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第81話

Author: 花野めい
洲人にこれ以上言葉を尽くしても時間の無駄だ。

振り切れないなら、さっさと買い物を済ませるしかない。

三久は無難なシャツを一枚選び、試着もせずに、洲人の気が逸れた隙に素早く自腹で会計を済ませた。

洲人が気づいたとき、彼女はすでに紙袋を手に持って店を出ていた。

三久はそのまま出口へと一直線に向かったが、ベビー用品店の前を通りかかったとき、何かに引き寄せられたようにふと立ち止まってしまった。

所狭しと並んだ柔らかな小さな服、小さな靴、かわいらしいおもちゃが、目を強く引きつけた。

ずっとこのお腹の子に何か買ってあげたいと思っていたが、西戸市を無事に出てからゆっくり買おうと計画していた。しかし、出発の時期は何度も延ばされていた。

洲人が追いついて、三久がベビー用品店の入口に立ち尽くしているのを見て、不思議そうに言った。

「妊娠もしていないし子どもも産んでないのに、こういうものに興味あるのか?」

「私……」

三久は一瞬言葉に詰まってから、ハッと我に返って説明した。

「親友の子どもへのプレゼントですよ」

そう言って、慌てて外へ向かおうとした。

洲人が三久の腕を引っ張り、その
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