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第625話

Author: 清水雪代
智美は諦めて、ベッドの上に促されるまま仰向けになった。

このルームウェアは前開きのボタン式で、お腹の部分だけを開ければ済むようになっている。

まだ妊娠初期とあって、露出したお腹はまったく平らなままだった。

悠人は母親から学んだマッサージの手順を頭の中で反芻しながら、真剣な顔でオイルの瓶を開けた。少量を手のひらに取って両手をこすり合わせ、オイルを手のひらで温める。そして、そっと智美の白い肌に手のひらを這わせた。

智美はびくりと全身を緊張させ、思わず息を止めた。

その体の強張りを感じ取って、悠人は宥めるように穏やかに言った。「力を抜いて。まだマッサージが始まったばかりだから」

智美はぐっとこらえながら、なんとか体の力を抜こうとした。

しかし、その温かく大きな手のひらがお腹の上でゆっくりと円を描き始めると、もともとくすぐったがりの智美には、どうにもその感触に堪えられなかった。

「ふふっ……もういい、これくらいで十分よ。そんなに念入りにしなくても大丈夫だから」

身をよじる智美を見て、悠人はかすかに笑った。その涼やかでいて、柔らかな微笑みに、智美は思わず目を奪われた。

妊娠が
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