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二人で

last update 公開日: 2026-05-13 18:18:31

「昔から身体強化は使っていたみたいだけど、あの青いオーラの奴は魔力の消費が特に激しそうね」

 ラミッタの言葉にマルクエンは頷いて答える。

「あぁ、物凄い疲れるぞ」

「身体強化にしろ、光の刃にしろ、宿敵は魔力を100出せば良い所を、120ぐらいで使っているから疲れるのよ」

「なるほどな……」

 ラミッタの指摘を理解は出来たが、どうすれば良いのかわからない。

「まぁ、これは数こなして慣れしかないけどね」

「だが時間がないな……」

「そうね……」

 二人の間にしばし沈黙が流れる。

 それを破ったのはラミッタだった。

「今、出来ることを考えましょう」

「そうだな。ラミッタと連携をしてヴィシソワさんを倒す」

 マルクエンとラミッタは、あぁでもないこうでもないと、考えた作戦を言って、実際に試す。

 昼食を食べるのも忘れ、二人は夢中になり、気が付けば夕方になっていた。

「そろそろ部屋に戻るか?」

「えぇ、そうね。お腹も空いたし」

 ラミッタは手を頭の後ろに回してスタスタと歩き出し、マルクエンも追いついて隣を歩く。

 食堂で出された料理を夢中になってがっつく二人。その後はシャワーを浴び、眠気が来て眠
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  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   二人で

    「昔から身体強化は使っていたみたいだけど、あの青いオーラの奴は魔力の消費が特に激しそうね」 ラミッタの言葉にマルクエンは頷いて答える。「あぁ、物凄い疲れるぞ」「身体強化にしろ、光の刃にしろ、宿敵は魔力を100出せば良い所を、120ぐらいで使っているから疲れるのよ」「なるほどな……」 ラミッタの指摘を理解は出来たが、どうすれば良いのかわからない。「まぁ、これは数こなして慣れしかないけどね」「だが時間がないな……」「そうね……」 二人の間にしばし沈黙が流れる。 それを破ったのはラミッタだった。「今、出来ることを考えましょう」「そうだな。ラミッタと連携をしてヴィシソワさんを倒す」 マルクエンとラミッタは、あぁでもないこうでもないと、考えた作戦を言って、実際に試す。 昼食を食べるのも忘れ、二人は夢中になり、気が付けば夕方になっていた。「そろそろ部屋に戻るか?」「えぇ、そうね。お腹も空いたし」 ラミッタは手を頭の後ろに回してスタスタと歩き出し、マルクエンも追いついて隣を歩く。 食堂で出された料理を夢中になってがっつく二人。その後はシャワーを浴び、眠気が来て眠ってしまった。「おはよう、ラミッタ」 朝食を食べに、マルクエンはラミッタと出会う。「えぇ、よく眠れた?」「あぁ、ぐっすりだ」 会話もそこそこに、食事を済ませて二人は地下へ向かう。「おやおや、逃げずに来るのは感心しますね」 魔人ヴィシソワは笑みを浮かべて闘技場の観客席に腰掛けていた。「覚悟しなさい! 今日こそは!!」「それは楽しめそうですね」 そう言って席から飛び降り、二人の元まで歩み寄る。「いつでもどうぞ」 マルクエンとラミッタは体の筋を伸ばしてほぐし、ヴィシソワと対峙した。「宿敵」 そう言ってラミッタは握りこぶしを作った右手をマルクエンに向ける。「おう!」 マルクエンも拳を握り、軽くぶつけた。 剣を抜き、二人は構え、青いオーラを身に纏ったマルクエンが飛び出す。 その後ろからはラミッタが炎と雷を飛ばして支援した。 魔法攻撃を防御壁で弾き飛ばすヴィシソワに向かってマルクエンは重い一撃を放つ。 剣は盾でいなされるが、すぐに体勢を立て直し、横薙ぎに斬りつける。 その後も何発か剣を振り、ヴィシソワに攻撃を浴びせようとしていた。 だが、次の瞬間。マルク

