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第10話

مؤلف: 招き猫にゃん
庭では招待客たちがグラスを傾け、華やいだ笑い声が絶えなかった。

その人波の向こうに、大介の姿があった。

邸宅を囲む鉄柵の前に立ち、虚ろな目でぼんやりと、何かをブツブツと呟いている。

「夏希……俺の、夏希……」

ぼろぼろの服に、ボサボサ髪。誰がどう見ても、ホームレスそのものだった。

警備員が敷地から追い払おうとしていたが、彼の耳には届いていないようだった。ただ一心に、私だけを見つめている。

私は彼に、とびきり明るい微笑みを向けてみせた。

そして夫の温かい視線を受けながら、その腕にそっと自分の手を絡め、陽光の降り注ぐ芝生の上へと歩き出す。

私の結婚式に、ヒーローはいらない。ここにいるのは、私が本当に愛している人だけだ。

……

それからというもの、大介はまるで幽霊のように、私の行く先々へ姿を現すようになった。

ギャラリーの前に張り込んでは、汚れた指先でショーウィンドウのガラスをこつこつと叩き、意味のない言葉を呟いている。

散歩に出れば、路地の角から突然飛び出してきて、カッと見開いた目で私を捉えた。

「夏希!俺を見てくれ、会いたくてたまらなかった!」

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