僕はダンスには自信がある。子供の頃からバレエやダンスは習っていた。今もダンスだけは続けているのだ。

「それこそ、夏葵の腕の見せ所じゃん。頑張れ! じゃぁ、またね」

美玖は言うだけ言って去っていった。相変わらず台風のような人だ。僕も次の講義を受けるために場所を移動した。

ー数日後-

オーディションの一次審査の結果が郵送されてきた。僕は緊張して震える手で封筒を開けて中身を見る。結果は合格。やった、書類審査は無事に通過できたみたいだ。

次は実技。ダンスの審査だ。それは2週間後。曲は決められている。AGIAの楽曲だ。僕はどの曲も踊れるんだ。だって、DVDを見て覚えたからね。自分らしさをアピールする人が多いだろうから曲を決めないと…。

2週間後、僕は審査会場に来ていた。会場にはやっぱり結構な人が来ていた。僕は受付を済ませて、受け取った番号札を服につけて、順番を待つことにした。周りにいる人はみんな緊張してるのか表情が硬くなってるし、ソワソワしてる人もいる。

結局、今日この日の為に僕が選んだ曲は華やかな曲ではなく、バラードを選んだ。なぜかというと、お気に入りの曲だから。しかも、智さんのソロパートで智さんの透き通るような声がキレイに聞こえるんだ。

時間になり、オーディションが始まった。次々と呼ばれていく。

「108番、早瀬夏葵さん。入ってください」

順番が来て、名前を呼ばれたので部屋に入って驚いた。審査員と一緒にAGIAのメンバーが全員そろっていたから。普通、ここで緊張して失敗とかしてダメになっちゃう人が多いんだろうね。でも僕は反対。かえってやる気が出るんだ。本番に強いタイプ。

「早瀬夏葵です。よろしくお願いします」

僕は目の前にいる審査員とAGIAのみんなに深々と頭を下げた。そして、司会者の合図で僕が選曲した曲が静かに流れ始めた。僕はこの時間だけ、指先まで集中して曲に合わせて身体を動かしていく。ステージで歌うAGIAの姿を想像しながら…。

曲が終わり僕の動きも止まる。

「ありがとうございました」

僕は目の前にいる審査員たちに頭を下げて、部屋を出た。やるだけのことはやったから悔いはない。うん、たった数分だったけど、すごく楽しかった。

最終結果は2週間後。

それまで僕はソワソワしながら待つことになるんだろうな。

貴方の傍で僕は踊ってみたい…

槇瀬陽翔

2026/01/21…今更ながら誤字脱字等の修正をしました。

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    絶賛、僕は正座をして智さんに怒られ中。原因は…聞かないでください…「お前、いくら何でもありえないだろ!」 智さんの怒鳴り声が部屋中に響き渡る。 「ごめんなさい」 僕は小さくなりながら何度目かの謝罪を口にする。 「一体どうやって生活してきたんだお前は!ここまで何もできないなんて俺は思わなかったぞ」 智さんが呆れた顔をする。 「洗濯と掃除は出来ますけど……」 僕はさらに小さな声で付け加えた。はぁって智さんが大げさにため息をついた。 「確かに、洗濯と掃除は出来てるな」 洗濯と掃除だけは強調されて言われる。 「うぅぅ…」 そう、今、まさに僕が怒られているのはそれ以外のことだったりする。 「食生活が全滅って…お前は今までどうやって生活してきたんだ!」 またしても智さんの怒号が響く。 「ごめんなさぁ~い!!」 僕は半泣きになりながら謝った。ことの発端は、数日前、智さんたちAGIAのメンバーは仕事の為に遠征していった。その間、僕たちダンサー組はスタジオでデビューに向けての練習をしていた。智さんの家で下宿させてもらってる僕は、智さんが遠征に行く前日に、キッチンの使い方とかをあれこれ教わってから留守番を頼まれていた。留守番は特に問題はなかったんだ。そう、問題はない。じゃぁ、何が問題だったのかというと…「どう考えても、お前はまともに食べてないよな?」 そう、僕がちゃんとした食事をとってないことに智さんが激怒しているのだ。 「えっと、ゼリーとかは食べてますけど…」 僕はおどおどと答えた。 「それは食事とはいえないだろが!!」 智さんの声がさらに大きくなった。 「ごめんなさい!!」 反射的に僕はまた謝ってしまう。 「夏葵、お前ずっと一人暮らしだったよな?まさかとは思うけど、ずっとこんな生活をしてたとか言わないだろうな?」 智さんの鋭い視線が僕を射抜く。 「ひっ」 智さんの顔が怖い。本当のことを言ったらますます怒られそうな雰囲気だ。 「どうなんだ?」 少しだけトーンが低くなる智さんの声。 「えっと…こんな感じ…です…」 智さんが怖くて、最後は消えそうなほど小さくなった。 「このバカやろ!」 智さんの拳骨が容赦なく頭に振り下ろされた。 「いった~い!!」 頭を抱えてうずくまる僕の前で、智さんは腕を組んで溜息をついた。

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