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第349話

Author: 霧乃吟
征司が澪をずっと遠ざけてきたことは、家族の誰もが知っている。

これほど冷え切った態度のままで、どうやって澪に子供を産む気を起こさせるつもりなのか。

優しい言葉の一つでもかければ、澪はまた昔のように彼に尽くすかもしれないというのに。

征司は澪のことには触れずに尋ねた。

「降圧剤、飲みましたか」

美佐子は、征司が話をそらしたのだと分かっていて、あっさり手を振った。

「もういいわ。あなたに言っても無駄ね」

そのやり取りを見て、澪も改めて思い知った。

征司は本当に、自分の身に何が起きようと彼には無関係だと思っているのだ。

その後、二人は一言も言葉を交わさなかった。

普段よりもさらに深い溝ができたようだった。

妻がかつて流産したという事実を知らされても、彼は心配することも、気遣う素振りすら見せない。

だが澪はもう、そんな些細なことを気にしていない。

ただ、今日のこの危機を無事に乗り切れるかどうか、それだけが重要だと思っている。

食事の後、美佐子はまたしても二人の意向を無視し、ここに泊まるよう命じた。

かつて二人が使っていた寝室に押し込みながら、もっともらしい顔で言っ
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