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第104話……全権委任法

last update 公開日: 2026-08-02 12:39:37

 アーヴィング大公国が、ルドミラ教国へ外交的な働きかけを行っていた頃。

 いわゆる旧帝国では、第六総管区や第五総管区における反乱を鎮圧するため、各星系の住民に過酷な臨時課税を課していた。

 艦艇の建造費。

 増員した兵士への給与。

 失われた軍需物資の補充。

 そして、治安維持隊を各地へ派遣するための莫大な経費。

 それらの負担は、すべて帝国臣民へ押しつけられた。

 日々の食料品や生活必需品にまで特別税が加算され、工場や商店には軍事協力金が割り当てられる。

 納税が遅れた者は財産を差し押さえられ、辺境星系では、税を払うために土地や宇宙船を手放す者まで現れていた。

 そのため、帝国各地ではさまざまな反政府団体が結成された。

 自由選挙を求める政治結社。

 課税の撤廃を訴える商工業者の連合。

 星系自治を掲げる地方運動。

 思想や立場は異なっていたが、彼らは共通して中央政府への不満を抱き、各地で大規模な抗議活動を繰り広げていた。

「我々は必ず、再び一つの帝国となる!」

 ノクターン総統は、旧帝国領の主要星系を巡り、精力的に遊説を続けていた。

「今は苦しい時期である。だが、辺境区の反乱を鎮
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