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第1246話

Auteur: リンフェイ
「兄さん」

辰巳は理仁に一声かけた。

その時、理仁は咲とその手に抱かれている花束に目をやり、それから辰巳のほうへ視線を向けた。彼は静かに「ああ」とひとこと返すと、唯花の腰に手を回して「唯花さんと先に失礼するぞ」と言葉を残した。

辰巳からその返事がかえってくる前に、彼はそのままの姿勢でその場を去っていった。

唯花は歩きながら後ろを振り向いて見た。

理仁はそんな彼女を前に向き直させて、低い声で言った。「俺のほうが辰巳なんかよりカッコイイだろう」

「別に辰巳君を見てたわけじゃなくて、咲さんを見ていたのよ。いえ、あなたその言い方、なんだかまたヤキモチを焼く匂いがしてきたんだけど」

「君が俺以外の男を見るなら、たとえそれが家族だったとしても、ヤキモチを焼いてしまうよ」

唯花「……将来息子ができて、私がその子を可愛がっていたら、まさかそれでもあなたヤキモチを焼くつもり?」

「俺たちには娘が生まれるから、ヤキモチを焼くことはないさ」

唯花は笑った。「私だって女の子を産んで、結城家の男しか生まれない伝説を書き換えてしまいたいわね。その運命が待っているかどうかはわからないけど。一応男
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