بيت / 恋愛 / 極道と、咲き乱れる桜の恋 / 84.Side.蔵之介 現在の龍之介

مشاركة

84.Side.蔵之介 現在の龍之介

مؤلف: 桜立風
last update تاريخ النشر: 2026-05-15 14:39:55

「……どこ行ってた」

「あ?どこだっていいだろ。……オカンか?」

「下に示しがつかねぇだろ。龍城の若頭を追い込んでる最中だぞ」

……タイミングが悪かった。

玄関を開けた正面に、通りかった龍之介がいて、目が合って睨みつけられる。

桜の親友の結婚式、そしてカフェウェディングとやらに参加しての帰り……夢を叶えた桜に会えて嬉しかったのに、すべて消し去る景気の悪い龍之介の顔。

出かけたことを知っていても、部屋に入ってしまえば、わざわざノックしてまで文句を言うことはないのに。

……ほんと、タイミング悪っ!

「楓卿組を傘下にしたろ?それでもういいんじゃねぇの?」

「アホが……それをやったのは志田川の奴らだ。俺の下はお前だぞ?龍城くらい取ってこなくてどうすんだ」

「……若頭がこんなんじゃな?やる気も起きねぇって話だ」

「何だと?……」

近寄る龍之介から、酒の匂いがプンプンする。

落ちくぼんだ目に生気はないし、無精ひげもそのままだ。

「俺は、全体を見て指揮をとってる。……補佐が偉そうな口を叩くな」

酒瓶を手に入っていくのは、夫婦の部屋だった場所とは別の部屋。

俺は苦々しい思いでその後ろ姿を見送った。

استمر في قراءة هذا الكتاب مجانا
امسح الكود لتنزيل التطبيق
الفصل مغلق
تعليقات (1)
goodnovel comment avatar
yuu
本当に龍之介の子供?
عرض جميع التعليقات

أحدث فصل

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   84.Side.蔵之介 現在の龍之介

    「……どこ行ってた」「あ?どこだっていいだろ。……オカンか?」「下に示しがつかねぇだろ。龍城の若頭を追い込んでる最中だぞ」……タイミングが悪かった。玄関を開けた正面に、通りかった龍之介がいて、目が合って睨みつけられる。桜の親友の結婚式、そしてカフェウェディングとやらに参加しての帰り……夢を叶えた桜に会えて嬉しかったのに、すべて消し去る景気の悪い龍之介の顔。出かけたことを知っていても、部屋に入ってしまえば、わざわざノックしてまで文句を言うことはないのに。……ほんと、タイミング悪っ!「楓卿組を傘下にしたろ?それでもういいんじゃねぇの?」「アホが……それをやったのは志田川の奴らだ。俺の下はお前だぞ?龍城くらい取ってこなくてどうすんだ」「……若頭がこんなんじゃな?やる気も起きねぇって話だ」「何だと?……」近寄る龍之介から、酒の匂いがプンプンする。落ちくぼんだ目に生気はないし、無精ひげもそのままだ。「俺は、全体を見て指揮をとってる。……補佐が偉そうな口を叩くな」酒瓶を手に入っていくのは、夫婦の部屋だった場所とは別の部屋。俺は苦々しい思いでその後ろ姿を見送った。多分もう、西龍会はダメだ。協力関係を結んだ志田川組が、思いのほか力を持っていた。それに加え、坂上を取り逃がして組員を1人失ったうえ、龍之介が結婚後すぐに別の女のもとに行ったことが引き金になって、志田川が西龍会を舐めるようになった。しばらくは睨みを利かせていた龍之介だったが、麗香との関係も冷えていくはかりで、ついにはあの調子だ。それなのに……麗香は最近機嫌がいい。おかしな夫婦だと思う。ハッキリ言って歪んでいる。そんな屋敷の空気に耐えられなくなって、俺はあることを決断しつつあった。それは、この屋敷から出ていくこと。そして……西龍会を捨て、1人で生きていくことだ。けれど……桜の話を聞いて、そうもいかなくなった。あの男を救う鍵は……やはり桜が握っている。それも、きっと一瞬で生き返るほどの存在がいるんだ。どんな顔をするか、見ものだな。組織の中では上下関係があるとはいえ、そこはやはり血を分けた兄弟。落ちぶれていく兄貴を救うことができるなら、どんな事でもしてやる。龍之介が消えた部屋のドアに手をかけた時だ。夫婦の部屋から突然、麗香が出てきた。「蔵之介!今帰ったの?」「そう

