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第6話

Author: 天音みかん
あいつはいったいどこへ行ったのか。

この町には彼女の両親も友人もおらず、故郷もここからはるか遠くだった。

あの日、詩織が追い出された時、お金はおろか、スマホすら持たずに出ていったのだ。

景太はその時、ようやく事の重大さを思い知らされた。

景太は詩織が行きそうな場所をくまなく当たった。

かつてデートで訪れた公園から、二人でよく通ったカフェまで……

どこにもおらず、いくら探しても詩織の姿は見つからなかった。

どんな時も自分のすぐ後ろを歩き、いつだって隣にいてくれたあの人は、もう完全に消えてしまったのだ。

底深い漆黒の闇が、街の灯火を静かに飲み込んでいった。

それは同時に、景太に残された最後の一握りの希望をも飲み込んでいった。

彼はふらつく足取りで交番へと駆け込んだ。

「通報だ!人が行方不明になったんだぞ!」

当番の警察官が顔を上げ、彼を一瞥した。

「名前は?」

「山下詩織だ」

「あなたとの関係は?」

その言葉を口にするまで、景太は長いこと躊躇した。

「……妻だ」

キーボードを叩いていた警察官は手の動きを止めて、顔を上げて不審そうに景太をまじまじと見つめた
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