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第42話

Auteur: 手足あせだく
沙耶は昔から、この高城凛という女を心のどこかで見下していた。かつての凛はただのわがままな世間知らずで、兄の駿大や和真の後ろ盾がなければ何もできない女だと思っていたからだ。だが、今の殊勝な態度は悪くない。沙耶は「少しだけよ」とスマートフォンを取り出し、参加者リストを画面に呼び出した。

「例えばこの人。典型的なコネ入選ね。父親が審査側に数千万円単位の寄付をしているのよ。

この人は……まあ、悪くはないけれど。努力家なのは認めるけど、圧倒的に才能が足りないわ」

沙耶の辛辣な批評を「へえー」「そうなんですね」と熱心に聞いていた凛だったが、ふと、画面の隅にある名前に指を止める。

「あら……この方はどうなんですか?」

そこには、現在の「瀬戸」という姓ではなく、実花の旧姓である――浅見実花の名が記されていた。

沙耶の動きが止まった。彼女はすっと目を細め、探るような視線を凛に向ける。

「……彼女の知り合いなの?」

今の問いかけは、単なる偶然にしては少しばかり狙いすぎているように感じられた。沙耶の直感に、わずかな疑念がよぎる。凛は即座に首を振り、無邪気な笑みを返した。

「いえ、面識はあり
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  • 凍える愛の終焉に ―さよなら、偽りのマリアージュ―   第107話

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  • 凍える愛の終焉に ―さよなら、偽りのマリアージュ―   第43話

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