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第1207話

Auteur: 風羽
二年――ほとんど音沙汰はなかった。

願乃はこの先もう二度と会うことはないのだろうと思っていた。

生活がようやく落ち着きを取り戻し始めた、その矢先――

彰人は再び彼女の前に現れた。

ひとりだった。

なぜか涼香の姿はない。

以前より幾分、顔色は良く見える。

だが、どこか違う。

全身に、拭いきれない陰がまとわりついていた。

思いがけない再会に、胸の内はひどく複雑に揺れる。

願乃は呆然と、男を見つめていた。

遠くから、ゆっくりとこちらへ歩いてくる。

やがて目の前に立ち――

「願乃」

その懐かしい呼び声を聞いた瞬間、我に返る。

気づけば、視界は滲んでいた。

完全に、取り繕うこともできずに。

彰人は彼女の前に立ち、ただ見つめ合う。

周囲の人影はまるで消えたかのように感じられた。

残っているのは、互いの存在と、胸の奥に沈殿した記憶、そして拭いきれないわずかな未練。

それが彼女のものなのか、彼のものなのか――もはや分からない。

願乃は込み上げるものを押し殺し、静かに問いかける。

「戻ってきたの?長くいるの、それとも一時的に?」

彰人は淡々と答える。

「結
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