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   飛べよ

    「ラミッタ、手伝ってくれ」「なっ、本気なの宿敵!?」「仕方ないだろう。ヴィシソワさんも何か考えがあるんだ」 ヴィシソワに言われたことも理由の一つだが、空を飛べるチャンスだとマルクエンはワクワクしていた。 うぅーっと下を向いて唸ってからラミッタはマルクエンが鎧を脱ぐのを手伝う。 すっかり身軽になったマルクエンを前にラミッタは覚悟を決めた。「それじゃ、飛んでみましょうか」 互いにドキドキとしている二人。ラミッタは意を決してマルクエンに抱きついた。 ラミッタの柔らかい色々なものを体中で感じるマルクエン。「飛べ!! 飛びなさい!! 飛べよおおおおおお!!!」 まるで時間さえも飛び越しそうな叫び声を上げてラミッタは力を入れる。 同時にマルクエンもきつく抱きしめられた。 すると、どうだろう。マルクエンの身は2メートルほど浮かび上がる。「おっ、おぉ!!」 だが、十秒も持たずに地面へと着陸した。「だ、だめだわ……」「ふむ、マルクエンさんも飛ばせれば何かに使えるかと思いましたが。仕方が無い。訓練を始めますよ」 色々とあり、顔が真っ赤なラミッタだったが、呼吸を整えて落ち着く。「今日は一人ずつ戦います。そして、それを見て、自分には何が出来るか考えるのです」「私から行きます」 マルクエンは言って一歩前に出る。「良いでしょう。掛かってきなさい」 剣を引き抜いてマルクエンは更に半歩踏み出す。そこから目を閉じて青いオーラを身に纏い、一気に駆け出した。 ヴィシソワは槍と盾を持ち、それを迎え撃つ。 直線で距離を詰め、斬りかかるマルクエン。ヴィシソワが盾で受け止めると、凄まじい音が鳴り響いた。 これが一般の兵士ならば盾ごと全身の骨が粉々になっているだろうが、ヴィシソワの魔力で強化された盾は砕けない。(強い……。私と戦った時よりもずっと……) ラミッタは素直な感想を思い浮かべる。 斬り合いを繰り広げる二人。 途中でヴィシソワが距離を取ると、逃すかとばかりに光の刃を撃ち出す。 一進一退の攻防をしているように見えたが、ヴィシソワはまだまだ余裕がありそうだった。「そろそろ良いでしょう。交代です」 そう告げると、マルクエンは一礼して下がる。「それじゃ見てなさい宿敵!」 ラミッタが両手を広げて一回転すると、無数の火の玉が辺りに現れた。 それら

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   歌声

     ラミッタは構わず歌い続けた。「その目で何を見て その手で何を掴むのか やがてその足で 地を踏みしめ 子は何を望む 刹那の夢よ 神よ どうか祝福を」 マルクエンはラミッタの歌を初めて聞く。優しい歌声だった。「ルーサの子守唄よ。おこちゃまにはお似合いね」 ラミッタはニコリと笑う。「あぁ、とても良かった」 マルクエンがまっすぐ見据えて言うので、ちょっと目線を逸らして顔を赤らめた。「……ド変態卑猥野郎」 しばらく会話もなく、マルクエンは膝枕されたまま横になっていた。「ラミッタ、もう動けそうだ」「ホント、頑丈さだけは取り柄ね」 マルクエンは上半身を起こして、足に力を入れた。 何とか立ち上がるが、まだフラついている。「ほら、行くわよ」 ラミッタがマルクエンの左腕を肩に回して歩き出す。 やっとの思いで部屋に戻ったマルクエンは、ベッドに座る。「ほら、その鎧を脱がなくちゃ」「すまんが、手伝ってくれるか?」「分かっているわよ」 マルクエンは防具を脱ぐと、ベッドへ仰向けに倒れ込んだ。「あぁ、満身創痍だ」「でしょうね」 ラミッタは片目を閉じてため息を吐く。「何だか、久しぶりにこんな修行をした。疲れたが悪い気分ではないな」「え、アンタはマゾヒスト?」「違う!!」 ラミッタにからかわれるマルクエン。「アンタこういう修行とか好きそうだもんね」「ラミッタは嫌か?」「私は修行なんて好きじゃないわ。でも、強くなるため、仕方なくよ」「そうか……」 マルクエンはそう返事をしたかと思うと、目を閉じた。「ラミッタ。頼みがあるんだが」「内容次第ね」「また、歌を歌ってくれないか?」 言われ、ラミッタは赤面する。「い、嫌よ!! 私の歌なんて聞いてもつまらないでしょ!?」「そんな事はない。良い歌声だった」「なっ!!」 マルクエンは目を閉じていたが、顔を赤くしてプルプルと震えるラミッタの顔が目に見えるようだった。「と、特別ね、特別だからね!!」 目を閉じているマルクエンにラミッタは歌を披露する。夢見心地のまま、眠ってしまった。 マルクエンはモソモソと目を覚ます。少し仮眠をするだけのつもりが、窓から差す日差しが朝であることを告げていた。 いつぶりか分からないが、全身筋肉痛に見舞われている。「マルクエン様、朝