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   83.Caffe Cherry.2023

    斎藤が手配してくれたタクシーでカフェに帰り着いた桜。車を降り、改めてカフェの前に立ち、完成した全容を眺めてみる。……Caffe Cherry.2023木のドア、木枠の窓。生垣でぐるりと建物を囲み、庭には、桜の木をはじめ、樹木や草花を植えた。この場所を、私は生涯をかけて守ると決めた。大切な人たちが集まる場所になるように……そんな人が増える願いを込めて。「……そのためには、現実的にしっかり売り上げを出さなくちゃ。そして斎藤さんに決めた以上の金額を返すぞ!」カフェを眺めていると、なんだか力が湧いてくる。そして中に入ろうとして、ちょうどスタッフと出くわした。「桜さん!お帰りなさい」「ただいまです。……あ、寝ちゃいましたか?」桜は、スタッフに抱かれた小さな体をそっと受け取り、その髪を撫でた。今は頬に影を落とす長いまつ毛。起きれば開かれるそのまなざしは、子供ながらに切れ長の瞳が凛々しく光る。「……龍桜《りゅお》くん、遅くなってごめんね……」母親らしくなったと言われるたび、まだまだ照れる。この子が生まれて……美紀と昭仁、そして斎藤の3人には、たくさん手助けをしてもらった。結婚式のパーティーを、カフェのお披露目にしようと提案したのは美紀。そこに、彼女なりの思惑があることはわかっている。結婚式に呼ぶつもりだと教えてくれた人の名前に、真理さんと蔵之介さんをあげるんだもの。……きっと、龍之介さんに伝わるのを願ってる。龍桜は、間違いなく彼の息子だから。1度は、会わなければならないのか……それとも、手続きを誰かに頼んで、龍桜を認知だけしてもらうことになるのか。本当は、1人で生み、育てるつもりだった。「そんなのダメだよ。龍桜くんが将来困ることになったり、肩身が狭い思いをしてもいいの?……自分の戸籍の父親の欄が空欄って、結構ショックを受けると思うよ?」美紀が真剣な顔で話すのは、以前、法律事務所に勤めていた時に見聞きしたエピソード。それは桜に、龍桜の存在を知らせる覚悟をさせた。とりあえず、蔵之介がなんと言うだろう。実は彼と会うのも久しぶりだった。こまめに連絡は取り合っていたが、蔵之介も忙しいようで、たまにご飯を奢るという約束は、たびたび高級なケータリングが届くことで果たされることも多かった。たまに会えた時は、ちょっとした生傷を作っていたりし

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   82.結婚式

    「おめでとう美紀ちゃん……信じられないくらい綺麗……」「ありがとう!……もう、私以上に感動するってなに?!泣きやまないと、メイクが落ちちゃうよ?」感動して涙する桜の手を、花嫁姿の美紀がそっと包む。総レースの繊細なドレスが、優しい雰囲気の美紀によく似合う……晴れ渡る5月の青空の下……親友の美紀が、ずっとお付き合いしていた室井酒店のオーナー、室井昭仁さんとついに結婚式を挙げることになった。「ガーデンウェディングって素敵だね……!私もいつか、縁があったら!」真理が小走りに近づいてきて話に加わった。その後ろから、シルバーグレーのスーツを着た蔵之介の姿も見える。「真理ちゃん?……縁なら、いくらでもつないでやるけど?」「蔵之介と?……うーん、どうしようかなぁ」にこやかに笑う真理さん、あきらかに蔵之介をからかっている。口を尖らす蔵之介さんが、ジト目で彼女を見下ろしていて笑ってしまった。「俺、明日にでもあなたを嫁にしたいんだけど?」「ありがと!縁があったらいいね?」「もうぅ……!言っとくけど、俺みたいなイケメン、2度と現れないからな?」「そしたら帰ってくるから……待っててね?」「……もうぅ……!」結婚式の後真理さんは、仕事で海外へ行くことが決まっている。こんな風に言われたら、蔵之介さんはいつまでも帰りを待つだろうと簡単に想像できた。「……桜ちゃん、カフェの方は準備整ったよ。スタッフも配置しておいたから」「ありがとうございます!斎藤さん」爽やかな香りと共に、斎藤が桜の横に立つ。見上げる桜の目に、安心と信頼が見て取れた。龍之介と別れて……3年目の春。あれから私は、室井酒店とデザインの仕事を両立させ、斎藤さんのボランティアの力も借りて……念願のカフェをオープンした。とはいえ、まだ営業はしていない。美紀たちの結婚式に合わせて内装を完成させ、今日はお披露目を兼ねて……カフェウェディングをする予定だ。ドレス姿の美紀と代わる代わる写真を撮り、動画を撮り……こんなに笑ったのは生まれて初めて、というくらい笑った。そして……「次は、桜ちゃんの番だからね?」私が龍之介さんをいつまでも忘れられないのを知っていてそんなことを言うのだから、本当は美紀ちゃんは意地悪だ。「私、龍之介さんに会いに行くから」「またそんなこと言って……昭仁さんが許してくれる

