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第5話

Author: パクチー好きの静香
そのころ、美波の家に駆けつけた修一は――はじめて本気で怒っていた。

美波が自殺したふりまでして自分を呼びつけたことが、どうしても信じられなかったのだ。

だまされたような感覚に引きずられるようにして、昔のことまで一気によみがえってくる。

長く付き合ってきたとはいえ、美波は昔から自分勝手だった。

気分しだいで無茶なことを繰り返し、新しい相手が現れれば曖昧な態度を取り、海外でやりたいことがあると言い出したかと思えば、あっさり別れを切り出した。

若いころは、それでも許せた。

けれど三十を目前にした今の彼には、そんな振り回される関係に付き合っている余裕はなかった。

黙ったまま外へ出ていこうとする修一を見て、美波は笑いながら後ろから抱きついた。

唇を尖らせ、甘えるような声で言う。

「だって修一が全然相手してくれないんだもの。電話したって全然出てくれないし……私、泣きすぎて目まで腫れちゃった」

いつもの調子だった。

振り向いて、心配してくれるのを待っているのが見え透いていた。

けれど次の瞬間――

修一は荒っぽくその腕を振りほどいた。

美波に向けられた目には、隠しきれない嫌
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