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第15話

Auteur: 歓乃
「谷口凛」という名前を聞いて、海斗の眼差しがふと止まった。

彼は受話器を手に取り、内線をかけた。

すると、拓海が電話に出た。

「彼女は来たか?中に通してくれ」

「谷口さん、社長がお呼びです」拓海はそう言うと、社長室のドアを開けた。

凛は、一人で部屋へと足を踏み入れた。

背後でドアが閉まった。

振り返ると、突然、聞き覚えのある声がした。「綺麗なお姉さん?!」

凛が振り向いて顔を上げると、デスクのそばにさっき1階で慌てていた女の子が立っていた。そして椅子には、黒いシャツを着た男性が座っていた。

黒いシャツに赤いネクタイ。腕には、ボーナスが出たら智也に買ってあげようと思っていた時計と同じブランドのものが着けられていた。

彫りの深い顔立ちの男性が、彼女をじっと見つめていた。

なんだか、この人も見覚えがあるような気がした。

でも、どこで会ったのかは思い出せなかった。

竹内グループの社長なのだから、きっとどこかの経済誌で見かけたのだろう。

「社長」

「綺麗なお姉さん!」日和が駆け寄ってきて、手元の資料を凛に見せた。そして丸で囲まれた部分を指差しながら、「これ、あなたが
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