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   ぶっ倒れマルクエン

     ヴィシソワも槍と盾を呼び寄せ、地上戦が始まる。「さぁ、どこからでもどうぞ」「えぇ、では早速!!」 マルクエンは青いオーラを身に纏い、ラミッタの戦いを真似て、光の刃を飛ばしてから、同時に自分も突っ込んだ。 しかし、ヴィシソワは。なんと光の刃を指先で摘んで投げ返してきた。「なっ!?」 慌てて避けるマルクエン。そんな彼にヴィシソワは言う。「あなたのこの技も魔法の一種。光魔法のようなものですね」 マルクエンが驚き、固まる。「まさかとは思いますが、自分で使っていて知らなかったとでも?」 図星だ。マルクエンは言い返せずにバツの悪そうな顔をする。「まぁ良いでしょう。魔法ということは、反射も出来る」「肝に銘じます……」「さぁ、お話はここまで。掛かってきなさい!!」 新調したばかりの剣を振り上げ、マルクエンが駆け出す。 頭上に剣を構え、振り下ろす一撃に全てを掛けた。 マルクエンの剣技の一つ、盾割りだ。 その刃はヴィシソワの盾を確実に捉えていた。だが。「ほう、これは中々ですね」 戦場でいくつもの盾を破壊してきたこの技でも、魔力で強化された盾は壊れることもなく。ヴィシソワの手から弾かれる事もなかった。 驚くことも、落ち込む時間もなく、ヴィシソワが槍を振り回してくる。 マルクエンは急いで剣を引き寄せ、槍から身を守った。 ヴィシソワが間合いを取ると、今度は槍で連続突きを繰り出す。「ぐっ」 マルクエンはまずいと思った。完全に槍の間合いであり、剣では攻撃が届かない。 ここで踏み込まずに、あえて更に距離を取り、連続して剣を振るって光の刃を飛ばした。 何度も弾かれ、避けられするが、マルクエンは螺旋状に走りながら光の刃を出す。 ぐるぐると周りながら、少しずつ距離を詰めるマルクエン。 剣の届く距離まで近付くと、一気に一歩踏み出して斜めに斬り上げた。 その一撃も軽々と盾で弾くヴィシソワ。 だが、マルクエンは諦めずに何度も攻撃を入れた。 人を遥かに凌駕したスピードで斬って突いて叩きつけて。 ヴィシソワも弾き避けて盾で防ぐ。 一瞬の隙もない攻防戦だ。それを10分ほど続けていた時に、急にマルクエンの動きが遅くなり、体に力が入らなくなった。「なんだ!?」 カクッと膝が言うことを聞かずに曲がり、地面に突っ伏

