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第85話

ผู้เขียน: るるね
last update วันที่เผยแพร่: 2026-05-18 23:57:02

 慎一は感情の読めない目で由衣を見つめていた。

 もしかすると、少し酔っているのかもしれない。

 でなければ、どうして頭の中に浮かぶのが、また紗月のことなのだろう。

 もし相手が紗月だったなら――。

 彼女は、こんな露骨な誘い方はしない。

 情事に対する羞じらいは、大人の女とは思えないほど初々しく、結婚して三年経った今でも、ベッドの上の彼女はどこか控えめで、耐えるようなところがあった。

 慎一はぼんやりと思い返していた。

 結婚したばかりの頃、紗月がほんの数回だけ、ベッドの上で自分から歩み寄ろうとしてきたことを。

 だがそのたびに、自分はきっと、酷く傷つけるような言葉を投げたのだ。だから紗月は、それ以降、自分から求めてこなくなった。

 少し、惜しかったかもしれない。

 そんなことを考えながら、慎一はまだ期待した目を向けてくる由衣を見る。

 慎一が黙り込んでいた時間を、由衣は自分のために考えてくれている時間だとでも思ったのかもしれない。

 その瞳には、隠しきれない期待が浮かんでいた。

「社長~、うち、この近くなんです。知ってますよね? ……ご飯食べ終わったら、少し寄っていきませんか? 
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