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   81.蔵之介との時間

    「どうしてた?あれから……コンビニの駐車場で、龍之介が車から出て行ってから」「私は……」久しぶりに再会した蔵之介が、私の様子を気にかけながら聞いてくれた。……ここは近くの料亭。蔵之介が連れて来てくれた。古風な門構えの落ち着いた佇まいは、あの日……龍之介と泊まった旅館を思い出させて、一瞬……胸が痛む。「私は、突然知らない人に車のドアを開けられて……驚いて声も出なくて」……土砂降りの雨が舞い上げた土ぼこりの匂いが、鼻の奥によみがえる。さっき涙を拭いたハンカチを、無意識に鼻先に当てていた。「腕を引っ張って降ろされて、別の車に乗せられたあと、アパート近くで降ろされました……」何が起きているのかわからず、不安で胸が張り裂けそうだった当時を思い出す。「何の説明もなく龍之介さんと離されて、驚いて不安で……すぐに窓を覗き込んで龍之介さんの姿を探したんです」「龍之介は、コンビニの軒先で俺からの着信を繋いでた。……ちょうど見えない場所にいたんだな」蔵之介は申し訳なさそうに続ける。「あの日、携帯を鳴らしていたのは、俺だ」ふと顔を上げて蔵之介を見ると、眉間にシワを寄せ、苦しそうな表情を浮かべていた。「龍之介も不意打ちをくらって一瞬で意識を失って……屋敷に運ばれてきた。やったのは、志田川の若い奴らだ。桜ちゃんを連れて行ったのも、おそらく」「それは……麗香さんの指示だったんですか?」「いや……こっちで、ちょっとマズい事が起きてな。龍之介を呼び戻さないわけにはいかなかった」そうだったのか……それを聞いて、桜はほんの少しだけ救われた気がした。それは……やはり気が変わって、自分は捨てられたのではないかと、悲しい予想が拭えなかったから。「龍之介は、桜ちゃんを連れてどっか、逃げるつもりだったんだな」「それは……」「いいって……誰に言うつもりもない。龍之介は桜ちゃんに会って、もう気持ちを抑えられなかったんだろ」寂しそうな表情に、わずかな悔しさを乗せる蔵之介。その理由が淡々と語られた。「麗香を抑えとくから、その間に桜ちゃんに会いに行けって言ったのは俺なのに……不測の事態になったら龍之介がどうしても必要だった」「不測の事態……というのは?」「……和哉が、死んだんだ」蔵之介は視線を横に流し、目元に悲しみを浮かべた。「情報屋の警察に引き渡したはずの坂上が

