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第1065話

Author: 落流蛍
彼の実力は、間違いなく哲郎と肩を並べるほどのものだ。

だが今さら「怖い」などと言っても、もう遅い。

何しろ、すでに華恋を敵に回してしまったのだ。

この状況で退けば、華恋も哲郎も決して許してはくれない。

そのことに気づいた日奈は、逆に吹っ切れたように肩の力を抜いた。

日奈は深く息を吐き、落ち着いた声で言った。

「怖いんじゃありません。ただ驚いただけです。華恋の背後に、あんなに強大な人がいたなんて。でも私は負けません」

哲郎は鼻で笑った。

「他に用は?」

日奈は頭を素早く回転させ、これまでの出来事を一気に整理した。

そして、すぐに打開策を思いついたように口を開いた。「いいえ、もうありません。哲郎様、この件は私がきれいに処理します。絶対にご迷惑はかけません」

哲郎はもうこの件に興味を失っていて、頷いてから言った。「ふん。冬樹に伝えろ。これ以上しくじるな。そうでなければ、両家の協力関係を見直す」

その言葉に、日奈の顔が一瞬で引き締まった。「哲郎様、どうぞご安心ください」

通話が切れる音が響いた。

しばらくしてようやく我に返った日奈が顔を上げると、掃き出し窓の前に冬樹
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