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第626話

Author: 歓乃
研究所から急に連絡が入り、凛は緊急会議のため出向くことになった。

研究所の入口で克哉と顔を合わせ、そのまま一緒に中へ入る。

「何かあったんですか?」

「僕も詳しくは聞いてないけど、行けば分かるだろう」

中に入ると、そこには監査担当者たちが来ていた。

英樹が、学術的な不正と不正送金の疑いで匿名通報されたという。

そして凛まで事情を聞かれることになった理由は、あの14億円についてだった。

そこで凛も気づく。柚葉の両親は、ほとんど全財産をかき集めて10億円を用意した。残りの14億円は、柚葉がどれだけ人から金を引き出すのに長けていたとしても、短期間で用意できるとは考えにくい。

強制執行される前に、柚葉をどうにかしてやりたいと思う人間が両親以外にいるとすれば、それは祖父の英樹だろう。

つまり、あの金は英樹が用意した可能性が高い。

だから、一度に14億円もの大金を動かせば、疑われても不思議ではないのだ。

凛は聞かれたことにすべて答えたが、胸の奥には引っかかるものがあった。動きがあまりにも早すぎるし、しかも、自分の手元に渡った14億円まで把握されている。

柚葉が金を返したこと
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