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第四十三話:目覚め

Author: 古紫汐桜
last update Huling Na-update: 2026-02-26 19:00:00

あれからじいちゃんが寄越してくれた人たちによって、来人は病院に運ばれた。

「来人!」

久しぶりに会った狗飼家のご当主は、僕に全く気付かずに来人に駆け寄った。

そして震える手で来人の頬に触れると

「この……バカ息子が……。心配かけやがって」

そう、小さく呟いた。

「でも、良かった……来人」

そう言って、ご当主様が涙を流していた。

ずっと来人に厳しくしていたのは、当主だったからなのだと分かった。

屋敷や狗飼家の使用人たちの手前、甘やかせなかったのだろう。

僕がそっと席を外そうとすると、ようやくご当主様が僕に気付いた。

「春……菜さん?」

目を見開くご当主様に

「久しぶりね。この子は、春馬。春菜の双子の兄なの」

と、いつの間にか母さんが登場していた。

「……お久しぶりです」

なんだろう?

親のぎこちない空気って、いたたまれない。

そっと逃げ出そうとした瞬間、来人が小さく呻いた声が聞こえた。

「来人!」

ご当主様と僕が駆け寄ると、
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