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5. 「あの日の僕ら」57

Author: 佐行 院
last update publish date: 2025-10-06 09:14:40

-57 深夜の海と贅沢なご馳走-

 松龍からの帰り道、裕孝は香奈子に歩幅を合わせて歩いた。

裕孝「今日は呑んだな。」

香奈子「本当、久々にひろ君と呑めて嬉しいよ。」

裕孝「駅まで送ろうか。」

 終電まであと10分、駅まであと数百メートル、突然香奈子が目に涙を浮かべて立ち止まった。

香奈子「帰りたくない、海行きたい。」

 初めての我儘だった。

 人気の無い夜の海、灯台の灯りと過行く車のヘッドライトだけが辺りを照らしている中、裕孝は香奈子が乗るはずの終電が線路上を走って行ったのを眺めていた。

裕孝「行っちゃったな・・・。」

 裕孝の優しい声に全く気付かない様子の香奈子、数分程静寂が辺りを包んだ後に小さい声でつぶやいた。

香奈子「良いの、こうしてたかったから。」

 授業や部活、そしてバイト等によりなかなか作る事が出来なかった2人の時間を終わらせたくなかったらしい。香奈子はやわらかな波の音にずっと耳を傾け黄昏ていた。

 数十分後、家が近かった裕孝はダメ元で聞いた。

裕孝「ウチ、来る?」

 それから数分程黙り込んだ香奈子は灯台の明かりに照らされながら答えた。

香奈子「うん・・・。」

 香奈子は
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