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第247話

Auteur: クレヨンまるこ
相変わらず、あのウサギキャラクターのマスコットチャームが付いた写真付きの投稿だった。

咲夜は画像を拡大し、端が少しだけ写り込んでいるリュックを指差した。

「やっぱり見覚えがあると思ったんだよね。千尋くんのリュック、前に『千野千鶴』のアシスタントのSNSで見かけたの。

ちょっと見てみて。なんとなく似てると思わない?」

そう言ったものの、咲夜自身もあまり確信は持てなかった。

写真にはリュックのほんの一部しか写っておらず、全体のデザインは確認できなかったからだ。

千暁は咲夜の言葉に従い、写真のリュックをじっくり観察した。「確かに少し似てる気はする。でも、こういうリュックってよくあるタイプだからな。これだけじゃ判断は難しい」

まさに千暁の言う通りだった。

千尋のリュックはごく一般的なもので、誰が持っていてもおかしくない。

五十人集まれば、二、三人は同じようなものを背負っていても不思議ではない。

咲夜は今度はウサギのマスコットを拡大した。「千尋くんって、ウサギが好きなの?」

千暁は画面のマスコットを見つめながら答える。「それは良太に聞いたほうが早いな。ちょっと待ってろ」

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  • 元カレの宿敵の腕で幸せになります!   第247話

    相変わらず、あのウサギキャラクターのマスコットチャームが付いた写真付きの投稿だった。咲夜は画像を拡大し、端が少しだけ写り込んでいるリュックを指差した。「やっぱり見覚えがあると思ったんだよね。千尋くんのリュック、前に『千野千鶴』のアシスタントのSNSで見かけたの。ちょっと見てみて。なんとなく似てると思わない?」そう言ったものの、咲夜自身もあまり確信は持てなかった。写真にはリュックのほんの一部しか写っておらず、全体のデザインは確認できなかったからだ。千暁は咲夜の言葉に従い、写真のリュックをじっくり観察した。「確かに少し似てる気はする。でも、こういうリュックってよくあるタイプだからな。これだけじゃ判断は難しい」まさに千暁の言う通りだった。千尋のリュックはごく一般的なもので、誰が持っていてもおかしくない。五十人集まれば、二、三人は同じようなものを背負っていても不思議ではない。咲夜は今度はウサギのマスコットを拡大した。「千尋くんって、ウサギが好きなの?」千暁は画面のマスコットを見つめながら答える。「それは良太に聞いたほうが早いな。ちょっと待ってろ」そう言うなり、彼は良太に電話をかけた。ほどなくして、ぼさぼさ頭の良太が二人の前に現れた。髪をかき上げながら大きなあくびをし、不満そうに口を開く。「で?こんな時間に呼び出して、何の用だよ?」やっと横になったばかりだったのに、千暁からの電話で叩き起こされたのだ。しかも相手は気軽に文句を言える相手ではない。理不尽だ。本当に理不尽だ。良太は心の中で自分の不運を嘆いた。千暁はウサギのマスコットが写った画像を開き、良太に見せる。「千尋ってこのウサギのキャラクター好きか?」「いや、全然」良太は訳が分からず首を傾げた。どうして急にそんなことを聞くんだ?――待てよ。その瞬間、眠気が一気に吹き飛んだ。良太は息を呑む。「まさかとは思うけど……千尋が何かやらかして、それをお前が突き止めたとか言うんじゃないだろうな!?」そんなはずない。いや、そんなはずないよな?千暁は呆れたように良太の額を軽く叩いた。「少しはまともな発想をしろ。そんなに想像力が豊かなら、作家にでもなったほうがいいぞ」その言葉を聞き、良太はようやく胸をなで下ろした。髪をぐしゃ

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    その頃、千尋は一枚の作業机の前に立っていた。目の前には広げられた掛け軸。数日前、寺に来たばかりの若い修行僧が書庫の掃除をした際、窓を閉め忘れてしまった。その夜は運悪く激しい雨だったため、窓際に保管されていた書画の一部が雨に濡れてしまったのだ。そこで慧覚住職は千尋を呼び出し、修復できないか相談していた。なぜなら、その書画はすべて、かつて千尋が寺で修行していた頃に描いた作品だったからだ。千尋としては描き直せば済む話だと思っていた。だが慧覚住職は違った。「まだ救えるものを捨てる必要はない」と言って修復を勧めたのだ。今も千尋は机に向かい、傷んだ作品を慎重に修復している。隣では慧覚住職が時折声をかけ、穏やかに言葉を交わしていた。その光景を見た咲夜は足を止める。今ここで声をかけるのは少し無作法な気がした。そこで近くにいた修行僧に携帯電話を差し出す。「すみません。この携帯、黒澤さんに渡してもらえますか?」「はい」修行僧が素直に受け取る。咲夜はそれ以上邪魔をしないよう、その場を静かに離れた。もちろん彼女は気づいていない。修行僧が携帯電話を千尋の元に持っていった時、ちょうど千尋が顔を上げたことに。そして、その視界の先に、立ち去っていく彼女の後ろ姿が映っていたことにも。千尋は机の端に置かれた携帯電話に目を向け、小さく口元を緩めた。……咲夜が願掛けのガジュマルの下に戻ると、千暁はすでにしばらく前から彼女を探していたらしい。咲夜のスマホはリュックの中。そしてそのリュックは今、千暁が持っている。当然ながら連絡も取れなかった。咲夜の姿を見つけた瞬間、千暁の表情から張り詰めた空気が少し抜けた。その様子を見て、咲夜は申し訳なさそうに笑う。「ごめんね。さっき千尋くんが柱の文字に金箔を入れてるのを見かけて、少し話してたの。それで携帯を落としていったみたいだったから届けに行ってて……でも自分のスマホはリュックの中に入れていたから……本当に、わざと遠くまで行ってあなたを心配させようとしたわけじゃないの……」言葉を重ねるにつれ、咲夜の声はだんだんと勢いを失っていった。そう言いながら咲夜は思い出していた。散歩に出る前、自分は確かに「遠くには行かない」と約束していたのだ。それなのに裏庭

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  • 元カレの宿敵の腕で幸せになります!   第244話

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