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   80.白と黒、絶望の世界

    「……なんだと?和哉が、」思わず、車を停めたあたりに目をやった。……ここからは見えないか。桜を残してきたのに。『和哉が坂上を引き渡したのは、たびたび情報をくれる警察だった。だがどうやら坂上の奴、連行する警察に交渉したらしい。金を握らせて、手錠を解かせたと……』「逃げた坂上を、和哉は1人で追ってたのか……」『あぁ、俺らに報告することなく、1人でケリをつけようとしたらしい』……馬鹿が。なんでそんな無謀なことを……コンビニの軒下。土砂降りの雨のせいで、店先でタバコを吸う奴はおろか、店内にも客は少ない。雨は……まだそう長く降っていない。和哉の冷たくなった体を濡らしてやしないか、心配になった。『……こっちは早朝から土砂降りの雨だ。さっき遺体を確認したが、ずぶ濡れで、』蔵之介の声が震えている。「殺ったのは、坂上か」『状況からして、そうだ。今、志田川の若いのが血眼になって奴を探してる』和哉は、舎弟以上の存在だった。危なっかしくて的外れなバカで……だが俺に対する忠誠心はまっすぐで誠実だった。いろんな経験をして、最近は頼もしさも感じるようになっていたのに……和哉は、桜のところに行く俺に言った。どこにいても、龍之介さんは俺の兄貴です、と……切羽詰まった俺が、桜を連れて組織を逃げ出そうとするのを予感していたかのように。涙を浮かべて、そう言われた……『龍……わかってるよな』黙る俺に、決断しろと言いたいのだろう。……わかっている。わかりすぎるくらいに。「和哉の命は、無駄にしねぇよ」……そう言った次の瞬間のこと。バシャっ……と水を跳ね上げる音と車の急ブレーキが聞こえた。……なんだ?とっさに桜を残してきた車を確認しようと顔を上げると、人影に囲まれ、腹を一撃された。それはあまりに一瞬の出来事だった。温かい手に、自分の手が握られていた。「龍之介…っ!」白い天井が目に映る。……それは、見慣れたそれだった。「龍之介、お腹を殴られたの。……ごめんね、志田川の若いのは血の気が多くてさ」……殴られた、俺が?「まだ龍之介が、私の旦那だって知らないのもいて。……ほら、結婚式をしてすぐに、行っちゃったから」ハッとして体を起こす。辺りを見渡したのは、桜の姿を探したから……麗香の手を振り払い、俺は寝かされていたソファから立ち上がった。……土砂降り

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   79.苦しみ……そして

    「……ちょうどいいや、邪魔すんなって、言ってくる」携帯を掲げ、龍之介は雨の中へと走り出した。……あの時どうして、行かないで、と言わなかったんだろう。言ったら、何かが変わったかもしれない。携帯には出ないでと言っていれば、龍之介はきっとそうしてくれた。そしたら、最果ての地へ……連れて行ってくれたのに。けれど龍之介は土砂降りの雨の中、行ってしまった。……私の見えないところへ。……………  …………………「いらっしゃいませ……あ、真理さん!」「こんにちは!どうしてるかな……と思って寄ってみたの」「おかげさまで……元気にしてますよ?」季節は移ろい、また、桜の季節になった。東京は今年、例年にないほど早く満開になったと、連日ニュースが伝えている。ここ、室井酒店からも、桜の枝が風に揺れているのが、桜の目に優しく映っていた。「あ…!真理さんいらっしゃい!」奥から美紀と昭仁が顔を出した。「こんにちは!また美味しいお酒が飲みたくなって。春の新作、出てます?」「あぁ…それならこれオススメ!東京の酒蔵がいいお酒作ったんですよ……」昭仁に連れられ、真理が行ってしまうと、美紀が少し心配そうな視線をよこしたので、わざとおどけた笑顔を作る。「……もう大丈夫だよ?」「そう?それならいいけど……ねぇ、本当にここに引っ越してくる気ないの?」「一番大変なときは過ぎたから大丈夫だって!」これから私は、1人でやっていかなくてはいけない。だからなるべく、自分を甘やかしたくなかった。「ここで暮らせば早くお金も貯まるのに!」口を尖らす美紀の唇をつまんでやろうと手を伸ばす。「確かにね……でも新しい仕事を任せてもらったから、収入爆上がりしたよ?ほんと、ありがたい」「……家でもできる仕事だしね?本当に良かったね!」お酒を選んでいた真理が戻ってきて話に加わった。昭仁が持つカゴに、3本のお酒が入っている。「このラベルも、桜ちゃんの作品でしょ?」「作品……ってほどじゃ……」「いや、立派な作品だよ。紹介した酒蔵さん、桜ちゃんデザインのラベルに変えた途端、売り上げ倍増したってどこも喜んでるんだから!」デザインの基礎を学んでみないかと提案してくれたのは昭仁だった。1日中ぼんやりしている私のところへ、美紀と一緒に毎日来てくれた日々。斎藤さんと真理さんも、日を置かずに

فصول أخرى
استكشاف وقراءة روايات جيدة مجانية
الوصول المجاني إلى عدد كبير من الروايات الجيدة على تطبيق GoodNovel. تنزيل الكتب التي تحبها وقراءتها كلما وأينما أردت
اقرأ الكتب مجانا في التطبيق
امسح الكود للقراءة على التطبيق
DMCA.com Protection Status