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第1663話

かおる
「仁志、星、何の話してるの?まさか、もうlinが誰かわかったってこと?」

星には、とても口にできなかった。

――linが、怜央かもしれない。

そんなこと、とてもじゃないが口にできるはずがない。

彼女は小さな声で言った。「……もしかしたら、ただの偶然かもしれない」

「偶然かどうかなんて、確かめればわかる」

仁志は星を見つめながら、静かに提案した。

「電話をかけるか、ビデオ通話をしてみればいい。相手が誰なのか、はっきりさせればいいんだ。早いうちに正体を確認しておくのは、お前にとっても悪くない」

星はしばらく黙っていた。そしてようやく、そっとうなずく。

「……わかった」

彼女とlinは、まだ親友と呼べるほどではない。それでも、このところ何度もやり取りを重ねてきて、同じものを好きな友人くらいにはなっていた。

絵のことをたくさん話した。巨匠たちの画風や技法についても語り合った。

星には、はっきりわかっていた。

linは――心から純粋に、絵を愛している。

そんな相手が、怜央かもしれない?

星には、どうしても馬鹿げた話にしか思えなかった。それでも、仁志の言うことが正しい
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