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*三ノ二

last update Last Updated: 2025-09-01 17:49:11

「改めまして、神子様の御相手をさせて頂く松葉と申します。齢は二十五だ」

「同じく、常盤と申します。歳は松葉と同じでございます」

「あ、えっと……牧野楓です……二十歳です……よろしくお願いします……」

 ぺこりと二人に倣うように頭を下げ、顔を上げると、二人もゆっくりと顔を上げ、見つめてくる。精悍な顔立ちで色気のある松葉と、美麗な顔立ちで妖艶ささえ感じる常盤の、それぞれの真っ直ぐに見つめられ、楓は竦むような心地だ。

「神子様には、今一度此度の召喚の理由をお話してよろしいでしょうか。爺様の言葉だけでは足りないかと思いましたゆえ」

 いきなり行為が始まるのだとばかり思っていた楓は、常盤からの申し出にほっと息をつき、「あ、はい……お願いします」と、答える。

 常盤は居ずまいを正し何故楓が松柏の国へ呼び出されたのかを話し始めた。

「こちらの世界には、神子様の世界にあるような、電力や火力、などといった熱源がございません。それでも国を開き、発展してこられたのは、ひとえに私や松葉のような妖力を持つ者が発する力による働きが大きいのです」

「え、じゃあ、いまこの部屋の中の灯りとかも、全部妖力?」

「左様でございます」

 部屋の四隅に置かれている、蝋燭ろうそくよりも明るい、灯りの熱源が妖力によるものだと知り、楓は驚きを隠せない。常盤の話によれば、人間界で言う電気やガスなどのエネルギー源は妖力の結集なのだという。

 しかし、驚かされるのはそこからだった。

「しかしな、ここ半年ばかり、妙な病――禍の病まがのやまいって言ってな、妖力が弱って、最悪、消えちまうという病が流行っている」

「妖力が、消える……?」

「俺は薬問屋をやってるんだが、そいつには店で扱うどんな薬も効かねえ。この常盤はここで診療所を開いていて、そこで妖力で治療を施しても治りゃしねえ……そういう厄介な病な上に、どこから来たのか、どういうことが原因なのかさえもよくわかっていねえ。その上、妖力が尽きれば……やがて先祖返りしちまうんだ」

「先祖返り?」

「半獣から、獣になっちまう。ことわりがわからなくなるんだ」

 常盤の説明の後を継いで語られた松葉の言葉に、楓は目を瞠った。原因も発生源もわからない流行り病によって、国のエネルギー源が奪われ、理も失われていく、そんな奇病を、自分に治せと言われているのだとようやく気付いたからだ。

「そ、それを……僕に治せ、って言うんですか?」

 医学生でも薬学生でもなく、ましてや医者などでもない自分に、なにができるというのだろう。しかも、いまいるのはどう見ても寝室のような布団を敷かれた場所で、自分も彼らも性行為をするための準備をさせられている。

 まさか、セックスで治療しろというのか……? 過ぎる不安を見透かすように、松葉がふっと片頬をあげて笑み、ずいっと楓の方に近づいてくる。

「まあ、要は、神子様は俺らとまぐわうことで治癒力を高め、それで患者を治してくれりゃいいんだ」

「僕にそんなことなんてできません! ましてや、妖力をどうにかできる力なんて……」

 松葉から視線を交わすように目を逸らして声を上げる楓の膝に、そっと何かが触れる。振り返るとそれは、常盤の手のひら、そして豊かな毛並みの尻尾だった。

「ですから、私たちとまぐわい、神子様がまだお気づきでない力を発揮させて頂くのです」

「ま、まぐわうって……それって……僕と、その……性行為、するってこと、ですか……?」

 ここまで来ておいて悪あがきであるのは重々承知だが、それでまだ、当事者である彼らからの真相が聞きたかった。

 しかしそんな微かな望みさえも、松葉が横から顔を覗き込んできて、笑いかけながら告げて打ち砕く。

「平たく言や、そうなるな。そうやって、神子様の中に精を注ぎ、御力を目覚めさせる」

 精を注ぐということは、恐らく精液を楓の体内に注ぐということだろう。そしてその方法は、薄っすらとしか知識のない、男同士のセックスということになる。

「神子様は俺と常盤、好きな方とやってもいいし、両方でも構わないんだぜ?」そう、松葉はどこか楽し気に告げてくるが、楓にはそんな余裕などない。なにせ、行為そのものが初めてなのだから。

「さあ、神子様よ。どうしたいんだぃ?」

「え……えっと……その……」

「うん? お望みどおりにするぜ、何なりと言ってくんな」

 望みどおりにしてくれる。その言葉に、楓は少し肩の力が抜けた気がした。それならば、こういう行為に慣れているであろう、彼らの善いようにしてもらう方が容易い気がしたからだ。

 こくん、と喉を鳴らして息を吐き、楓は震えそうな声で思い切って告げる。

「――――お二人に、お任せします」

 楓の言葉に、今度は松葉と常盤が喉を鳴らした気がした。

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