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4-2

Author: 酔夫人
last update publish date: 2026-04-25 14:25:02

「ここは、鷹宮さんの部屋ですね」

樹の言葉に、冬弥は静かに頷いた。

足を踏み入れた瞬間に感じるのは、徹底して削ぎ落とされた“無”の空間だった。

鷹宮昴の部屋は、驚くほど何もない。白い机と椅子、そして壁一面を占めるモニター群。それ以外に視界に入るものはほとんど存在せず、装飾も生活感も、個人の趣味を感じさせる要素すら排除されていた。

にもかかわらず、不思議と空虚さは感じない。むしろ、そこにあるのは張り詰めた意志のようなものだった。

(鷹宮昴の物が何もないのに、何もないことが鷹宮昴らしいというから面白いな)

必要なもの以外を一切置かないという選択。それ自体が、彼女の性質を雄弁に物語っている。機能に徹し、無駄を嫌い、結果だけを求める女。その在り方が、この空間にはそのまま刻まれていた。

.

「向かいの、花沢さんの部屋は真逆ですね」

「目がおかしくなりそうだ」

ドアを開けた瞬間、視界が一気に色で埋め尽くされる。花沢綾乃の部屋は、まるで少女の夢を現実に引きずり出したような空間だった。

パステルカラーのクッションが無造作に積まれ、ぬいぐるみがあちこちに配置され、壁や天井にはリボンやハート型のライトが
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