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   強がり

    「ともかく、魔人も魔王も人類の敵です。一刻も早く討伐せねばならない」 マスカルは真面目な顔で、自分自身にも言い聞かせるように言った。 その後は取り留めもない会話をし、食事は終わる。 マルクエンの部屋へと戻り、二人は会話をした。「魔人と魔王、宿敵。アンタはどう思う?」「どうって言われてもな……。正体すら分からない相手にどうやって辿り着いたものか……」「そうよねぇ」 ラミッタは片目を閉じてため息をつく。「まぁ、考えてたって仕方ないわよね。今はあのヴィシソワって奴を倒すことだけ考えましょう」「そうだな」「それじゃおやすみ」「あぁ、おやすみラミッタ」 ラミッタは部屋に戻り、マルクエンは備え付けのシャワーを浴びて、明かりを消して寝た。 翌日、定刻になると音がなる石によってマルクエンは目覚める。「うーん、朝か」 ラミッタと共に、やって来たメイドに食堂へ案内されると、昨日と同じく既にマスカル達が居た。「おはようございます」 マルクエンが挨拶し、返事が返ってくる。 朝食が終わり、茶を飲んでいる時。唐突にマスカルが言う。「さて、お二人とは少しの間お別れになります」「お別れですか?」 ラミッタが聞き返すと、マスカルは頷いた。「えぇ、我々は各地に魔人の残していった箱を破壊せねばなりません」「そうですか……。そうですよね……」 マルクエンは魔人の残した箱のことを思い返す。「それでは、お二人のご武運を願います」「えぇ、マスカルさん達も。どうかお元気で」 マスカルから差し出された手を握り、ラミッタは言った。 アレラが内心喜んでいるマスカルを察してクスクスと笑う。「さて、準備は良いかラミッタ」「えぇ、大丈夫よ」 二人はヴィシソワが待つ地下の闘技場入り口まで来ていた。 微かな明かりが照らすその先に彼は待つ。「おや、おはようございます」 ヴィシソワは長い黒髪を掻き上げて挨拶をする。「おはようございます、ヴィシソワ……さん?」 マルクエンはヴィシソワに敬語を使うか迷ったが、人類の味方というので一応さん付けしてみた。「名前を覚えて頂いて光栄です」 ニヤリと不敵な笑みを浮かべてヴィシソワは空に飛び上がる。「さて、早速やりますか」 それを見てマルクエンもラミッタも剣を引き抜くが。「と、言っても。このままでは同じ事

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   敗因を考えよう

     ラミッタはベッドに腰掛け、マルクエンはソファに座り、互いに向かい合う。 今回の敗因についてマルクエンがうーんと唸って考えた。「そうだな、やはり私が出した光の刃が邪魔をしたかもしれないな」「私も、あんな盾に捕まると思わなかったわ」 ラミッタも額に手を当てて自分の醜態を思い出す。「何ていうか、私達、ちょっと調子に乗っていたわね……」 言われてマルクエンも頷く。「あぁ、今まで魔人を倒し続けていたからな」 その返答に、ラミッタは半分同意していたが、それ以外の事もあった。「相手の能力を知る前に積極的な攻撃を仕掛けた。それもあるけど、私達は新しい能力に頼りすぎていたわ」 マルクエンはその言葉にハッとして行動を思い出す。「確かに……。私は空を飛ぶ相手を倒そうと、光の刃を出し続けていた」「私は空飛んで戦いを挑んでいたわ。相手の方が空中戦では上手なのにね」 二人はため息をつく。何でそんな戦い方をしたのだろうかと。完全に調子に乗っていたと言わざるを得ない。「魔人相手には地上で戦った方が良いのか?」「いや、空から一方的に攻撃をされるだけよ。遠距離の戦いでは高所を取った方が基本的に強いわ。忘れたのかしら? 騎士様」「わ、忘れてはいないが……」 忘れていたマルクエンだったが、とっさに嘘をついてしまった。それを誤魔化すように続ける。「地上に挑発して下ろすか、地上から攻撃するか」「どちらにしろ、魔人に対して人間は不利ね」 ラミッタは目を瞑って考えた後に、言った。「私、もっと上手く飛べるようになるわ」「そうか、私も何かしら戦う策を考えよう」「今日はもう休もうかしら、色々とあって疲れたわ」「あぁ、そうだな」 二人は夕食時まで各々の部屋で休むことにする。「マルクエン様、お食事の用意が出来ました」「えぇ、今行きます」 部屋をノックされ、マルクエンは外に出る。ラミッタは先に居たようだ。「よく眠れたかラミッタ?」「寝てるわけないでしょ。考え事だらけよ」「あっ、そうか、すまん……」 てっきりいつの間にか寝てしまっていた自分と同じく、ラミッタも眠っていたものだと思っていたマルクエンは少し恥ずかしそうにする。 客用の食堂にはマスカル達も先に座って待っていた。「こんばんは。ラミッタさんはお体は大丈夫ですか?」「えぇ、平気です。ご心配

