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第 83 話

Author: 江上開花
亜夕美は冷ややかな目で将臣がカッコつけている様子を見ていた。彼が姿を現すと、それだけで数人の審査員がわざわざ挨拶にやって来る。

亜夕美と明歌は自然と端に押しやられ、明歌は口をとがらせて小声で愚痴をこぼした。「あんたの元夫、どんだけ憧れの幼馴染のことが大好きなのよ」

亜夕美は思った――いや、それだけじゃ済まない。

かつて将臣が亜夕美に結婚を申し込んだ際、最初に提示した条件は「芸能界を引退して主婦業に専念すること」だった。そして、この5年間、周りの人も亜夕美に対して、主婦として生きつづけるよう説得してきた。

だが今、路加は芸能界に入ろうとしていて、将臣は彼女のために自らが道を整えている。

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