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   マルクエン・ハンマー

    「あの竜の厄介な所は刃物が効かなそうな所ぐらいね。宿敵にはハンマーでも持って戦ってもらうわ」「そうか、任せろ」「あの竜は夜行性みたいだから、明日の昼間にぶっ叩くわ」 作戦も決まった所で、マルクエン達は「何かあったら頼ってくれ」と言っていた鍛冶屋のギルドマスター『サツマ』を尋ねることにした。 立派な工房ではカンカンと金属を叩く音が外まで鳴り響いている。「すみません、ギルドマスターのサツマさんに会いに来たのですが」 マルクエンは近くに居た職人に声をかけた。「あぁん? どちら様で?」「私はマルクエンと言います」 その名前を聞いて職人は目を大きく開いた。「何だ、アンタが竜殺しか!

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   鉱脈の竜

    「そんな竜を私達で倒せるかどうか……」 マルクエンは少し弱気に言う。「頼む、それに竜から素材が取れたら最強の剣を作ってやるよ!!」「最強の……、剣ですか?」 マルクエンが聞き返すと「あぁ」と言って得意げにサツマが話す。「俺の先々代の更に先々代と語り継がれているだけどな、鉱脈に現れる竜からは最高の金属が採れる。そいつを使えば絶対に折れない錆びない剣が出来るってよ!!」「ホントかしら?」 ラミッタは疑いの目線を向けるが、そんな事は気にしていないようだ。「そうさ!! 不謹慎かもしれねぇが、俺は竜が現れて感謝もしているんだ。俺の代で最高の剣が作れるかもしれねぇってよ!!」 ふむ、と

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   ジャガへ

    「お、流石はお二人さん。それ、ウチで一番良い大剣と魔剣士の剣だよ」 マルクエンの大剣は、鋼で作られており、値も張るが、丈夫なものだ。 元々使っていた剣より一回り小さいが、その点は仕方がないだろう。 ラミッタの方は魔力の伝導率が良く、剣に炎や電気を纏わせても問題が無い。 こちらも、元の剣よりは魔力の伝導率が低い。「外で振り回して貰っても構わないよ」「そうですか、では」 マルクエンは大剣を軽々と振り回し、縦に横にと素振りをする。 ラミッタも具合を確認するために、魔力を流しながら素振りした。「私はこの剣で良いわ」「あぁ、私もこれにしよう」 そう言って店に戻ると、店

  • 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが   知る者

    「大丈夫か?」 マルクエンは体を寄せてシチを支える。「怪我はそうでもないけど、血が足りないみたいね」 冷静を装いながらシチが言うと、マルクエンはシチの前で屈む。「良かったら背負っていくぞ」「し、仕方ないわね。偉大なる黒魔術師を背負う栄誉を与えるわ!!!」 いそいそとマルクエンに抱きつくシチ。ひんやりと冷たい体温が伝わる。 洞窟の外で金属の装備を回収し、マルクエン達は集落まで戻った。「おぉ、マルクエンさん!! 皆さん!! 祠の方はどうでしたか?」 宿屋の主人が出迎えてくれ、マルクエンは先程の出来事を話す。「結界は直りました。しかし、魔人の襲撃があり、シチが怪我をし

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